Secret Sphere
<<Week9
-WEEK10-

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Smart Diary
ワカメ
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日記を書いていた。
ここに残すためではない。自分で持つためのもの。
いつか遠い未来。もしくは近い明日。自分が何を忘れているかわからないから。

自分は人間だ。人間から生まれ、人間として生きてきた。
遠い過去に混じった精霊の血も、今や随分と薄くなった。
そのはずなのに、自分の体は刻一刻と精霊に近づいていく。
血を吐くたびに、魔力を入れ替えるたびに、だんだんと近く。
心臓を刺されても死なない体。自然の声を聞ける耳。
人間からどんどん離れていくのだと理解してしまった。だって、自分の体のことだから。

いつかは、完全に自然の一部となって世界樹と一体になる。
それまであと3、4年。
それまでに自分は味覚を無くし、触覚を無くし、涙を無くし、体温を無くし、心を無くす。
その前に魔術師はわたしの胎を欲しがるのだろう。優秀な後継を育てるために。

だから。その前に。その時のために手を打たなければ。
まずは頻繁に魔力暴走を起こしてしまう問題を解決しよう。
両親からの手紙に、魔力を吸い上げて果実を実らせる植物のことが書かれていた。
それは故郷の近くにしかないもので、この近くには流通しない。
そのため、一度故郷に帰ることにした。2週間ほどで帰ってこられるだろう。
両親はどうしているだろうか。姉の教育は進んでいるのだろうか。


荷物をまとめながら今までのことを思い返していた。
ここに来る前よりも、随分充実した時間を過ごせたような気がする。
思いがけぬ再会と、新しい出会いと。
楽しかったけれど、ここから先は一人で歩かないと。
短い旅だけれど、誰も巻き込めない。

生意気だけど気高いシュガーシロップ。
臆病だけど勇敢なブラウン。
内向的だけど真面目なミナウス。
みんな、どこへ進むのだろう。
わたしと同じように何かを抱えて、だけどそれぞれひとりで、あるいは誰かと打破していくのだろう。
わたしたちは、もう4人だけで悲しみを共有しているわけじゃない。
知らないことがたくさんある。言えないことだってある。
少し寂しいけれど、成長って多分そういうことなんだろう。

何も起こらないわけがない。わかってる。
きっと帰ってくるとき、多少なりとも心配されるだろう。
これがただの杞憂であれば、この日記は破り捨ててもいいかもしれない。
荷物をまとめて、移動手段の予定が立てば出かけよう。




──きっとその日は、彼女もまだ知らない"時戻りの儀式"に巻き込まれて消えるのだが。
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パーティメッセージ
ヤドカリ
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メッセージはありません。
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メッセージ
くらげ
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メッセージはありません。
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青い鳥メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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参加コミュニティ
くらげ
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コミュニティNo.727 シュトゥルム寮74号室
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.2 使い魔の集い
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.4 自称風紀委員会
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.45 第六図書室【10番書架前】
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.49 中庭
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.65 潜入工作同好会
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.113 小さな時計塔
で、0人の発言がありました。
コミュニティNo.181 中等部女子の集い
で、0人の発言がありました。
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アイテム
ワカメ
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ナーシサスは週替わりまほがく定食(魔) を食べた。

今週は上品な味付けの煮魚定食だ。
大ぶりながら、煮崩れていないフワフワした身が魅力。

MMP/MSP/運命力が増加した!
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魔法学園の声
ワカメ
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Icon
メリーナ先生
「ジルせんせ~い~
 ジ~ル~せんせ~~い~~」

Icon
ジル先生
「……」

Icon
メリーナ先生
「ジルせんせ~~い~~
 ど~~こです~か~~」

Icon
ジル先生
「…………」

Icon
メリーナ先生
ジ~ル~

Icon
ジル先生
「うるさい、連呼するな」

Icon
メリーナ先生
「あら~、こんな近くにいたんですねえ~
 ジル先生~、ジル先生が~夜中に~
 よく~散歩していると~聞くんですよぉ~」

Icon
ジル先生
「はぁ……それが何だ、私の勝手だろう」

Icon
メリーナ先生
「夜はぁ~、結界があるとはいえ~、危険ですよぉ~
 なるべく~夜は眠るように~したほうが~……」

Icon
ジル先生
「余計な世話だ。
 大体私がそこらのモンスターや野党風情に後れを取ると思うか」

Icon
メリーナ先生
「それは~思わないですけど~……
 あら~?
 野党なんか出るんですか~?」

Icon
ジル先生
「……夜はああいった輩が現れる時間だ」

Icon
メリーナ先生
「まぁ~、つまり~、ジル先生は~安全の為に~
 見回りしてくださっていたんですねぇ~」

Icon
ジル先生
「ただの散歩だ。
 ついでに揉め事を起こされても面倒だから、
 肩慣らしに追い払っているだけだ」

Icon
メリーナ先生
「うふふ~、ジル先生って~
 本当は~生徒思いで良い先生ですよねぇ~
 言葉で~誤解されがちですけど~」

Icon
ジル先生
「うるさい、勘違いをするな」
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朝練戦闘
ワカメ
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通常戦闘
ワカメ
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探索
ワカメ
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探索中. . .
ナーシサスはSCを290、TPを19手に入れた。
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《歴史》
亀
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Icon
ミラージュ先生
「歴史の授業の時間ね。
 さ、今日もサクっと進めましょ」

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ミラージュ先生
「そうねえ……ここ最近スペリオルの話ばかりになったわね
 今日はグラディアスの話でもしましょ」

Icon
ミラージュ先生
「この世界で魔法が希薄なのは前も言ったと思うんだけど。
 その代わり……と言っては何だけれど、スペリオルと比べて身体能力が高い者も多いわ」

Icon
ミラージュ先生
「それはヒトだけじゃなくて、この世界に蔓延っているモンスターも当てはまるわ」
Icon
ミラージュ先生
「……この世界に住んでいた生徒なら、
 地下遺跡をウロウロしているスペリオルのモンスターが
 弱く感じた者もいるかもしれないわね。
 ま、それを補って余りあるのが魔法なんだけれど」

Icon
ミラージュ先生
「まぁあくまでも多いっていうだけで、フツーのヒトや動物もいるわけだから、
 別に気にするほどでもないと思うわ」

Icon
ミラージュ先生
「ああ、そういえばジル先生がこの世界の西方出身だったわね」

Icon
ミラージュ先生
「あの人は魔法のチカラ無しでも、
 地上から民家の屋根くらいまで簡単に飛び移れるのよ。
 びっくりよねぇ。
 まぁ種族の特性っていうのもあるかもしれないけれど」

Icon
ミラージュ先生
「魔法が殆ど無い分、工夫したり、
 試行錯誤して暮らしていった結果の進化なのかもしれないわね」

Icon
ミラージュ先生
「そんなこの世界に、魔法が一般的になったら……
 スペリオルを凌ぐような世界になるのかしら?
 それとも、新たなチカラに溺れるのかしらねぇ……」

















Icon
ミラージュ先生
「はいはい、時間よ。
 今日はここまでにしておきましょ」

Icon
ミラージュ先生
「身体能力の差なんて、魔法や薬で簡単に……
 まあ一時的なものも多いけれど、どうにかなるのよ」

Icon
ミラージュ先生
「ああ、でも。
 学園外に遠出するときは注意しておくことね。
 魔法に頼ってばかりだと、
 魔法が使えない範囲に行ってしまった時に危険よ」

Icon
ミラージュ先生
「モンスターと対等に渡り合う自信がないなら、
 魔法に頼らない逃げ方や対抗手段も会った方が良いと思うわよ
 余計なお世話かもしれないけれど」

Icon
ミラージュ先生
「わたくしが受け持った生徒が犠牲になったなんて話、後味が悪いじゃない。
 アナタたち、精々生き延びるのよ?」

《歴史》の授業を1回選択!
ナーシサスはMMPが20増加した。
ナーシサスはMSPが20増加した。
ナーシサスはMMPが21増加した。
ナーシサスはMSPが21増加した。
ナーシサスはMMPが21増加した。
ナーシサスはMSPが21増加した。
ナーシサスは運命力が14増加した。
ナーシサスは魅力が16増加した。

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蟹
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ナーシサスはエレメント:ファイアを購入した。(SC-100)

ナーシサスはエレメント:ライトを購入した。(SC-100)

ナーシサスはマナフィールドを購入した。(SC-100)

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ナーシサスはアイテムNo.8 エレメント:ファイアを私有化!

ナーシサスはアイテムNo.11 エレメント:ライトを私有化!

ナーシサスはアイテムNo.12 マナフィールドを私有化!

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スペルNo.1 ショット の威力が 10 増加!
SP消費量が 2 増加!(TP-1)

スペルNo.1 ショット の威力が 11 増加!
SP消費量が 2 増加!(TP-1)

スペルNo.1 ショット をアイテムNo.3 麻痺付与 で調律!(TP-1)

スペルNo.1 ショット をショップNo.2033 威力増 で調律!(TP-1)(SC-100)

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武器 蛇の宝玉 を 攻撃力強化!
蛇の宝玉 の 攻撃力 が 22 上がった!(TP-1)

防具 身隠しのローブ を 回避力強化!
身隠しのローブ の 回避力 が 11 上がった!(TP-1)

装飾 蝶の髪飾り を MMP/MSP強化!
蝶の髪飾り の MMP/MSP が 8 上がった!(TP-1)

使い魔 アイビー の 防御力 が 10 上がった!(TP-1)
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目的の決定
ワカメ
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時戻りの儀式
ワカメ
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Icon
???
スフィアと呼ばれている。
その正体は、学園の最大の秘密のひとつ。
【時戻りの儀式】に関係しているらしいが……?
好きな食べ物はひみつ。
Icon
???
「……今の私の力だと、願いを叶える力は1回。
 1回だけ使えるよ」


Icon
学園長
「……そうか。では……行おう。
 時戻りの儀式を――」



各々のSmartBookから、魔方陣が展開された。
その後に、学園長の姿が幻影で映し出される。



Icon
学園長
生徒諸君、防衛の要、塔は破壊されてしまった。
 塔が無ければ学園内の魔力は徐々に四散し、
 やがて魔法を使えなくなってしまうだろう


Icon
学園長
そのため、私は……
 今から、時を戻り、塔が壊された事実を
 なかったことにしようと思う


Icon
学園長
このセカイの流れと、新しいセカイの流れは統合されるので、心配は――
 いや、何を言っているのか、分からないね


Icon
学園長
「とにかく、心配はいらない。
 私が責任を持って、このセカイを守るから――」


Icon
学園長
ついてきたいものはついて来るといい。
 私は歓迎する!










Icon
リベルタ先生
「我輩は行かんぞ」

Icon
マスク先生
「ええ? まさか生徒のために……」

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リベルタ先生
「いや、二つのセカイが統合された時の感覚を知りたい」

Icon
マスク先生
「お前……いや、アンタはそういう奴だな……」










Icon
学園長
「では、時戻りの儀式を始めよう――」



学園長が手を掲げると、周りに複雑な魔法陣が展開される。


Icon
学園長
六天えるつの
 深淵のかけらよ」


Icon
学園長
てをべる大地の力よ
 悠久らぐれよ」



魔法陣から、一陣の風が駆け抜けていく。
学園長のフードが、ばさり、と翻った。



Icon
学園長
迷宮
 天空よ」





展開していた魔法陣が、呼応するように強く輝きを増す。

Icon
学園長
は――
 つのべしもの、ベルスフィア!

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学園長
よ――
 らい、過去けよ!」



辺り一帯を飲み込むような眩い光を放ち――


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学園長
儀式魔法 時戻り――」










光が収まると、学園長と、一部の教師、そして一部の生徒が、消えていた。


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リベルタ先生
「……行ったか」

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ミラージュ先生
「行ったか、じゃなくってよ!
 もっとちゃんと事情を説明しなさいよ!」

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リベルタ先生
「ふん、我輩もよくは知らん。
 だがまあ……」


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リベルタ先生
生徒どもよ。心配するな。
 どうせすぐに時間は統合されるであろう

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リベルタ先生
それまで適当に過ごすが良いぞ」


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マルル先生
「うわ~~ん!
 よく分からないけども……
 と、とにかく早く学園を立て直すんだわ!
 残ってる生徒の安全確認も急がないと~!!」










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パルフィー先生
「……私も行きたかったな」

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ラングリース先生
「どうやら、まだしばらくは時戻りの影響があるようですね
 そちらの魔方陣から、渡ることができるとか」

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パルフィー先生
「ええ!?」










Icon
学園長
「さて……改めて始めましょうか」

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チャーミィ
「ワンワー!」

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マスク先生
「……はあ、また最初からか」

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学園長
「仕方ないじゃない!
 済んだことはつべこべ言わない!
 ほら、行くわよ!」










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学園長
「さて――」

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学園長
「ようこそ」

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学園長
「【魔法学園へ】」
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次回予告
ワカメ
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次回朝練予告
ワカメ
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