ハーピィの一週間

「今回の攻略拠点は「常闇の祭祀殿-沈黙の祭祀殿」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「メッセージは届いておりません」

「菓子だと？」

「そんなもん持ってないのであるが……仕方ない、これでなんとかしておけ」

「これこれ！このワードなんだけどおお　よろしくおねがいします！よろしくおねがいします！よろしくおねがいします！ハァハァ」

「そろそろ結果が出たようであると様子を見に来たが……ふむ、調べ疲れて寝てしまったようであるな」

「いいだろう。聞いているかどうか知らんが、情報をまとめてやろうではないか」

「狂雷銃を持つ青年とは！」

「分類はNPCであるな」

「王城から派遣された『彼女』の手下である。──の一つ、『──』を持たされていたことから、敵の中でもかなりの強者であったと思われる。召喚士は三下と切り捨てていたが、相手が悪かったという方が正しいであろうな。」

「奴の言い分によると『白く光り輝く巨鳥』を差し向けたのは奴らしい。──のために魔宝を奪還しようとした騎士団を全滅させるのが目的だったのだが、自分が手を下さず、それに任せるというのは、その方がより効果的に召喚士にダメージを与えられるという『彼女』の目算のためである。まったく、性格が悪い……。」

「どこかいかれた言動の奴だったが、どうやら精神を『──』に飲まれていたようだ。『──』はシンボリックウエポンの中でも凶悪な、使用者を乗っ取る呪具だ。だから、元の人格は残されていないであろう。銃士としては悪くなかったから、もしかしたら、もう少しはマシな性格だったのかもしれん。」

「少し気になるのは、奴が『万華鏡の騎士団』のメンバーを名乗っていたことだ。それは八人だけの騎士団。王の手足となり暗躍する、恐怖の存在、かつての暗黒時代の象徴である。だが、遙か昔に──によって壊滅させられ、いまや伝説の存在になっていたはずであるが──」

「……ということだ。これからもしっかり励めよ」

「マセキマセキ！」

「もうがまんできないむー！！」

「ウマーウマー」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」

「やる気は十分のようね。頑張りなさい」