響 恢音 ひびき かいね
歌や音楽をこよなく愛する。
ピアノをメインに楽器の演奏はそつなく何でもこなせるが、なぜか歌うことだけは無い。
音楽系の専門学校を卒業後、就職先が見つからないままアルバイト先の楽器店に雇われる。
内向的な性格で、周りに流されるように生きてきたが、意外と感情の起伏はあるようで、好きなものや気になるものに対してはエネルギッシュでアグレッシブだ。
身長148cm 年齢24歳
彼女は自身の異能については知らない。
おそらく歌に纏わるものだろうとは思っているのだが、それ以上のことはなにもわからない。
――与えられた記憶では…。
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響 壊音 ヒビキ カイネ
将来の夢は歌手だった普通のおんなのこ。
そんな彼女に不幸は訪れる。
彼女の歌声は、いつからか周りのものを”壊す”ようになった。
花は枯れ、小鳥は息絶え、空気は淀み、水は濁った。
危惧した大人たちに、彼女は捉えられ、閉じ込められ、
夢を、歌を、声を、全てを奪われ、
アンジニティに流れ着いた。
故に彼女は憎んでいる。
自分が歌うことを許さない世界を。
自分の夢を潰した世界を。
―― 壊 音 ――
彼女の意思とは無関係に起こる”異常”。
それは彼女自身の声が音楽を奏でるときに引き起こる。
紡ぎ出された声が届く範囲内に存在するものは崩壊を始める。
構造が単純なものほど、また声の発信源に近いほど崩壊は早まる。
生物のような複雑な物は完全な崩壊までに長い時間がかかる。
また、歌声が止むと崩壊も止まり、自然治癒も可能である。
便宜上”崩壊する”という言語を用いるが、文字通りの意味のみではない。
”崩壊”は物理的現象の他、精神的、概念的、生命的な現象にも及ぶ。
何にせよ『元の状態』を保つことはできない。