ルウイの一週間

「今回の攻略拠点は「怪鳥平原-疾走者の檻」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「……1件のメールが届いております」

「私を守るだなんて、当然のように言うのね。

……侮らないで欲しい、とは言いませんよ。貴女が支えてくれるなら、それは助かるし、それにお互いにまだまだ、朽ちられる身じゃなさそうですから。

ならば、私は剣になる。盾に先んじる、剣になりましょう。

……ああ、それから、この形の剣は、カタナ、と。知らない方には全く馴染みはないでしょうね。

古くから、祖国で剣術の先達達が錬磨してきたもの。金属ならばより切れ味はよいのだけれど、上手く使わないとすぐ刃こぼれする……。だから私はまだ、木を削ったものを使っている。

貴女は、使われないと錆びる盾、私は、扱われるけど使い手次第ですぐに刃を失う剣……これ、何だか上手な皮肉、に思えちゃうかな。」

「妾の工房に発注したいとな？」

「よかろう、たんまりと魔石を積むがよい。妾が代理人になってやろうぞ」

「小さな工房「if」へ依頼するのじゃな……。詳細を聞こうか」

「支払いは赤50個、緑0個、藍0個、橙0個、紫60個、黄60個、青0個で、合計170個じゃな？」

「うむ。小さな工房「if」へ剣闘士の血塗れた剣＋１を強化するよう手配してやろう」

「依頼は必ずしも請けられるとは限らん。殺到した場合は、魔石を多く支払った者が優先される。まあ、しばらくは待つがよい」

「手配結果が出たから伝えに来てやったぞ」

「安心するがよい、オヌシの依頼は無事に受領されたぞ。」

「それでは剣闘士の血塗れた剣＋１を預かってやろう。なあに、攻略開始までには返してやるから、楽しみに待つのじゃ」

「強化の度合いが見たければ、小さな工房「if」に顔を出すと良かろう」

「おっと、なにかの事情で工匠の都合がつかないことがあるやもしれん。報酬は強化が無事終わった後に頂くぞ」

「小さな工房「if」への依頼の品じゃ。確かに返したぞ」

「強化は無事に終了しておる。それでは報酬を受け取ろう」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」