Secret Sphere
<<Week9
-WEEK10-

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Smart Diary
ワカメ
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過去が今を作っている。今は未来につながっている。
過去を失えば今も失われて、今を失くせば未来も消える。
ウォイヤ・ワームだったはずの自分は、ウォイヤと名乗る真っ白な何かに変わり、見えていた世界ががらりと変わってしまった。





「なるほどね。
 それでアイデンティティが揺らいでたってわけかい?

 君としちゃ結構な事件かもしれないが僕としちゃうれしいね。
 僕だって自分が自分である自信なんてこれっぽっちもないもんだからさ。
 その仲間が増えたようなもんだよ。」




アーサーはそう語った。アイデンティティの揺らぎ。
そうなのかも知れないと、思った。
自分が自分でなくなったことに、気持ちが揺らいでいるのだろう。
何せ、変わったものなど何もない。
自分は最初からこうだった。
ただ、その事実を知ったというだけなのだから。





坊ちゃんがそれを事実だとするなら。
 これからどうしたいんだい?
 今見えなくても、探したいって思えるなら、これから探せばいいさ。
 そうじゃないなら探さなくたっていい。」




ゲルダの問いへの答えが、分からなかった。すぐには答えられなかった。
だけど、最初に自分は、誰かと話したいと、そう思った。
自分の中に残っている大事なものが、見えてきた。
この学校であった友達、大切な人達と、一緒に居たい。





「ほんとに大切なのはぁ。記憶が護れていることでも、失った記憶を取り戻せることでも、ないですぅ。

 私は確かに、大切なものを失いました。けどぉ。
 思い出は、私の心は残ってるでしょぉ?ちゃんと、“あなたの中”にもぉ。」




スピッツは記憶が無くなってしまっても、笑っていた。
そして自分の中にも、彼女の思い出が残っていることに、気が付いた。
きっとそれは、自分も、彼女も、同じこと。





「ウォイヤがみんなのために奔走するから、みんながウォイヤのことを覚えていて、
 それがウォイヤの存在を確固たるものにしているんだと思います。

 思い出ならこれからいくらでも作ればいいんですから。」




フィークはそう言ってくれた。揺らいでいた自分を、支えてくれた。
自分はもう、ウォイヤ・ワームではなくなってしまったかもしれない。
けれど、それでも、自分のことを覚えていてくれる人が居る。
大切な友達が、この学校で出会った人たちが。
そんなみんなと一緒に、これからも思い出を作っていきたい。
そう思った。それだけで、前に進めるような気がした。





「わたしは私は知ってます
ウォイヤさんの事ここに居ること

たくさん優しくしてくれた事も私は覚えてますから」




つむぎの優しさに包まれて、涙を流した。
けれどあなたが一緒に居てくれるだけで、心が温かくなるのを感じた。
あなたとずっと一緒にいたいと、そう思った。
きっと、ずっと前から気付いていたのに、勇気のない自分は、それは叶わぬ願いだと、最初からあきらめていた。
でも、それでいい。それでいいと自分に言い聞かせていた。
それが、まさか、あんなことになるなんて。



「――言ったでしょう? 誰かを好きになるって事は、綺麗事だけじゃ済まされない、って。
 ――ウォイヤさんも、自分にとって後悔しないのは何か、「その時」になって慌てないように考えて置くと良いと思いますよ。
と言うか、考えておきなさい。
何かあっても私に任せておけば安心とか、甘えた事を考えてるんじゃないでしょうね?」




つむぎの記憶は、変えられていた。
大切なものを忘れさせたアルマに、自分は怒りさえ感じていた。
けれど、背中を押してくれたのも、そんなアルマだった。
なぜ彼女がそんなことを言ったのか、自分にはまだ分からない。
けれど、その時確かに、気付かされた。
綺麗事ばかりを言って、何もしなかったのは自分なんだと。





「私は好きな人の幸せそうな笑顔が見たくて恋をしました。
 結果思いは遂げられませんでしたが、想いは確かに伝えられたので後悔はしていません。

 ウォイヤはどうなんです?
 ツムギさんの何に惹かれて恋をしましたか?
 ツムギさんをエルフに取られても後悔しませんか?」




そしてフィークのその言葉で、決心した。
後悔はしたくないと思った。
やれることは、やっておかなければいけないと、思った。
遅すぎたかも知れないけれど、それでも、今できることを、全部やっておこうと。





だからウォイヤは、魔法を使った。





Sprend manns Hoc, flijde tuui boll.Sprend manns Hoc, flijde tuui boll.Sprend manns Hoc, flijde tuui boll.
Boll tuui flijde, Hoc manns Sprend.Boll tuui flijde, Hoc manns Sprend.Boll tuui flijde, Hoc manns Sprend.






フィークと一緒に焼いたクッキーに、願いを込めた。






     『このクッキーを食べたひとが
               幸せになりますように。』





素敵な魔法ですね。
 美味しく幸せになれるなら、沢山食べなきゃですね。
 ふふ 幸せな事何か起こるでしょうか。
 食べないんですか?」



「俺も一緒に食べるかもっての忘れてた。
 俺が食べちゃったら効果半分になっちゃわないかな?」



「それなら、なおさら一緒に食べてほしいです
 ウォイヤさんも幸せじゃないと、私自分だけ幸せにはなれないんですからね。」



「そっか、そっかそれじゃ、食べないわけにいかないなー。」







これから先、何があるのかはまだ分からない。
けれど、きっと、時が戻ったとしても、この学園で出会った人たちとの時間は、まだまだ続いていくんだろう。
だからこれから、もっともっと、思い出を作る時間はある。
消えてしまった、偽物だったかこの時間よりも、ずっとずっと長い時間を、一緒に過ごしていくことができる。



     『このクッキーを食べたひとが
               幸せになりますように。』




クッキーはちょっと固かったけれど、忘れられない味だった。
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パーティメッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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青い鳥メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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参加コミュニティ
ワカメ
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コミュニティNo.227 フェルゼン寮の一室【ウォイヤ&フィーク】
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.550 神聖ちびーずていこく
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.588 交錯する夢
で、0人の発言がありました。
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アイテム
ワカメ
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ウォイヤは大猪のステーキ定食 を食べた。

近郊の森で獲れた巨大な猪を豪快な厚切りステーキに。
じっくり中までローストされていて、肉汁たっぷり。

MHPが増加した!
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魔法学園の声
蟹
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マルル先生
「う~、地下遺跡の調査ってあんまり気が乗らないんだわ……
 色々出てきそうで……
 いや、でも生徒の模範になるようにちゃんとしなきゃなんだけど……」

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ソージロー先生
「大丈夫か、マルル殿。
 魔の者が現れても拙者が一刀両断致す故、安心して頂きたい」

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マルル先生
「ありがとなんだわ、ソージロー先生!
 ソージロー先生のウデは確かなのは知ってるから、
 そういう不安はないんだけど……」

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苔スライム
「ぷる~」

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マルル先生
「わあああ! 言ってるそばから出てきたんだわ!」

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ソージロー先生
「むっ……我が妖刀の錆にしてくれよう……」

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苔スライム
「ぷる~」
Icon
苔スライム
「ぷる~」

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マルル先生
「アワワワいっぱい出てきたんだわ~!!」

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ソージロー先生
「一閃……」

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マルル先生
「……ひ、一振りで全部吹き飛んだんだわ……」

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苔スライム
「ぷるぷる~!」

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マルル先生
「ひええこっちもいっぱい出てきたんだわ!
 なんで今日はいっぱいいるんだわよ~!?」

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ソージロー先生
「全て刀の養分にしてくれる……」

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マルル先生
「ひぃ~ソージロー先生の様子もおかしいんだわ~!!
 えええいもうままよなんだわ!
 回復! 回復! 正気に戻るんだわ!」
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朝練戦闘
海老
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通常戦闘
魚
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もふもふ遺跡の魔物たち
PNo.212 ウォイヤ・ワームVSイフリートの炎
PNo.542 チタニア・T・イリエイラウィル・オ・ウィスプ
PNo.579 五月七日 つむぎツナウィッチ
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探索
ワカメ
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探索中. . .
ウォイヤはSCを290、TPを19手に入れた。
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《自習》
ワカメ
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名称不明
魔法学園の学園長。
フードをかぶっていて顔は見えないが、声はまだ若い。
それなりに話は長く、特定の人物には横暴な面を見せることもある。
好きな食べ物はまほがくランチプレート。
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学園長
「やあ、自習中失礼するよ」

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学園長
「ちゃんと自分で勉強できているのかい?
 我が学園には色んな教師がいるからねえ、
 学びたい事が少しでもあれば
 教師をどんどん頼ってくれたまえよ?」

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学園長
「この学園で、この世界で生き延びるための術は
 皆に平等に、惜しみなく教えるつもりだからね」

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学園長
「ああそうそう、そういえばこの前のことなんだがね、
 遺跡方面からカワイイ猫がやってきたんだよ。
 でもなんかおかしいなぁ~と思って近づいてみたら……」

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学園長
「なんと尻尾が2本生えていたんだ! 驚いたねえ。
 ソージロー先生に話したら、ネコマタか?
 と言われたよ」

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学園長
「東の国にも尻尾が2本の猫がいるのかな?
 不思議だよねぇ。
 そうそうそれと……」













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学園長
「……あ、もうこんな時間か。
 いやすまないね、自習中だというのに
 ついつい話し込んでしまった」

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学園長
「大いに力を付けてくれたまえよ。
 それじゃまた」

《自習》の授業を1回選択!
ウォイヤはMHPが36増加した。
ウォイヤはMMPが22増加した。
ウォイヤはMSPが22増加した。
ウォイヤは防御力が10増加した。
ウォイヤは回避力が11増加した。
ウォイヤは素早さが10増加した。

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ワカメ
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目的の決定
ワカメ
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時戻りの儀式
ワカメ
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???
スフィアと呼ばれている。
その正体は、学園の最大の秘密のひとつ。
【時戻りの儀式】に関係しているらしいが……?
好きな食べ物はひみつ。
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???
「……今の私の力だと、願いを叶える力は1回。
 1回だけ使えるよ」


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学園長
「……そうか。では……行おう。
 時戻りの儀式を――」



各々のSmartBookから、魔方陣が展開された。
その後に、学園長の姿が幻影で映し出される。



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学園長
生徒諸君、防衛の要、塔は破壊されてしまった。
 塔が無ければ学園内の魔力は徐々に四散し、
 やがて魔法を使えなくなってしまうだろう


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学園長
そのため、私は……
 今から、時を戻り、塔が壊された事実を
 なかったことにしようと思う


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学園長
このセカイの流れと、新しいセカイの流れは統合されるので、心配は――
 いや、何を言っているのか、分からないね


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学園長
「とにかく、心配はいらない。
 私が責任を持って、このセカイを守るから――」


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学園長
ついてきたいものはついて来るといい。
 私は歓迎する!










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リベルタ先生
「我輩は行かんぞ」

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マスク先生
「ええ? まさか生徒のために……」

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リベルタ先生
「いや、二つのセカイが統合された時の感覚を知りたい」

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マスク先生
「お前……いや、アンタはそういう奴だな……」










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学園長
「では、時戻りの儀式を始めよう――」



学園長が手を掲げると、周りに複雑な魔法陣が展開される。


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学園長
六天えるつの
 深淵のかけらよ」


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学園長
てをべる大地
 悠久らぐれよ」



魔法陣から、一陣の風が駆け抜けていく。
学園長のフードが、ばさり、と翻った。



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学園長
迷宮
 天空よ」





展開していた魔法陣が、呼応するように強く輝きを増す。

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学園長
は――
 つのべしもの、ベルスフィア!

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学園長
よ――
 らい、過去けよ!」



辺り一帯を飲み込むような眩い光を放ち――


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学園長
儀式魔法 時戻り――」










光が収まると、学園長と、一部の教師、そして一部の生徒が、消えていた。


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リベルタ先生
「……行ったか」

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ミラージュ先生
「行ったか、じゃなくってよ!
 もっとちゃんと事情を説明しなさいよ!」

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リベルタ先生
「ふん、我輩もよくは知らん。
 だがまあ……」


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リベルタ先生
生徒どもよ。心配するな。
 どうせすぐに時間は統合されるであろう

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リベルタ先生
それまで適当に過ごすが良いぞ」


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マルル先生
「うわ~~ん!
 よく分からないけども……
 と、とにかく早く学園を立て直すんだわ!
 残ってる生徒の安全確認も急がないと~!!」










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パルフィー先生
「……私も行きたかったな」

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ラングリース先生
「どうやら、まだしばらくは時戻りの影響があるようですね
 そちらの魔方陣から、渡ることができるとか」

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パルフィー先生
「ええ!?」










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学園長
「さて……改めて始めましょうか」

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チャーミィ
「ワンワー!」

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マスク先生
「……はあ、また最初からか」

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学園長
「仕方ないじゃない!
 済んだことはつべこべ言わない!
 ほら、行くわよ!」










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学園長
「さて――」

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学園長
「ようこそ」

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学園長
「【魔法学園へ】」
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次回予告
ワカメ
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もふもふ遺跡の魔物たち
PNo.212 ウォイヤ・ワームVSツナファイター
PNo.542 チタニア・T・イリエイラツナヒーラー
PNo.579 五月七日 つむぎツナファイター
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次回朝練予告
ワカメ
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