ホームリザルトキャラクター結果 > ティーエの一週間

ティーエの一週間

Infomation
  • 残り削除カウントは8回です。
  • イベントが催されています。
Diary

【死神】

目の前の標的に全力で矢を打ち込みながら、私は北方のある伝承を思い浮かべていた。
ヴァルキリー……来るべき最終戦争に備えて、選定された勇者の魂を連れて行く死神。
現世においては重鎧を纏った神々しい女性の姿で現れる、とされている。
死すべき運命のものにしか見ることのできない死神の姿がどうして語り継がれているのか?
それは分からない。
思うに、その姿は語り部たちの想像、あるいはもっと言うならば理想に過ぎないのではないだろうか。

『こうである』ではない、『こうであってほしい』或いは『こうであるべきだ』と。

そう、現に今、私の目の前に居るのは白い鎧の女神でもなければ鎌を持った骸骨ですらない。
一匹の黒猫……それが私達に送られてきた死神。
カレイディア軍の兵士達は恐怖と憎しみを込め、彼らをこう呼んだ、エトランジェと。
それは来るべき決戦に備え、『彼女』にとって災厄となり得る者を確かめる選定者。
そして、この世界から無慈悲に抹殺する襲撃者。


第30話 エトランジェ・襲撃(前編)



始まりは、いつもの、ありふれた偵察任務だった。
草原での戦いを制した後、その近隣にあった遊行都市にて久しぶりのふかふかベッドを……
十分な休息を堪能した私たちカレイディア軍本隊は、都民の生き残りを中心とする志願兵と合流
次なる戦場に向け、その歩みを進めていた。

次の目的地、それは数週間前、突如連絡を絶った友軍の拠点、カレイディア天文魔法学院。
普通に考えるならば、『彼女』の軍勢の手に落ちたと推測するのが自然だろう。
だが、こういったケースの場合、安易に軍を動かすことはできない。
何らかの事情で相互の連絡が付かない時、それは同士討ちのリスクが最も高くなるときでもあるのだ。

だから、召喚士の少女は偵察隊を編成した。
そして、その隊のひとりとして指名されたのが私だった。

きれいすぎる……部隊の誰かがそう呟いた。
そう、学院の入り口 、そこに争乱を物語る痕跡は、予測されていた血痕は一切なかった。
魔法錠のかけられた扉は私たちの呼び鈴の音にも耳を傾けず、ただ、学び舎を守るように立ちふさがっ
ていた。

「判断が付きません、一旦帰りましょう、私たちの陣地へ。」
部隊の誰かがそう言い、そして私がうなずいた。
緊張の糸を緩め、来た路をばらばらになって戻っていく偵察部隊。
そんな私たちの前に、にゃあと一匹の黒猫が通りがかり……

そして、その奇襲はあまりに唐突に、そして巧妙に行われた。

「やだ……たすけて……。」
黒猫を抱きかかえた女性兵士がどう、と地に倒れ伏す。
首筋からどばどばと血を流しながら。

この野郎!彼女の隣に居た男性の兵士が、そう叫び、剣を片手に突き進む!
だが……。
にゃあああとひときわ強く猫が吼え、そして……。
突如発生した黒い光熱波が、周囲に居た数人を巻き込みながら男の体を霧散させた。
エトランジェ……私の隣に居た誰かがそう呟く。

「畜生!あの噂は、あの噂は本当だったんだ!!」

そう、彼らはカレイディア軍の中でも、よく知られている存在だった。
この間の草原の戦い、その戦闘の最中に空を舞うモンスター達にまぎれ
友軍を多数殺戮した多数の被害を出した魔女の刺客が居る、と。
ただ、昨日まで、私達の部隊にとって、その噂はあくまで荒唐無稽な噂にすぎなかった。
なぜなら……その噂の現場に立ち会った人間。
その中で、今この世の中に残っている人間は一人もいないとされていたから。

彼の名はエトランジェ、眼にしたもの全てを焼き尽くす黒の死神。


【黒猫】

混乱の中、逃げ込んだ茂みの中から……私たち生き残りの数人は殺戮の風景を眺めていた。
立ち向かった、あるいは単に逃げ遅れた十人あまりの兵士たちは
全員が物言わぬ死体となり、あるいは光熱波の前に塵と散る。

しばらく辺りを窺っていた黒猫は、やがて私たちの居た方向と反対側の茂みに飛び込む。
うああ、と辺りにこだまする絶叫。
恐らくその茂みの中にも私たちとは別口で逃げ込んでいた生き残りが居たのだろう。

がさごそとわずかな抵抗の騒音、だがやがて……
その音はびちゃびちゃという血を啜る小さな水音に代わる。

「まったく、見てられないな。」
私の隣にいた盗賊風の男が、発した小さな声。
そう、見てられない……。
なぜなら今の男を襲った惨劇、あれが間もなく私たちの現実となるのだから。
黒猫は新たなターゲットを探し、首を左右にきょろきょろと動かしている。

恐らくすぐにでも、こちらの気配を突きとめるだろう。
「まだいけるか…!」
男装の少女が呟き、そして私が返した。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず、やるしかありません。」

そう、いけるかいけないか、ではない。
逃げようにも相手は猛獣、彼我の移動速度が圧倒的に違いすぎる。
生き伸びるために、私たちは目の前の死神を排除しなくてはならない。
ここに逃げ込んだ数人の力で。


「ドコ高のモンじゃ!名のれェや!」
最初に飛び出していったのはリーゼントの若い男。
その怒号の大きさに驚き、あるいは愚かと笑っているだけなのだろうか?
ぴくん、と死神の動きが止まる。
その一瞬をついて。
「その隙、逃がさぬ!」
ひとことそう呟き、先ほどの男装の少女が錆付いた刀で斬りかかる。
横から十字を描くように、拳銃を以って援護する盗賊風の男。

絶対のタイミングで放たれた必中の多重攻撃……だが。
「命令だ、集まれお前ら」
正面からの少女の攻撃を回避したエトランジェは
そう不気味な声が辺りに響き……そして、猫の影から現れる無数の『黒猫』たちの壁。
盗賊風の男の銃弾は彼らに遮られる。

「ちっ!避けんなよ!」
盗賊風の男が毒づくが仕方がない。
目の前の死神とて、不死身ではない、銃弾を、あるいは刃を受ければ恐らく死に至るのだろう。
それが分かっただけでもよしとしなくてはならない。

そう考えながら、冷静に和弓の照準を黒猫にあわせる私。
だが、殺意を気取られたか。

今度はこちらに向き直る死神。
にゃああ、とひときわ甲高く吼えてこちらの急所に飛びかかってくる!
照準を解除し、ひるむ私、避けるには遅すぎた。
だが……。

「こんなことでしかお役に立てn…」
鈍い金属音とともに、そんな私を横から突き飛ばした誰かが居る。
フルプレートの……少女?
身代わりに受けた攻撃がみぞおちに入ったのだろう。
ごふ、と甲冑の少女は息を吐き、もんどり打って倒れる。

その鎧がへこんでいること、しかし、貫通はされていないことを確認し
私は彼女に返した。
「情けは人のためならず、私なりの方法でお返しします」と。
そう、歩く力を失った彼女のためにも今、私はここで死神を撃ち落とさなくてはならない。
逃走はもう許されないのだ。


             To Be Continued
今回の滞在
戦場アナ
「今回の攻略拠点は「自制なき学院-愚者の教道」ですね」
召喚士
「時間になったら集まるのよ」
  • 怪鳥平原-精霊の杜に滞在します。
Message(Personal)
取引メイ
「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」
取引メイ
「……メッセージの送信ですね。承ります」
取引メイ
「メッセージは届いておりません」
Message(Linkage)
Ability Setting
  • No1のアビリティ「射法八節・弓構え」を装備しました。
  • No2のアビリティ「射法八節・胴造り」を装備しました。
  • No3のアビリティ「射法八節・会」を装備しました。
  • No4のアビリティ「射法八節・打起し」を装備しました。
  • No5のアビリティ「射法八節・引分け」を装備しました。
  • No6のアビリティ「射法八節・離」を装備しました。
Item Setting
  • 主力装備は「番人の機械弓+1」です。
  • 補助装備は「エレメンタルブレス」です。
  • 身体装備は「乙式:拘束衣」です。
  • 装飾装備は「結界の指輪+1」です。
Skill Setting
  • 牽制スキル「弦術・一花一葉」を準備しました。
  • 本命スキル「弦術・原一旋転」を準備しました。
  • 必殺スキル「弦術・五行五色」を準備しました。
Schedule
  • 大けがをしています。自動的に二日間の休憩が選択されます。
  • 疲労しています。自動的に休憩が選択されます。
  • 1日目は休憩です。
    • HPが回復しました。(0816)
    • EXPが変化しました。(7580)
  • 2日目は休憩です。
    • HPが回復しました。(8161165)
    • EXPが変化しました。(8085)
  • 3日目は余暇です。
    • EXPが変化しました。(85100)
  • 4日目は余暇です。
    • EXPが変化しました。(100115)
  • 5日目は余暇です。
    • EXPが変化しました。(115130)
  • 6日目は余暇です。
    • EXPが変化しました。(130145)
  • アビリティ熟練度変化……
    • アビリティの熟練はありません。
  • スキル熟練度変化……
    • スキルの熟練はありません。
攻略の時間になりました!!
召喚士
「そろそろ時間よ。集まりなさい」
戦場アナ
「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ!!」
召喚士
「……落ち着きなさい」
ホームリザルトキャラクター結果 > ティーエの一週間