ヤマツ 「あぁ忌々しい。地獄の釜で熔(と)け落ちよ」 |
誰にも知覚されない死角── もしかすると、彼女が『いるかもしれない』場所に、 幻術士は、音もなく現れていた。 ■■■■ 「こんにちは、こんばんは。 始めまして、お久しぶり。 教えてくれるかい、わたしの名前を」 |
「………」 |
ザナ 「ここはどこなんすか?」 |
烟玖 「……ええと……よろしく」 |
ヤマツ 「我はヤマツなり。 “哲学者”のカード。“隠者”のカードの逆さ裏。 」 ヤマツ 「────自由に使うがいい…… 愚者より愚かな隠者ども」 |
チェノー 「あなたは害虫? そレとも……」 |
エアリス 「え~っ、面倒だなぁ。相手なら他にいるじゃない」 |
「………」 |
アウエーレ 「え?虫と闘うだけじゃないの?も、模擬戦? なぜ、無駄に闘う回数を増やすの???」 |
覆い隠すかのように。 |
エアリス 「第1章88節。『好意の返報性は絶対ではない。 これは何も相手に限った話ではなく、自身でさえその対象となる。 私達は今まで、幾つの好意を無下にしてきたのだろうか。 幾つの機会を無駄にしてきたのだろうか』」 |
エアリス 「第1章37節。『全ての人々が分かり合うという幻想は、 自我の融合という醜く非現実的な結論に潰える。 人が人である限り、摩擦は起きる。争いは絶えない。 それでも我々は歩みを止めようとせず、その結果が嘗ての失態であった』」 |
エアリス 「第1章115節。『この世に救えない者はなく、神の愛は全てに平等に降り注ぐ。 その結果がこの停滞ならば、かの言葉に価値はない。 愛せぬならば、通り過ぎよ。 救い求めぬ真の愚者を切り捨てたその先に、本当の心の平穏があるのだから』」 |
ヤマツ 「うむ……そう来たか」 |
ヤマツ 「うむ……そう来たか」 |
虚像が掻き消える。 |
ヤマツ 「よもや──── この期に及んで“此れ”の対策を講じていないとは言うまい?」 ヤマツ 「くっくっ、それでは答え合わせといこう」 |
ヤマツ 「うむ……そう来たか」 |
ヤマツ 「人の話は最後まで聞きなさい」 |
ヤマツ 「なるほど」 |
首巻がたなびく。 |
ヤマツ 「……?はて…… 何をしようとしていたのだったか……」 |
首巻がたなびく。 |
地面にぶつけたような手応え。 |
ヤマツ 「どうやら貴様には難しかったらしい」 |
「………」 |
レガートPT Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain |
ヤマツ 「わたしも衰えたな……」 |
カードは枯れ朽ちてしまった。 |
背中に手を回す、ひょいと振る、 いつの間にかボロボロの兎のぬいぐるみを持っている。 間を置かず炸裂したぬいぐるみから、 悍ましくも血濡れた無数の針が飛び出した。 |
エアリス 「ふふっ、やっちゃった!」 |
ヤマツ 「やめろ、鬱陶しい」 |
ヤマツ 「わたしも衰えたな……」 |
ヤマツ 「……?はて…… 何をしようとしていたのだったか……」 |
エアリス 「そっちは偽物だった、ってことにしようか」 |
カードは枯れ朽ちてしまった。 |
ヤマツ 「わたしも衰えたな……」 |
ヤマツ 「おや失礼。痛かったかね?」 |
チェノー 「クサリは始まる」 |
ヤマツ 「では、こちらも」 |
チェノー 「はー、肥エるー」 |
エアリス 「いやぁ助かるよ~!あとでコーヒー淹れたげるっ」 |
「………」 |
アウエーレ 「私を回復、してくれるの?や、やさしいのね…… 」 |
チェノー 「イかな大地デあろうとも」 |
呼吸器が嫌悪の形で鳴らす警鐘。 |
「………」 |
4'th chain!! |
エアリス 「ペンは剣よりも強しとは良く言ったものでね、 時にはその結果の残酷さも、 剣を遥かに凌駕することがあるのさ」 |
エアリス 「ふふっ、やっちゃった!」 |
アウエーレ 「…すぅ…はぁ…、大丈夫……塞ぐだけよ、人の血よりマシよ…… 」 |
アウエーレ 「…すぅ…はぁ…、大丈夫……塞ぐだけよ、人の血よりマシよ…… 」 |
アウエーレ 「…すぅ…はぁ…、大丈夫……塞ぐだけよ、人の血よりマシよ…… 」 |
アウエーレ 「…すぅ…はぁ…、大丈夫……塞ぐだけよ、人の血よりマシよ…… 」 |
アウエーレ 「…すぅ…はぁ…、大丈夫……塞ぐだけよ、人の血よりマシよ…… 」 |
アウエーレ 「…ッ、う…大丈夫、治せる…自分の傷だもの……自分で出来るわ…やらなくちゃ……」 |
チェノー 「吹キ抜ケる風に声はなイ」 |
チェノー 「虫除ケ? さあ、どうだろうネ」 |
チェノー 「ふう。どうかな」 |
カードは枯れ朽ちてしまった。 |
レガートPT Chain 全殺傷斬払Lv2(1) 散治癒Lv2(2) 刈傷斬払Lv3(3) 傷火炎Lv1(4) 刈自傷斬払Lv2(5) 全治癒活気Lv1(6) 刈傷斬払Lv4(7) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain 命傷冥闇Lv3(1) |
アウエーレ 「っい…た……ッ、あ…っ、血が…… 」 |
ヤマツ 「では、こちらも」 |
「………」 |
2'nd chain!! |
エアリス 「しつこさには自信があってね。 性格が悪い?それ、褒め言葉っ」 |
エアリス 「ごめんね、こうするしかないんだ。さっくり、切り取らせて貰うよ。」 |
エアリス 「……ふふ、可愛いねぇ」 |
アウエーレ 「ああぁ、もう…イヤ…はやく治さないと…… 」 |
ヤマツ 「そして次はこれだ」 |
ヤマツ 「こんなものか」 |
ヤマツ 「ご退場、よろしく」 |
ザナ 「……ちょっと待ってくださいよ、なんでこんな……」 |
烟玖 「……!」 |
チェノー 「思イ通りニはさセなイよ」 |
烟玖 「……ありがとう」 |
アルマ 「全部決まっていること。 ここで私たちが戦うことも、そして辿り着く結末も――。」 |
「………」 |
アルマ 「壊しはしないわ。最低限、会話が出来る状態で彼の下へ帰る―― それが【私たち】の所有者の命令だから。でも……」 |
アルマ 「私たちはアルマ。私たちは武器のドール。 戦い、勝利することだけが私たちの存在理由……。」 |
アウエーレ 「え、うそ…これ、落ちてるの…私の血? 」 |
アルマ 「でも、あなたはここに来るまでに何回負けた? あなた自身の戦いだけじゃなく、他の使用者たちの下でも負けて。 その度にあなたは、どれだけの人を危険に陥れた?」 |
アルマ 「……さらに損傷は拡大して、これまで以上にあなたは、存在理由を果たせなくなっている。 本当はもうわかっているはず。あなたはもう、ここに居る理由なんて無い。 使えなくなった道具を、いつまでも残しておく道理は無いでしょう?」 |
地面にぶつけたような手応え。 |
ヤマツ 「………………ありがとう」 |
チェノー 「はー、肥エるー」 |
エアリス 「いやぁ助かるよ~!あとでコーヒー淹れたげるっ」 |
「………」 |
アルマ 「本当に無様ね。 これ以上、【私】が醜態を晒すのは避けたいのだけれど。 ……でも、今はここまで。そういう筋書だから。」 |
アウエーレ 「だから最初から嫌だって!無理だって言ってるじゃない!!」 |
ヤマツ 「おやおや……」 |
チェノー 「エっと……そっチデ休んデテ!」 |
エアリス 「そんな運命なのかな?」 |
「………」 |
個は自己の繁栄を至上とする。妨げとなる他を排除することに何の異議があろう? |
チェノー 「あレっ」 |
ヤマツ 「……」 |
手首をほぐすように、鎌を振り回す。 |
エアリス 「そろそろやめにしないかい?ダメ?あっそう。」 |
「………」 |
エアリス 「にゃあ”あ”あ”あ”!!!痛いって!」 |
チェノー 「あレっ」 |
チェノー 「うぐっ……!」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain 命傷冥闇Lv2(1) 貫自傷冥闇Lv3(2) 傷冥闇Lv2(3) 傷冥闇Lv4(4) |
エアリス 「ほ、骨が折れるよ、文字通り」 |
(指パッチンのアイコン
It`s show time! |
「………」 |
2'nd chain!! |
エアリス 「このアーティファクトわりとなんでも貫くから、 覚悟しておいた方がいいよ。 ……主に味方の皆さんとかね?」 |
エアリス 「あらら。」 |
虚像が掻き消える。 |
/ なんでーっ \ |
ヤマツ 「その次はこのように」 |
「………」 |
「………」 |
首巻がたなびく。 |
5'th chain!! |
エアリス 「わりと手段は選ばない方でね。 後遺症が残っても知らない、よっと!」 |
(お辞儀のアイコン
Show is over... |
チェノー 「天使の梯子、ねエ……」 |
チェノー 「油断シたね」 |
夜霧を飛び交う。 |
チェノー 「ここを乗リ越エレば……!」 |
エアリス 「痛たっ……その、そういうのは勘弁してほしい……かな!」 |
「………」 |
2'nd chain!! |
『かなしいことが ありました』 『だれも おおくは かたりません』 『ただ』 『それをみたひとびとは くちをそろえていうのです』 『魔女をころせ 魔女をころせ 魔女をころせ』 |
エアリス 「あらら。」 |
「………」 |
「………」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) 全治癒活気Lv2(3) 全治癒Lv2(4) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain |
ザナ 「も、もうやめません?これ以上やってもさ、ほら、俺の体ボロボロで……」 |
T od ay is g oo da y to Di e. |
虚像が掻き消える。 |
チェノー 「うぐっ……!」 |
/ なんでーっ \ |
チェノー 「クサリは始まる」 |
「………」 |
チェノー 「イかな大地デあろうとも」 |
地面の中に溶け込み、また戻ってきた。 |
(治った場所をかいている) |
チェノー 「ふう。どうかな」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) 全治癒活気Lv2(3) 全治癒Lv2(4) 治癒Lv2(5) 休息Lv2(6) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain 傷冥闇Lv1(1) |
体を構成する土が、服の形をしていた土が、ボロボロと崩れ落ちていく。 |
エアリス 「むぁー、今のうちに笑っておくがいいさ!!……秘策なんかないけどね!」 |
「………」 |
エアリス 「それじゃあ、続けようか。 死に至る狂騒曲の、第2幕だ」 |
チェノー 「其の地が血とならば、其が血は地となろう」 |
ザナ 「ぐ、うえっ……!?」 |
烟玖 「……!」 |
ヤマツ 「…………」 |
チェノー 「大丈夫かな……」 |
エアリス 「ここからどんどん差が開いてくはずだよ。」 |
「………」 |
「………」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) 全治癒活気Lv2(3) 全治癒Lv2(4) 治癒Lv2(5) 休息Lv2(6) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain 傷冥闇Lv1(1) 冥闇吸魔Lv1(2) 冥闇吸魔Lv1(3) |
烟玖 「……状況が良くない……」 |
ヤマツ 「(くつくつと笑い声がする)」 |
「………」 |
チェノー 「うぐっ……!」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
エアリス 「あいたた。思ったより辛いね、こりゃあ」 |
エアリス 「痛たっ……その、そういうのは勘弁してほしい……かな!」 |
「………」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) 全治癒活気Lv2(3) 全治癒Lv2(4) 治癒Lv2(5) 休息Lv2(6) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain 散時傷冥闇Lv1(1) |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
「………」 |
烟玖 「……ごめん」 |
エアリス 「おお、おお、怖いねぇ」 |
エアリス 「ごめんね、またいつか、どこかで会おう」 |
アルマ 「どうして……。」 |
「………」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) 全治癒活気Lv2(3) 全治癒Lv2(4) 治癒Lv2(5) 休息Lv2(6) | ||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain |
「………」 |
「………」 |
ヤマツ 「おのれ……」 |
レガートPT Chain 貫自傷斬払Lv2(1) 多活気Lv2(2) 全治癒活気Lv2(3) 全治癒Lv2(4) 治癒Lv2(5) 休息Lv2(6) | ||||||||||||||||||||||||||
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Hölle-ヘレ- Chain |
エアリス 「おやすみなさい。またどこかで会おうね……戯言じゃあ、ないんだよ」 |
ザナ 「……俺達はなんで戦わせられてるんっすか?開拓しに来たんじゃなかったんすか?」 |
烟玖 「うーん……」 |
ヤマツ 「結構。酒の肴にでもしよう」 |
チェノー 「ミんなお疲レ様、デシた」 |
エアリス 「……まだ、立てるかい?次は、私を打ち負かして見せてよ」 |
「………」 |
アウエーレ 「だって…これ…もう、虫の時より血を見なくちゃいけないんじゃないの?大丈夫?立てる?」 |