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Diary | ||
片付けられた工房。 閑散とした戦場。 ただ賑わうのは元の世界へ戻る道ばかり。 「さて、どうするかの」 いまだ決めかねている。 正直なところ、この世界が楽しかった。 元の世界ではなしえなかった鍛冶の道。 第一、戻る世界はなくなりつつある。 残り時をうかがうのもよいのではないか。 …そんな時、頭の片隅でちりりと何かが鳴った。 「なんじゃ?……ほほう、これは一族の集合合図じゃの」 煩悩の一族同士での連絡に使われる合図。 ガルフの脳内に鮮やかなドワーフ娘の映像が再現される。 召喚氏が元の世界との扉を開けたことで、合図が届いたようだ。 「………戻るかの」 髭娘の誘惑には勝てなかった。 続けて脳内にイメージが流される。 1度手伝いにいったことのある場所。島である。 建物の中、紫の男と黒髪の男が見えた。 黒髪の男は初顔らしい。 やれやれぞい、と心の中で愚痴をこぼしつつもドワーフ娘との会合に胸を膨らますのであった。 しかし、戻る前にやるべきことがある。 再び常闇に戦の狼煙が上がる時。きっと鍛冶を志す者もいるだろう。 それら後進の者達へ己が学んできた道を伝えること。 今憑依している依代にその任を押し付けるのは酷く勝手なものである。 我が魂を依代として残す、それが世界を離れる者の務めに思えた。 「これが正真正銘最後の仕事、じゃの。張り切っていくぞい!」 老ドワーフの魂をもった女は、召喚士へ続く列にまぎれて見えなくなり。 それがガルフ=クロフィールド、この常闇世界における最後の姿となった。 ―Fin― ... ....... .......... ..............とある島の物語へと続く。 |
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依代の記憶保存 | ||||||||
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