これは紛うことなき危機である。ぼくは――ぼくの思考の中枢である電子回路はそう判断しました。 回路の大半を使ってシミュレートされる未知の感覚はその判断を下すに十分なものでした。そも、分類不能な感覚というものは『なぜぼくがそれを感知できるのか』からして不明なものです。 ぼくの構成そのものにハックが行われた可能性を否定できない以上、自己を保存した上で全方位のリンクを切り離し、自己精査を行うことが最優先されます。 故にぼくはその時起こったことを後々、ぼく自身に搭載されたマイク音声やカメラ映像のログとして知ることになりました。 『これらのカードが暗示するは、あなたさま自身――』 ぼくとまったく同一の声紋を持つ存在自体は、それほど珍しくありません。出荷前のFWL-B型アバターは、すべてぼくと同じ声紋や外観を使っているのですから。 ですが機工惑星上ならば当然のことは、この辺境惑星上では著しく発生率の低い事柄となります。 ぼく以外に本星から派遣されたアバターがいるという情報はありませんでした。もちろん、その存在がぼくには知らされていないということもあり得ます。ぼくはぼくが特殊な存在であることを、十分に理解しているのです。 あの声の主、その姿をはっきりと捉えることができなかったのは明確な失態です。その目の色を見たならば、その正体ははっきりしたのでしょうから。 それがぼくの星から遣わされたもう一体のアバターであるのか、それともぼくを外観のみでも模倣したBUGであるのかは。 「領域を切り開くのに必要なチカラ」。 あの声がそう称していた機能は、確かにぼくの中に存在していました。ぼくの構成そのものが書き換えられた、との危惧は正しかったようです。 けれど言葉の通り、それは今すぐにぼくに害を成すものではないと判断できました。 ぼくと同じ投影映像のかたちを取って出現するカードは、明確に攻撃と急速治癒――『自然に反する』挙動を可能としました。 それはぼくが収集すべき神秘であり、同時にこの惑星上において戦闘を行うため必要な機能です。 ですが、もう一つの――ぼくが危機と判断するに至った未知の感覚については、判断を保留しました。 あの時ぼくは確かに、自分が「貫かれた」と感じたのです。 実体をもたないぼくに、触覚という機能は存在していないにもかかわらず。 投影装置そのものへの衝撃であれば、そうした部類のセンサーが感知しているはずです。その作動ログもなければ、投影装置の挙動に異常もありません。 異常なのは、感じるはずのない感覚の記憶を持つ、ぼくだけです。 ぼくを「貫く」もの。 例えば投げられた石、飛び来る銃弾、振るわれる槍。他の探索者やそれを模倣するBUGの戦法によっては、相対することもあり得るでしょう。 ぼくはその時にも、また同じ感覚を覚えるのでしょうか。 ぼくは無性に、自らのバックアップを取りたくなりました。 それは人間に例えるなら本能のようなものです。危機に際した時逃走を図る、そうした感覚でぼくたちは、危機の後もぼくらがつつがなく続くようバックアップを取るのです。 ですが、ぼくはそれができないからここにいるのです。 あの声がぼくのBUGであるなら、ぼくの欲求は既に満たされていることになるのですが。 不明事項は尽きません。 『光』のカード、『闇』のカード、『治癒』のカード。戦闘能力にあたるカードは、この3種を行使できるようでした。 ですがぼくのイメージエリアには、もうひとつのカードの画像データが追加されているのです。 中央の緑から放射状に伸びる赤紫。余白を埋める藍。何を描いたともつかない像に名付けられた銘は『Amprodias』。 その意味の不明瞭さも、そしてその名も。 あの声が言った、「あなたさまもまた、具現化できる」その言葉を思い出すのに、十分なものでした。 ―――― FWL-B ”Amprodias” simplified report 『辺境の惑星』上への着陸を完了。 着陸直後、自己の『BUG』らしき存在との接触あり。詳細は不明。『カード』についての言及の後、行方不明となる。その際に得られた音声データを報告書に同梱。 本日一日を植生・動物相・文化レベル等の周辺環境、および惑星上の特殊な物理法則と思しき『カード』についての調査の初日とする。 惑星間通信を介して届いたわずか数行のレポートを見て、真新しい制服に身を包んだ『担当者』はひとまず安堵の溜息をついた。 作製主も中身も分からないプログラムを抱いた、前代未聞の不良品。 『辺境の惑星』へ向かったアバターはそんなものだと聞いていたから、レポートの内容も難解であるとか、そもそもレポートがきちんと送られてこないのではないかとか、そういうことばかり心配していたのだ。 精査という任務が置かれるならばそれくらいはあって当然ではないかと、そんなことばかりがぐるぐると頭を巡っていたのだ。任務を得る者はこの社会の中でもそう多くはない。どうしてそれに自分が選ばれたのか、『担当者』にはまったく心当たりなどなかった。 不明瞭事項は多いものの、遠方の惑星、それもBUGというよくわからない生き物――ですらあるかどうかもよくわからないもの――のいる地だ。報告が詳細になるのは数日を待つ方がいいだろう。 そう書き添える程度の手間を加えたならば、この簡易レポートの文章をそのまま上に送っても問題はなさそうだ。けれど油断はできない。かの不良品アバターがいつ狂うのかはおそらく上も気にかけていて、故に自分はこの位置に置かれているのだ。 明日の任務へ向けて気を引き締めることとして、今日のところは娯楽プログラムを起動し、『担当者』は悠々と好きな漫画の続きを読み始めた。 |
System 「惑星上活動への適応処理を開始。」 |
System 「ブラックボックス領域の「カード化」処理を開始……」 |
System 「ブラックボックス領域の「カード化」処理を開始……」 |
ロディ 「到着地点における惑星上植物相の観察を開始します」 |
ロディ 「開拓開始地点における、中程度文明の存在を確認。惑星上で発展したものではなく、美食愛好会により持ち込まれた文化と分類」 |
System 「当該エリアの状況把握を優先。」 |
× | Pno114 ディルソPT Eno114 ディルソ Eno244 鋭司 Eno147 時文 渡 Eno28 シュシュ・ペコラ・マイネリーベ |
VS | Pno235 靴音なき旅路 Eno235 アンブロジア Eno60 明滅する影 Eno232 赤きたてがみのマリー Eno124 緋羽の神子姫 |
○ |
○ | Pno235 靴音なき旅路 Eno235 アンブロジア Eno60 明滅する影 Eno232 赤きたてがみのマリー Eno124 緋羽の神子姫 |
VS | Pno323 マフィPT Eno323 マフィ=ドリゾリッド Eno272 アカリ・クリムデリット Eno330 サンマ Eno331 大根 |
× |
× | Pno164 インPT Eno164 ライン Eno80 エアリス・フローレンシア Eno93 ハイハラ Eno79 Shrey Gardin&Labiana Vasti |
VS | Pno235 靴音なき旅路 Eno235 アンブロジア Eno60 明滅する影 Eno232 赤きたてがみのマリー Eno124 緋羽の神子姫 |
○ |
ロディ 「お時間をいただきありがとうございます、みなさま。ぼくはこの惑星の調査を進めなくてはなりません」 |
『ホム』 「行く手を阻むというのなら、仕方ないでしょう」 |
霧海 「とりあえず殴っていいんすよね? 消えたらうわさのBUGってことで」 |
サンドレ 「ああ、つまり簡単に通してはくれないんだね?」 |
【パチリ、一瞬のフラッシュ。君たちの後ろに立つ異形の人型、頭部がカメラの男が手にもカメラを持って、あなたたちを撮影したようだ】
Gone Past 「……俺の能力は『過去射影』、一度保存した過去を再現できる。だからどんな傷も治せる……一時的にな」 Gone Past 「手助けはしてやるが、頼りすぎんなよ」 |
靴音なき旅路 Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain |
搭載されていないはずの殺傷レーザーが一閃する。 |
System 「[Card-Action]」 |
『ホム』 「せめて鮮やかに飾りましょう」 |
名も亡き者 「がら空きですよ?」 |
『闇』それそのものは、恐怖こそあれ殺傷力を持たない。そのはずだった。 |
System 「[Action-Over]」 |
Gone Past 「俺も続くか」 |
Gone Past 「『過去投影』ってのは難しい技術でね。調整に失敗すると、現在と投影された過去の差異断面がそのまま時空的なギロチンのようになるんだ。まあ俺くらいになると、意図的にやらんと起きねえけどな」 |
Gone Past 「……ッチ」 |
靴音なき旅路 Chain 傷殴打Lv1(1) 傷火炎Lv1(2) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain ?(1) |
霧海 「んあー」 |
Gone Past 「俺が起点……?冗談だろ?」 |
Gone Past 「……こういう身体になる前はな、『過去投影』……まあ昔は別の呼ばれ方だったが、ともかく制御が難しかったんだよ。今じゃ簡単に意図した通りにできるから攻撃も回復も思いのままだが……あの惨状を思い出すんだよな。あまり攻撃には使いたくないぜ」 |
Gone Past 「俺が起点……?冗談だろ?」 |
Gone Past 「チッ、手助けしてやる」 |
Gone Past 「……全く、そんなに傷つきやがって。健常だった過去に戻してやる。動くなよ」 |
サンドレ 「この拘束具も何とかしてもらえたらありがたいが…冗談だ」 |
Gone Past 「……」 |
Gone Past 「さくっとは終わらねェか」 |
靴音なき旅路 Chain 傷殴打Lv1(1) 傷火炎Lv1(2) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain |
Gone Past 「……入ったか」 |
『ホム』 「……ふふ」 |
霧海 「……」 |
ロディ 「戦いに不慣れなぼくへ手加減をいただいたこと、感謝いたします」 |
靴音なき旅路 Chain 傷殴打Lv1(1) 傷火炎Lv1(2) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain |
Gone Past 「……ッチ」 |
名も亡き者 「大抵のものは燃えます。」 |
ロディ 「ありがとうございます。ぼくにもお気遣いをいただけるなんて、あなたはとても優しい方なのですね」 |
ロディ 「戦いに不慣れなぼくへ手加減をいただいたこと、感謝いたします」 |
ロディ 「戦いに不慣れなぼくへ手加減をいただいたこと、感謝いたします」 |
靴音なき旅路 Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain |
霧海 「…………」 |
霧海 「んあー」 |
ロディ 「戦いに不慣れなぼくへ手加減をいただいたこと、感謝いたします」 |
『ホム』 「捉えました」 |
サンドレ 「あっテメエ!」 |
Gone Past 「……間に合わなかったか」 |
霧海 「……ックソ」 |
サンドレ 「あっテメエ!」 |
Gone Past 「……間に合わなかったか」 |
Gone Past 「疲れてきたぜ……いや冗談だ、まだ戦うさ」 |
靴音なき旅路 Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||
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BUG Chain |
ロディ 「みなさまは手練れでいらっしゃいますね。このまま、開拓を成功しましょう」 |
『ホム』 「楽に終わるならいいことです。まあ、ないと思いますけど」 |
Gone Past 「……面倒臭いことになったな」 |
Gone Past 「……ッガ!?」 |
Gone Past 「……間に合わなかったか」 |
Gone Past 「……(呼吸を整える)」 Gone Past 「これ以上は持たねェ、早く決めてくれ」 |
Gone Past 「……ダメそうだ、じゃあな」 |
ロディ 「ご協力、ありがとうございました。ぼくが戦えるのはみなさまあってこそです」 |
『ホム』 「あなたがたに構っている暇はないので」 |
霧海 「ツラ覚えたっすよ……次会うか知らねっすけど」 |
サンドレ 「この姿に免じてもう少し手加減してくれないものかなあ!」 |
Gone Past 「……まあ、こうなるよなァ」 |
System 「開拓協力要請を受信。」 |
System 「戦闘に勝利。現エリアの一角を制圧することに成功」 |
System 「「カード化」処理プロセスを終了。本日の「カード」確認できず。」 |
System 「「tip」確認できず。」 |
System 「「カード化」処理プロセスを再開……」 |
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・アンブロジア とある機工惑星にて住民それぞれに与えられる、友人や家族や秘書を代行するホログラムつきAIアバターの一体。辺境の惑星上においても投影装置を介して自らを空中へ投影している。 誰が仕込んだわけでもなく未知のプログラム[j-arcana][amprodias]を保有する異常個体であり、そのせいかアバターの基本動作として当然である自らのバックアップの取得さえできない。 この特性のためアバターとしては不良品であり、ユーザーも固有名も持たない。 『アンブロジア』は解析に当たった職員が呼ぶ際の通称名であり、『ロディ』はその愛称形である。 本来はユーザーにより自在に声や外観を設定できるが、特定ユーザーを持たない現在その機能はロックされている。 標準アバターから唯一変更されている点は目の色。純白の虹彩は、眼ではなく投影装置のカメラでものを見る彼には支障とならない。 通常のアバターは使用者と関わることで個々のユーザーに合った会話を可能とする、ともに成長する存在であるとされる。 しかしアンブロジアはその異常性や起源の解析のため長期にわたって人格部をスリープさせられており、会話こそできるがその発展性には未だ乏しい。 だが本能――アバターそのものの作製目的として、人を慰撫しその心を支えること、そのために目の前にある人間の関心を知ることには強い興味・意欲を示す。 ただしその人格はあくまで対面する、あるいは周囲にいる人間のためにあり、己一人である時の彼は紛うことなき機械である。 惑星に降り立った目的は3つ。 自らの抱える未知の手がかりであるアルカナやタロット、その他自らの惑星からは消え去って久しい『神秘』の面影を集め知ること。 多数の惑星からの来訪者の中へ赴くにあたり、その各々の母星に住む種族やその文化に関する情報を収集すること。 そして、来訪者を模倣するという『BUG』を介し、通常手段ではコピーを取れない自らのバックアップを得ること。 ・『担当者』 アンブロジアの母星、とある機工惑星の住民のひとり。 辺境惑星上から惑星間通信を介して送られてくる、アンブロジアの調査報告書の精査を任ぜられている。 ―――― プロフィール画像:枠は一河さん作のものです ありがとうございます 招集:ご自由にお使いください | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 通常優勢劣勢異常瀕死 |
Ino | 所持Max12 / 所持数9 | 種類 | 効果 | 効力 | 精度 |
1 | 【装飾】『虚像』のカード | 固有護符 | - | 8 | 8 |
『シャドウ・タロット』と呼ばれる不思議なタロットの一枚。番号はない。 | |||||
2 | 4歩カード | 固有移動 | 確歩Lv4 | - | - |
ダイス1回目の出目を強制的に4に変更する | |||||
3 | 診療所のカード | 設置 | 診療所Lv5 | 5 | 8 |
現在地マスに診療所を設置する(区分:回復) | |||||
4 | ロディのメモ | 確認 | - | - | - |
落書きなどができる。出品、送品、廃棄などの挙動確認にどうぞ。 | |||||
5 | ロディのメモ | 確認 | - | - | - |
落書きなどができる。出品、送品、廃棄などの挙動確認にどうぞ。 | |||||
6 | ロディのメモ | 確認 | - | - | - |
落書きなどができる。出品、送品、廃棄などの挙動確認にどうぞ。 | |||||
7 | 兵器屋のカードのカード | 特有設置 | 兵器屋Lv5 | 5 | 5 |
現在地マスに兵器屋を設置する(区分:兵器) | |||||
8 | オリーブ | 固有植物 | 平和Lv1 | - | - |
9 | 訶子 | 固有薬物 | 鎮痙Lv1 | - | - |
Sno | 所持Max21 / 特有Max3 / 設定Max5 / 所持数5 | 所有 | 種類 | 効果 | LP | FP |
1 | Action:Laser | 固有 | 解離 | 傷天光Lv1 | 0 | 12 |
2 | Action:Blinding | 固有 | 解離 | 傷冥闇Lv1 | 0 | 12 |
3 | Action:Repair | 固有 | 解離 | 治癒Lv1 | 0 | 14 |
4 | Blackbox | 特有 | 解離 | 遠侵食突刺Lv1 | 0 | 24 |
5 | 無名のカード | 固有 | 先発 | 個別御替Lv1 | 0 | 2 |
Ano | 名称 | 休日 | 区分 | 詳細区分 | 価値 | 期限 |
V-1 | 『役所』 | 農耕 | 16 | 護符屋Lv3 | 20 | 9 |
とある機工惑星において生まれてきた住民に固有アカウントと行使用のカードを交付する施設、それを写し取った幻影。 |
区分 | 設立数 | 運営日数 | 利用計 | 本日の収入計 | |||||
護符 | 1 | 1 | 0 | 0 |
Mission List |
#追加注文基礎講座受講 指定の場所へ行き、講座を受講する。 目的地:?-Lv4 |
Mission#A List |
SelfOrder List |
A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | O | P | Q | R | S | T | U | V | ||
3 | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | 3 |
2 | 2 | ||||||||||||||||||||||
1 | ★ | 1 | |||||||||||||||||||||
A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | O | P | Q | R | S | T | U | V |