…ハザマの記憶に残っている男に遭遇することは出来なかった。
店員として働いていたはずのタイショウ・ビルディング店内を探しても見つからない。
一緒に探しているフローティングも
「探知デキマセン」の一点張りである。
…ひょっとしたら店の上にあるオフィスにはいるかもしれないが…
そういやこの店、1階にいつも社長がいたような…話に応じてくれるかもわからんヘンテコな人物にしか見えないが。
…と思って1階に下りた矢先、その変な社長がこっちに向かってきた。
「…!お主!話がある!そうだ!そこのからくりを連れた少年よ!とにかく会議室へ来てくれ!!」
…何やら焦っているようだが…
17階の会議室にて。
なんとそこに、ハザマの記憶に残っている男もいた。
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ハリマ社長 「ワシが社長のハリマだ。よろしく。」 |
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クモイ 「タイショウグループ社員のクモイです。お会いできて何よりです」 |
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フォーティーツー 「フォーティーツーと申します。…こちらとしてもそちらのクモイさんにお会いしたかったのですが、どのような御用でしょうか?」 |
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クモイ 「その…私から始まり、ハリマ社長だけでなく他の社員にも、あなたがたからの「警告」の記憶が焼き付いておりまして。」 |
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ハリマ社長 「面妖なことに、お主らが「この地下に何かがあり、それを狙っている奴らがいる」と言う光景が浮かび上がってくるのだ。何か、知っている事はないか?」 |
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フォーティーツー 「そんなこと言われてもさっぱりですが…うーん…フローティングなら分かるかもしれない。フローティング、この地下に何があるか探知してみて。」 |
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フローティング 「………探知中………」 |
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フローティング 「…!ここには魔……!!」 |
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!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! |
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フローティング 「………………」 |
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フローティング 「ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン。ワカリマセン………」 |
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フォーティーツー 「…! フローティング、作業中止だ!!」 |
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フローティング 「………………危なかったデス。回路が焼き切れるところデシタ…」 |
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フォーティーツー 「…探知が妨害される前に、「魔」と言っていた、ということは…」 |
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フォーティーツー 「魔力的な何かが、地下に埋もれている…?」 |
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フォーティーツー 「そしてこれほどまでに探知を妨害されるということは…地下に埋もれている何かは僕たちにも重要であるという可能性が高い…!」 |
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ハリマ社長 「そちらの事情までは分からぬが、もしかすると危険な代物かもしれぬな。ビルを掘り起こして、埋もれているものを掘り起こすまでは出来ないが、何があるかぐらいは調べておくとしよう。クモイに話がしたいと言っていたな。何用かな」 |
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フォーティーツー 「…私たちの記憶の中で、クモイさんは「爆弾に気を付けろ」と訴えかけていました。心当たりがあれば、何でもいいので言ってみてください。」 |
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クモイ 「………え? 爆弾??全然心当たりすらないですね…」 |
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フォーティーツー 「…そうですか。(やはり気のせいなのかなぁ…)」 |
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フォーティーツー 「とりあえず、私たちも何なのか気になりますので、調査の結果が分かり次第、教えてください。」 |
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ハリマ社長 「おう、心得た!ううむ、爆弾か。テロの可能性は無いとは言えない。警戒はしておくに越したことはないな。」 |
…とりあえず、協力関係を築くことぐらいは出来たようだ。
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クモイ 「…何故だ…?」 |
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クモイ 「何故………誰にも「爆弾」の情報を提供することが出来ないんだ………!?」 |