Secret Sphere
<<Week4
-WEEK5-

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Smart Diary
ワカメ
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『お母さんへ。お返事ありがとう、やっと届きました!
 わたしが来るのだけで一か月もかかるんだから手紙だってものすごく時間がかかるとは思っていたけれど、片道にそれ以上かかっていたと実感するとびっくりです。
 でもお手紙のペースはこのまま出そうと思うので、安心してください。
 お母さんがわたしのこと、本当に心配してくれているのはすごくよくわかっています。

 お母さんも、ひとりでおうちにいると家のことで忙しいと思います。
 お手伝いできなくてごめんなさい。お手紙は本当に、時間のある時で大丈夫。
 聞かれたこともいろいろ、これまでのお手紙に書いてあります。これが届いてる頃には、きっとお母さんもちょっと安心してるかな。
 少なくとも今は、何も心配なことなく過ごせています。
 
 これが届いてる頃には春祭りの時期かな。
 もしお返事が書けそうだったら、今年の精霊さまのお使いを誰がやることになったのか教えてください。
 わたしは見られないけれど、お使いのおめかしをした姿を想像しようと思います。
 
 雪の解ける時季、
 転ばないように、川やため池に近づかないように。
 いっぱい言われたこと、ちゃんと覚えています。お母さんもお気をつけて』





 ご飯をちゃんと食べているか、ちゃんと眠れているか、寂しくないか、勉強についていけているか、友達はできたか、実習でケガをしていないか、先生は変な人じゃないか、学園でおかしな男の人につきまとわれたりしていないか。
 挨拶や村のみんなの今の話もそこそこに、お母さんからの手紙に書かれていた心配事には際限がなかった。
 村の話でもっと聞きたいことはいっぱいあったけれど、それでもその見慣れた文字の並びとその中身にはしっかりお母さんが詰まっていて、向こうは安心なんてちっともしていないのにわたしだけそう思っていることがなんだか変におかしかった。
 小さい頃からどんくさいことばかりのわたしはいつもお母さんに心配されてばかりで、きっとお母さんがここにいたら言うだろうってことが、手紙の上にはびっしりだったから。
 
 お父さんがいなくなってからお母さんはもっともっと心配性になって、初めは学園へ入ることなんて絶対許してくれないんじゃないかと思ったくらいだ。
 結局学校に来られたのも、村長さんや木こりのおじさん、お父さんと仲の良かったいろんな人にお母さんを説得してもらったからだ。
 村のみんなが力を合わせても、奨学金でも出ない限り街の大きな学校に誰かを入れるようなことはできない。
 この小さな村では終わらない広い世界を見てこられる。
 薬のことだけでなく、様々なことを総合的に教えてもらうことができる。
 ひいては外のことも学んだことも、この村に持ち帰ってもらえば村の子供たちにももっともっとたくさんのことを教えられる。
 
 
 そう言ってもらった以上、村のみんながわたしに期待しているのはお父さんみたいな薬医になることだけじゃなかった。
 薬医をしながら、学校の先生もやる。
 きっと村に帰ったら、そういう生活をすることになる。
 
 それを考えても考えても、やっぱりわたしにできるのかな、と思うばかりだ。
 学園の先生たちにはそれぞれの専門があって、それをきちんとわかりやすく教えてくれて、その上でわたしみたいな生徒のこともとっても気にかけてくれている。
 それに加えて、先生の間でのわたしたちが見えないところのお仕事もたくさんあるんだろう。
 まだ数か月しか見ていなくても、きっととっても忙しくて、大変なことはわかる。
 
どうしようかな」

 それを考えると自然と目が行くのは、机の上、手紙の外側に置かれた小箱。
 オレンジ色がひとつ、真っ赤なのがひとつ。購買で売っていたチョコレートだ。
 迷ったならどっちも買っちゃうのがいい、なんて受付のきれいなお姉さんが勧めてくれてつい買ってしまったけれど、ずっと売り子をしているあの人が『教員へのチョコは一人までに留めること』の張り紙を知らなかったわけない、と今ならわかる。
 少しくらいしっかりしたつもりだったけれどぜんぜんそんなことはなくて、せっかくのきれいな箱を前にため息が漏れる。
 並んでいた青いのや紫の、それにドクロやお肉のマークがついた箱。他にもと勧められたいろんなものまで買わなかったから大丈夫。
 少なくとも今はそういうことにするしかやり過ごす方法なんて思いつかなかった。
 それに今考えるべきなのは、結局このどっちをあげるのか。
 
 
 
 オレンジの箱。よく見ると薄いオレンジの上に細かいニンジンの絵柄が散らしてある箱は、中身もニンジンの形をしているらしい。
 寮監のマルル・メルル先生はとっても優しくて、この前相談に行っても嫌な顔ひとつせずに喜んで聞いてくれた。
 それに治癒魔術に興味があるんですって言ったらとっても喜んでくれて、わからないことがあればいつでも聞きに来てね、と言ってくれた。
 わたし以外にもたくさんの生徒の相談を受けて、すっごく忙しいに違いないのに。
 あの時のお礼をしなきゃ。
 
 磨いた金属みたいにツヤのある真っ赤な紙の上に金色のリボンがシールで留めてある派手な箱は、開けるときらきら光るように魔法がかけてあるそうだ。
 きらきら光る剣が好きなラングリース先生なら、こういう箱の方がきっと好きだろう。
 先生が教えてくれた授業をしっかり聞いたおかげで、わたしはほとんどケガもしないで遺跡の探索ができている。
 そう考えたら命の恩人みたいなものなんだから、チョコをあげるのはきっとおかしくない。
 そう。先生がかっこいい男の人だからとか、そういうことは、ぜんぜん。

 二つを見比べているうちに思い出したのは売り場の光景。
 マルル先生にあげたい箱はまだもう少し残っていたけれど、ラングリース先生に渡したい箱は最後の一つ。
 やっぱり人気ありますよ、なんて言われて、両方買いたくなったのはその言葉もあったけれど。
 それは今考えてみれば、他にもラングリース先生にチョコをあげたい人がたくさんいるってこと。
 
 先生が通るだけで楽しそうにひそひそ話を始める人や、授業そっちのけで見とれている人もいるのはもちろん知っていて。
 売れていった箱の行方を考えてみれば、どうしたってそういう人に行き着く。
 そういう人は同じ箱を自分だけの箱にしたくて、もっともっといろんな飾りつけをしたり、お手紙を書いたりするんだろう。
 思い浮かぶのはその箱の中でわたしのものがどれだかわからなくなって、埋もれていく姿ばかりだった。


 じゃあ、一個くらいはいいのかな。
 誰のだったろうとか、多すぎるとか、先生を困らせるよりはきっと。
 あのかっこいいラングリース先生なら、きっと困っちゃうくらいたくさんもらうはずだもの。
 そう自分に言い聞かせるとわたしは赤い箱を手に取って、机の引き出しにそっとしまい込んだ。
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パーティメッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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青い鳥メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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参加コミュニティ
ワカメ
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参加コミュニティはありません。
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アイテム
ワカメ
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アルルコはアイテムNo.3 マジックプロテインバー を食べた。

マジックプロテインバー
マイト先生推奨食。食べるとどこからともなくマイト先生がやってくる。

MHP/防御力が増加した!
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マイト先生
フヌッ!!!?
 おおっ、マジックプロテインバーを購入したのだなッッ!!?
 感心、感心ッッ!!!」
Icon
マイト先生
「ここのマジックプロテインバーはとても質が良いッッ!!
 一口齧れば、大胸筋が打ち震え喜びハリツヤ満点だッッ!!」
Icon
マイト先生
「さあ!!
 共に筋肉に喜びを与えようッッ!!!」
Icon
マイト先生
マッスルパワーッッッッ!!!
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魔法学園の声
ワカメ
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マルル先生
「あっ、睦月せんせ~い!
 丁度良かったのだわ~!」

Icon
睦月先生
「マルル先生。
 どうかしたのか?」

Icon
マルル先生
「睦月先生って、確か氷の魔法が得意だっただわね?
 実は、ニンジンのジュースをたくさん作ったから、
 皆に飲んで貰おうと思ったんだけど……
 冷たくして欲しいんだわ」

Icon
睦月先生
「ふむ……お安い御用だ」

Icon
マルル先生
「助かるんだわ~! ちょっと多いんだけど……」

Icon
睦月先生
「全て凍らせて良いんだな?」

Icon
マルル先生
「えっいや、ちょっと冷たくするだけで良いんだわよ!
 わああ寒い! 寒いー!!
 ワタシ寒さに弱いんだわ~!!」

Icon
マルル先生
「ああ~~そうこうしてるうちに、
 ジュースが全部凍っちゃったんだわ~!!」

Icon
睦月先生
「……すまない、どこまで冷やして良いものか、
 考えているうちに凍ってしまった……」

Icon
マルル先生
「う、うーん……
 ん? あれ?」

Icon
マルル先生
「あっこれ、完全に凍ってないんだわ……?
 シャーベットみたいになってるんだわ!」

Icon
マルル先生
「わ~! おいしい!
 ジュースとはまた違って面白いんだわ!
 ありがとうなのだわ、睦月先生!」

Icon
睦月先生
「ああ、失敗してしまったかと思ったが……
 ……喜んでもらえて良かった」

Icon
マルル先生
「睦月先生のおかげでおいしいニンジンのデザートになったんだわ!
 はい、お裾分け!
 奥さんにも食べさせてあげてなんだわ!」

Icon
睦月先生
「良いのか?
 ……すまない、礼を言う」
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通常戦闘
ワカメ
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魔法学園の生徒遺跡の魔物たち
PNo.717 アルルコ・リャツカVS遺跡のカラス
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探索
魚
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探索中. . .
アルルコはSCを240、TPを14手に入れた。
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《要素武術》
ワカメ
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Icon
ラングリース先生
「ご機嫌よう、今日も会えて嬉しいよ。
 私の授業によく来てくれたね」

Icon
ラングリース先生
「今日も有意義な時間に出来るよう、
 精一杯授業させて頂くよ。
 では始めようか」

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ラングリース先生
「さて……そうだな……
 今日はこの世界のモンスターの話でもしようか」

Icon
ラングリース先生
「皆も知っての通り、この世界にも人々の安寧を脅かす
 モンスターが蔓延っているね。
 私も以前、冒険者をしていたからね……
 討伐などよく参加していたよ」

Icon
ラングリース先生
「共存し合える異種族ならまだ上等なのだけれどね。
 姿を見るや、
 突然襲い掛かってくる好戦的な種族も少なくない」

Icon
ラングリース先生
「普通の人なら危険なモンスターだが、
 この学園および周辺都市には結界が張られているから、
 まず普通のモンスターは
 入って来られないようになっているはずさ、安心したまえ」

Icon
ラングリース先生
「……ああ、でも学園の地下と塔は例外だが……」

Icon
ラングリース先生
「まあ、万が一にも外のモンスターが
 入ってくるようなことがあれば、
 学園周辺であれば魔法武器が使える可能性も高い。
 魔法武器を使えば格段に討伐も楽になるだろうね」

Icon
ラングリース先生
「とはいえ、そもそも魔法武器は対スペリオルというのが
 主だから、そういった使い方はイレギュラーだがね」

Icon
ラングリース先生
「私個人としては、まぁ……あまり本来の使い方以外を
 推奨することは、好ましくはないんだが……」

Icon
ラングリース先生
「だが一番は自分の身を守る事。
 もしそんなことがあり、避難するのも困難ならば
 躊躇することなく使用するんだよ」
















Icon
ラングリース先生
「……時間だね、今日はここまでにしておこうか」

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ラングリース先生
「名残惜しいが、また次回会えることを楽しみにしているよ
 それではね」

《要素武術》の授業を1回選択!
アルルコはMHPが35増加した。
アルルコはMHPが36増加した。
アルルコはMSPが12増加した。
アルルコはMSPが13増加した。
アルルコは防御力が12増加した。

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ワカメ
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アルルコはマジックプロテインバーを購入した。(SC-50)

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アルルコはウェイブを購入した。(SC-100)

アルルコはアイテムNo.4 ウェイブを私有化!

スキルNo.1020 ウェイブ の射程が 1 増加!
威力が 21 減少!(TP-1)

スキルNo.1020 ウェイブ の射程が 1 増加!
威力が 15 減少!(TP-1)

スキルNo.1020 ウェイブ のSP消費量が 25 減少!
射程が 1 減少!(TP-1)

スキルNo.1020 ウェイブ のSP消費量が 12 減少!
射程が 1 減少!(TP-1)

スペルNo.7 エレメント:ヘビー をショップNo.2027 盲目付与 で調律!(TP-1)(SC-100)
スペル名が アセビ に変化!

スペルNo.8 ウェイブ をショップNo.2021 分割 で調律!(TP-1)(SC-100)
スペル名が サボテン に変化!

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武器 歴戦の柄杓 を 命中力強化!
歴戦の柄杓 の 命中力 が 6 上がった!(TP-1)

防具 制服似のありあわせ服 を 防御力強化!
制服似のありあわせ服 の 防御力 が 6 上がった!(TP-1)

装飾 お隣のおばさん手作りのお守り を MHP強化!
お隣のおばさん手作りのお守り の MHP が 93 上がった!(TP-1)

魔法武器 歴戦の柄杓 の 命中力 が 10 上がった!(TP-1)
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目的の決定
ワカメ
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次回予告
ワカメ
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魔法学園の生徒遺跡の魔物たち
PNo.717 アルルコ・リャツカVS這い寄る骨
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チョコレートイベント - 先生
亀
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マルル先生
「ふんふふ~ん♪
 今日はみ~んな浮かれて楽しいだわね!」

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マルル先生
アルルコちゃんも、
 渡したい相手にチョコレート渡せた?」

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マルル先生
「意中の相手じゃなくっても、
 お友達同士や日頃の感謝の気持ちとして渡したりするの、
 楽しいだわね~!」

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マルル先生
「あれ? それ、チョコ?
 あ、これから渡しに行くんだわ?」

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マルル先生
「……えっ!?
 わ、わ、ワタシにくれる分なのだわ!?」

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マルル先生
「わわわ、生徒から貰えるなんて!
 何て言えば良いのか……!」

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マルル先生
ありがとうなのだわっ!
 すっごく嬉しいのだわ!」

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マルル先生
「へへへ~、休憩時間においしく頂くだわよ~!
 楽しみなのだわ~♪」

先生チョコレート一覧
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レイド予告
蟹
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ズズー……ン……

腹の底から響くような地鳴りと揺れが襲ってきた。

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マルル先生
あわわ!
 ……び、びっくりしたのだわ……」

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エメロード先生
「大丈夫ですか?
 ……最近、地鳴りが多いですね……」

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マルル先生
「ホントホント、この前も驚いたんだわ……
 危うく収穫したニンジンを、
 井戸に全部落としてしまうとこだったんだわ」

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マルル先生
「……何か、
 ヤな事が起きなきゃ良いんだけど……」

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エメロード先生
「……そうですね……地下から響いてるようなこの感じ……
 何事も無ければいいのですが」

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マルル先生
「や、やめてよエメル~!
 生徒たちも不安になるんだわ~!」

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エメロード先生
「そうですね……」

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学園長
「…………」

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学園長
「(あと3週間といったところか……)」





――スペリオルによる侵攻に、動きがあった。

どうやら【第8回更新】時にレイドイベントの予告が発生するようだ。
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