リヴルの一週間

「今回の攻略拠点は「常闇の祭祀殿-涸れる涙の道」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「メッセージは届いておりません」

「そろそろ結果が出たようであると様子を見に来たが……ふむ、調べ疲れて寝てしまったようであるな」

「いいだろう。聞いているかどうか知らんが、情報をまとめてやろうではないか」

「リラクライゼーションとは！」

「分類はアビリティであるな」

「応急手当をするアビリティである。戦闘勝利時に必ず発動し、パーティー全員のHPを定数×熟練度％回復させる。『ファーストエイド』と違い、敵がいないから僅かに時間的な余裕がある。そのためしっかりと治療が出来るので、けっこう回復するぞ。蘇生能力はないが、通常の戦闘不能撤退と違い、HPが1で戻るようになる。皆が大けがペナルティを受けなくなるから、地味ながら全体的には侮れない効果なのだ」

「……ということだ。これからもしっかり励めよ」

「妾の工房に発注したいとな？」

「よかろう、たんまりと魔石を積むがよい。妾が代理人になってやろうぞ」

「眼鏡修理工房へ依頼するのじゃな……。詳細を聞こうか」

「支払いは赤0個、緑0個、藍200個、橙200個、紫0個、黄0個、青0個で、合計400個じゃな？」

「うむ。眼鏡修理工房へ魔法騎士の盾を強化するよう手配してやろう」

「依頼は必ずしも請けられるとは限らん。殺到した場合は、魔石を多く支払った者が優先される。まあ、しばらくは待つがよい」

「手配結果が出たから伝えに来てやったぞ」

「……残念じゃったのう。眼鏡修理工房の枠は一杯で、依頼は受けられなかったのじゃ。また発注してくれぬか」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」

「やる気は十分のようね。頑張りなさい」