ナナの一週間

「今回の攻略拠点は「怪鳥平原-速贄の森道」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「……7件のメールが届いております」

「うむ、妄想だ。（また言い切った）＜霊感
ふ、案外素直な奴よの。」

「ああ、……そうだ、あのぼんやりとした。役割を果たせたのならば良いがわけのわからぬ事を云って寄越したかも知れぬな。余り気にせぬように。」

「然しおかげであのムゥとやら云う白い物体に纏わり付かれたとな？あれを飼い続ければ後々その重くなった財布、食い荒らされると聞くぞ。
せいぜい散財して散らすのだな。」

「む。（帽子押さえているのを見ればようやく撫でるのを止め）
法度？
世の悪を正す？
何だ、あれか。………今噂のNINJAとやらか。」

「愛など不要………、ふ、……
（言葉を聞いて笑い出し）

子供よの。
愛こそ人の抱える最大の弱点、隙となるもの。
裏稼業を生きるだの世の悪を正すなどと大きな事を云うのならばそれを利用する事を躊躇わぬよう訓練せねばならぬのではないか。」

「我が房中術でも授けてやろうではないか。」

「ああ、乗せてやろう。そら、屈むが良い
（駱駝の手綱を引いて座らせる。鞍の上へまたがるように促し）
これは我の秘術で取り出したのだ、良い毛並みであろう。

故郷では祝祭の日にこれを駆り、レースを行うのだ。
案外早いぞ。」

「ムウだむー。おなかすいたむー。マセキマセキ！」

「ルシクロ・ウトクゾーイケ！」

「むー!?」

「しつこいヤツですわね。さあ、わたくしが抑えているうちに、先に行って下さいませ！」

「心配はございません。すぐに追いつきますわ」

「ひどいむー」

「……きゅう」

「マセキほしいむー」

「わーい」

「ウマーウマー」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」