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…… 「で、どうなの?」 受話器の向こうのいらだたしげな女の声に、男は首をすくめ答えた。 「ああ、まだ昏睡状態… 先生の話じゃ、もう意識は戻らんかもしれんとさ」 「本当に? ちょっと冗談じゃないわよ。 どうするのよ、入院費だって バカにならないのよ。 来年には美貴の私立の受験だってあるんですから」 「そんなこと言ったってお前…しょうがないだろう。 お義父さん、 まだ生きてるんだから…」 「生きている? あれが? あんな…恥ずかしい状態で」 全くだよ、と言いかけて男は言葉を飲み込み、小さく咳払いをした。 妻の父親がアルツハイマーになってから3年、遠くに暮らす兄弟達に代わり、 彼ら家族がずっとその面倒を見続けてきた。 その義父が家の階段から 転落して意識不明になったのは数日前のできごとだった。 「徘徊がなくなったぶんはまあ良かったけど… うちが陰で何て言われてると 思うの。 あの人が階段から落ちたのだって、ひょっとして…とか… あなたは普段家にいない分いいでしょうけど、私には近所づきあいって ものがあるんですからね。 本当に…」 いつまでも続きそうな妻の愚痴を制して彼は電話を切った。 受話器を置く直前に、死ねばよかったのに、と妻の口にした声が 幽かに向こうから漏れて聞こえた。 「全くだよ」 今度は口に出して小さく呟くと、男はひとつ深いため息をつき、病院の ロビーを出て正面にあるタクシー乗り場に向かって、足早に歩き出した。 |
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今回の滞在 | ||||||
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