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Diary | ||
「またですか」 『あぁ、またなのだよ。さっさとコンファインしなおしてもらわないと』 鴉の姿でカート娘の問いに答える。 居場所は現在、地面に間抜けなポーズで倒れ伏す体の上。 防衛戦だったので運ぶ手間はないが、このままでも困る。 「お嬢様の手を煩わせるまでもありません。 こんな事もあろうかと、こんなものを用意してみました」 『……何だその邪悪なデザインのハンマーは』 取引メイがカートの荷台から取り出したのは、巨大なハンマーだった。 大きさもさる事ながら、胡乱な文様がびっしりと刻まれた様が異様さを醸している。 贔屓目に見なくても大根が摩り下ろせそうだ。 殴られたらきっと痛いだろう。 「さぁ」 無表情を変ぬまま、ハンマーを構えた鉄面皮が迫る。 『いや……さぁじゃない。何をする気だ!?』 「何を、ではありません。体に戻らないと困るのでしょう? 大丈夫ですよ、痛いのはほんの一瞬ですから」 端正な無表情が獄吏のそれに見える。 死ぬ死ぬ、あんなのもらったら確実に死ぬ! 心の叫びを無視し、ゆっくりと掲げられるハンマー。 永遠に感じられる刹那の後、それは振り下ろされ……! 「のぉあぁぁ〜っ!?」 奇声を上げながら地面を転がって回避! 振り返ると、先程まで体があった場所に凶器がめり込んでいた。 避けるのが遅れていたらと思うと、正直ぞっとする。 「ちっ」 「ちっ……じゃねぇ! って。おぉ、戻っている」 「計画通りです。うまくいってほんとうによかったですね」 普段に増して棒読みに聞こえるのは気のせいだろうか。 つか、次はロケットエンジンでも積みますか、とか小さく呟いてるし。 ……あの猫には気をつけよう。でないと次は死ぬ。 |
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今回の滞在 | ||||||
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