［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

『はぁはぁ……奴隷上がりの捨て子にしては綺麗な身体じゃないか……これなら楽しめそ……うっ！？』
初めて自分の刃を他人の血で赤く染めた瞬間だった。この『依頼』の真の目的はこの悪趣味な老人の命を絶つこと。相手が最も油断する瞬間、私は迷わず刃を振るった。喉を掻っ切り、心臓に突き立てた。それが正しいと思ったから。
物陰からパチパチと手を叩く乾いた音が響く。自分のした行為とその直前にされていた行為で少なからず気が動転していた私はその音で我に返った。物陰から出てきた男は出発前と同じ貼り付けたような笑みで私のしたことを見ていた。
『上出来だ。これなら俺の跡を継ぐのに相応しい』
……その日から私が奪うのはモノではなく人の命になっていった。

私は男に言われるままに『依頼』をこなしていった。ときには自分の身体を武器とすることもあった。男が言うには『依頼の対象になるのは悪人しかいない』。私はその言葉を信じた。仲間が……家族が生きていくにはそれしかないと……いや、それ以外を知らなかったのだ。私の世界はあまりにも狭すぎた。

ある時期、街で流行り病が蔓延していた。長期の『依頼』で家を空けていた私は幸か不幸か病が落ち着いてきた頃に帰ってきた。家族のために、奪った命で買った薬を持って。数多くの『依頼』を斡旋し支えとなってきた男も、私の居ない間にあっさりとその生命を病に奪い尽くされていた。残された家族は私と、ただ一人……。

『あなたはサニーなんだから。みんなの太陽みたいにならなくっちゃ』

それが彼女がよく私に言ってくれた言葉であり、最期の言葉でもあった。彼女を助ける薬を買うために、多くを奪った。ただ一人の生命のために、数えきれないほど奪った。それでも足りなかった。そして私には何も残らなかった……奪う側だと思っていたのに、気付けば周りには何もなくなっていた――

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……。

そう、私は、空っぽだ。
ずっとそれを満たす何かを欲しがっていた。
けれどそのためにたくさんの間違いを犯してきた。
その結果がこれだ。
アンジニティ。世界の掃き溜め、様々な世界からの『否定され追放された者』が棄てられる世界。
結局自分を満たすことの出来なかった私は、こんな世界に居る。
否定されたことを否定したかったけど、結局は私もアンジニティの人間と同様の……

「さっちゃん？」

誰かが呼んだ気がした。
無愛想で不器用な、私と違う意味で『持ってない』あの子が付けてくれた、ダサくてあんまり好きじゃないあだ名。
……けどいつからか、人からはそう呼ばれるようになっていた。
好きじゃないのにそう呼ばれることにどこか安堵感を覚えていたのは、「さっちゃん」と「サニー」が違う名前のように感じていたからだ。

『みんなの太陽みたいにならなくっちゃ――』

彼女のその言葉は、わずかに残された私を形作るための希望であると同時に、そうありたい、そうあらなくてはならない、とする呪いでもあった。
「さっちゃん」と呼ばれる間はそうじゃなくてもいい、という理屈にもなっていない言い訳のような逃げ道。
それでも、その名前で呼んでくれる人たちと居ると、今までのことを忘れて新しい自分として生きていくのも悪くない、そう思わされることもあった。

振り返ると誰も居ない。空耳だっただろうか。
けど、今までそう呼んでくれた人たちの顔が脳裏に浮かぶ。
……それが自分にとっての「逃げ」だと思って、そうならないよう距離を取ってしまった人たち。

「さっちゃん？」

もう一度呼ぶ声が聞こえる。今度は空耳ではない。
そうだった、まだ、そう呼んでくれる人は居た。私のことを友人だと信じて疑わない、お人好し……

「はいはいさっちゃんですよ。誰も私のことサニーって言わなくなったなあ」

軽口を返しながら、彼女に手を振る。
結局自分がどう思おうと、自分の評価は他人からの視点で決まるものだ。
今の私は彼女にとっては「さっちゃん」だ。
それだけでも、戦う理由としては十分だ。
目を背けたくなるような過去を見せつけられたからと言ってなんだ。
それはなかったことにはならない。たとえそのせいで今自分がこんなとこに居るのだとしても、今からでも出来ることはある。

再びこのハザマの世界を歩く準備が整った。
今は空っぽでもいい。今は逃げた先の夢の世界の自分でもいい。
でも最後に残った私は私自身として。サニーとして。
否定された世界を否定するために、最後まで足掻いてみせようと思う――

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そういえば、パーカーに丸めたままにしていた紙を思い出した。

『あなたは、だれ？』

このメモを書いた主には、心当たりがある。
彼女にちゃんと届いて見てもらえるかはわからないけど……
文章の下に矢印を書いて、返信を付け足し、もう一度ポケットにしまう。

『私はサニー。ちょっとイバラを救うために頑張るよ、さっちゃん』

ItemNo.8 卵とまぜたふんわりラスク を美味しくいただきました！
　体調が 1 回復！（12⇒13）
　今回の全戦闘において 防御10 治癒10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。

きりり(254) は ド根性雑草 を入手！
福司(407) は 雑木 を入手！
サニー(557) は ド根性雑草 を入手！
イリス(1499) は ド根性雑草 を入手！
福司(407) は 羽 を入手！
イリス(1499) は ボロ布 を入手！
きりり(254) は 羽 を入手！
サニー(557) は ボロ布 を入手！
サニー(557) は 何か柔らかい物体 を入手！
きりり(254) は 何か柔らかい物体 を入手！
福司(407) は 何か柔らかい物体 を入手！

武術LV を 3 UP！（LV2⇒5、-3CP）
武器LV を 3 UP！（LV32⇒35、-3CP）

ItemNo.13 ド根性雑草 から射程1の武器『火縄銃』を作製しました！
　⇒ 火縄銃／武器：強さ67／［効果1］火纏10 ［効果2］－ ［効果3］－【射程1】

ItemNo.14 毛 から射程1の武器『注連縄』を作製しました！
　⇒ 注連縄／武器：強さ45／［効果1］束縛10 ［効果2］－ ［効果3］－【射程1】


カードを作成しましたが誰とも交換されず自分のものとなりました！

月明かりの刃 （スニークアタック）

特に移動せずその場に留まることにしました。

採集はできませんでした。
　　 - サニー(557) の選択は チナミ区 H-15：釣り堀（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION - 未発生：
　　 - サニー(557) の選択は チナミ区 H-15：釣り堀（ベースキャンプ外のため無効）

―― ハザマ時間が紡がれる。









ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。






針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――









声は淡々と、話を続ける。






























声はそこで終わる。



















榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。