［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

ガリガリ　ガリガリ
ボールペンを走らせる音が静かな部屋で鳴る。
ここはウラド駅近郊の洋菓子店の奥の住居。
その一室で小学生ほどの子供が
ボールペンでしきりになにかを描いていた。



十手ちゃん。
それは幼馴染みと言うべきか、
それなりの付き合いになりよく共に行動する十手小町という少女をモデルにしたヒーロー。
十手ちゃんは誰も傷つけない。
どんな相手とも和解しようとする。
そして苦しんでいるものに惜しみ無く手をさしのべてくれる。

学校で嫌がらせを受けていた御月は自らの苦しみから目を背けるため、そんなものを描きためていた。

実際の十手小町はというとそれっぽいのは名前と優しさくらいで
御月とよく共にいるだけあって
それもそれで暗くて気の弱い子だった。
十手小町自体も名前負けとからかわれたりその趣味をバカにされたりと御月共々良い扱いを受けていなかった。

僕たちが悪いのか?　ふざけるな　僕は悪くない。　それを十手ちゃんが証明してくれる。

十手ちゃんが僕を、僕たちを救ってくれる。

---

十手ちゃんを否定するなよ　僕のヒーローを壊してくれるなよ
たった一人の味方に勝手なことを言った相手を黒須御月は許せなかった。

かつん　かつん　
釘をうつおと　こんこんこん
時は丑三つ　こんこらこん。

これから毎日丑の刻。　誰にも見られず七日間。
呪いなんて信じちゃない。　恨みを晴らしたいだけだ。
黒須御月は槌を振る。　こんこんこんこん　こんこらこん。

---

黒須御月。　父の顔を知らず、母と祖母が彼の知りうる身内だった。
母はパティシエで店を持っていたため生活はなんとか綱をわたる程度にもっていた。

幼く物心もつくか定かでない御月は父の墓参りのとき……こう口走った。

お父さんが生き返るお話はないのかな

母である英里ははっとした。
御月に絵本を読み聞かせたあと、その絵本の夢を自らが生々しく体験させられ、
さらにはその夢で手にしていたものを持って目を覚ましたこと、そしてその原因のこと。
祖母はぎっ　と睨むような目で御月を見た。

『アリス・イン・ドリームランド』これが黒須御月の真の異能。

物語の世界を自分もしくは特定の人物に体験させ、
時に洗脳や現実改変までも引き起こすこともある非常に危険な能力だった……。
御月自身もその異能の悪影響で現実と非現実が曖昧になり、
死んだものも生き返る、怪我したものも壊したものも戻る。
そうした思考が幼い頭に生まれてしまっていた。
そして幻視、幻聴、錯聴……
さまざまな精神症状を伴った。

御月の祖母は鬼の形相を浮かべ御月が物心つかないうちに
異能のことを御月にわからないように矯正しろと母、英里に怒鳴りたてた。

死んだものは生き返らない。
お話は現実ではない。
御月に何度も何度も言い聞かせた。
そして御月の異能は家事全般をとてもこなすことができるものだと
その頭に植え付け、実際にそれをやらせて彼にその能力をつけ、
本当の異能を隠した。

御月自身も学校に上がってしばらくすればそうだと信じきっていた　が、
異様に非現実は彼のなかで泳ぎ続けてその妙な思考から発せられる言葉は
同じ年頃の子供たちには気味が悪くうつってしかたがなかった。
孤立していた御月は同じく孤立していた小町といつのまにやらともに過ごすようになっていた。
始まりは小町のほうから声をかけてきたことから。

だから、御月にとって十手小町は結局孤独な自分に手を差し伸べてくれたヒーローだったのだ。

---

「あいつ、見つけたら作品の材料にしてやろう。
　ハザマで朽ちたものって現実だとどうなるかは知らないが……」

男とも女ともとれぬ高笑いが路地に響いた。
この悪魔はとうとうイバラシティでの記憶に呑まれた。

ワールドスワップと『アリス・イン・ドリームランド』の性質はどこか似ていた。
こうしてそのエピソードと適合性の高い存在を食い潰してしまうのだから。

非生物に干渉した場合は特に最悪だ。　意識がないということは拒まないということ。
非生物や自我の薄い生物は『アリス・イン・ドリームランド』の格好の獲物だ。

しかしクロノスにはそのような力はなかった。
イバラシティでの存在、黒須御月の持っていた能力なのだから。
そして黒須御月の異能での現実改変は彼の身近でいまも続いている。

ENo.664 闇のおえかき とのやりとり

特に何もしませんでした。

チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。

十手ちゃん(97) は ド根性雑草 を入手！
撫子(347) は 石英 を入手！
撫子(347) は 羽 を入手！
撫子(347) は 花びら を入手！
撫子(347) は 何か柔らかい物体 を入手！
十手ちゃん(97) は 何か柔らかい物体 を入手！
撫子(347) は 何か柔らかい物体 を入手！

領域LV を 5 UP！（LV0⇒5、-5CP）
装飾LV を 10 UP！（LV0⇒10、-10CP）

ItemNo.12 毛 から装飾『黄色いリボン』を作製しました！
　⇒ 黄色いリボン／装飾：強さ20／［効果1］敏捷10 ［効果2］－ ［効果3］－


ItemNo.12 黄色いリボン に ItemNo.6 ド根性雑草 を付加しました！
　⇒ 黄色いリボン／装飾：強さ20／［効果1］敏捷10 ［効果2］復活10 ［効果3］－

ItemNo.11 相良伊橋高校制服 に ItemNo.9 ネジ を付加しました！
　⇒ 相良伊橋高校制服／防具：強さ55／［効果1］活力15 ［効果2］追撃10 ［効果3］－


ウミネコ(733) とカードを交換しました！

探偵ウミネコ （ラッシュ）


プロテクション を習得！
スパイン を習得！
ブロック を習得！
サンクタム を習得！
クリエイト：バリケード を習得！
ラッキータイム を習得！
エリアグラスプ を習得！

特に移動せずその場に留まることにしました。

採集はできませんでした。
　　 - 十手ちゃん(97) の選択は チナミ区 H-15：釣り堀（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION - 未発生：
　　 - 十手ちゃん(97) の選択は チナミ区 P-3：瓦礫の山（ベースキャンプ外のため無効）

―― ハザマ時間が紡がれる。









ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。






針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――









声は淡々と、話を続ける。






























声はそこで終わる。



















榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。