Secret Sphere
<<Week4
-WEEK5-

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Smart Diary
ワカメ
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 スペルビーンズが残した不快感を打ち消すのに丁度良い。
 グレイグがそれへ抱いた最初の感想はそういうものだった。
 味の大枠は飴玉によく似ていて心地がいい。しかしそれよりもはるかに複雑で、その中には表す言葉を知らないものもまた多く含まれているように思われた。
 シチューに似て少し舌に残るなにか、パンの焼け目をずっと濃く焚き締めたような香り。それがグレイグの乏しい味への語彙で分類のできる精いっぱいで、それには収まらぬかすかな不快さえ、むしろ味の快楽を引き立てるためにあるもののように思われた。
 口の中で転がしていれば次第に角を失いとろけていく。それさえ飴玉に似ているくせ、飴よりも緩く舌に纏わりついて、いくばくか長い余韻を残す。
 そうしてすべて舐め切ってしまえば、さほど間も置かずにグレイグは箱に収まった次へ手を伸ばした。
 これであれば問題なく食べられる。その事実に、感じたことも数えるほどの期待を覚えながら。
 石ほどそして飴玉ほど固くはなく、しかし指で押した程度ではびくともせずに、しばらく押せば少しずつ指が濃褐色に沈んでゆく。そうするまでもなく、爪をもって削ろうとすれば苦もない。
 削り取られ爪の間に挟まったそれを舐め取るとともに砂までも口の中に連れられてきて、少年はすぐに部屋の床へそれを吐き出した。

 そもグレイグロウ・メイソンという子供は、ほとんどものを食べること自体を嫌っていると言ってもよかった。
 寝る間さえも動きを止めぬ砂交じりの風が、起きている間の食事にあって止まるはずもない。
 葉の襞ひとつひとつにドレッシングの代わり砂を纏ったサラダ、焼き目に紛う黒がすべて小石のステーキ、粉糖の如くに土埃を被ったケーキ、いくら上等のものを用意しようと食卓に上るすべてはそのようになった。
 いっそその果てに飢え死ぬことができれば八方は丸く収まったのかもしれない。
 その死において何が起きるかさえも恐れた周囲が、乳母の乳だけは平穏に食んでいた赤子の頃のことを思い出さなければ。
 『噛む』ということが悪いのだ、少年がそう理解することなく骨と皮になるままであれば。
 


 今では子供もずいぶんと生きることがうまくなった。
 砂を被った焼き目を残してロールパンの内側の白ばかりをむしり取って口へ運び、砂が皿の底に沈むシチューの上澄みを啜り、スペルビーンズを舐め溶かす。
 食堂に置かれた各食事の模造像を見て、それが己に許された食事であると判断できる程度には。


 そんな少年が購買で試供品として配られていたなにかを、食べ物と悟ってもすぐには口に運ぶはずもない。
 『口溶け』、意味を正確には取れなくとも「溶ける」ものであることを指すらしき売り文句を耳にしていなければ小箱はそのまま忘れ去られ、いつかの未来に無残に汚れて見つかっていただろう。
 そうして箱を開けるまで辿り着いてしまえば、残る工程はそう遠くはなかった。
 つやつやとした一粒を食い入るように見つめ、手に取っておずおずと口へ運んでみる程度には、チョコレートの香りというものは少年にとって甘美だった。
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パーティメッセージ
亀
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メッセージはありません。
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メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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青い鳥メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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参加コミュニティ
蟹
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参加コミュニティはありません。
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アイテム
ワカメ
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グレイグはアイテムNo.6 スペルビーンズ(ランダム) を食べた。

スペルビーンズ(ランダム)
苦い!

回避力/魅力が増加した!
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リベルタ先生
「む、貴様の持っているその形状、その色艶……
 スペルビーンズか。
 我輩も研究の共には欠かせないからな、購入したところだ」
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リベルタ先生
「知っているか? スペルビーンズは公表されていないが
 100種以上の味があると言われている。
 味の偏りがひどいらしいがな」
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リベルタ先生
「一度すべての味をまとめて口に入れてみるといい
 面白いかもしれないぞ?
 我輩はやらんが」
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魔法学園の声
海老
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リベルタ先生
「おお、学園長ではないか」

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学園長
「うっ……や、やあ、リベルタ先生」

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リベルタ先生
「お、吾輩が作った翻訳システム、きちんと働いているな」

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学園長
「こらこら、往来でそんなこと言うものじゃあないよ」

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リベルタ先生
「クックック、話し言葉をすべて『謎の男風』に変えるスペルストーン。
 ……一体何に使うのかと思ったら……」

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学園長
「し、仕方がないだろう。
 本来の私の話し言葉だと、威厳が足りないのだよ」

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リベルタ先生
「ま、吾輩としてはどうでもいい。
 他の吾輩が作ったスペルストーンも使うか?」

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リベルタ先生
「例えば、すべてギャル語になるスペルストーンとか……」

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学園長
「結・構・だ!」
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通常戦闘
ワカメ
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魔法学園の生徒遺跡の魔物たち
PNo.637 グレイグロウ・メイソンVS歩行コウモリ
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探索
海老
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探索中. . .
グレイグはSCを240、TPを14手に入れた。
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《使い魔術》
ワカメ
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チャーミィちゃん
「ワッフ~ワッフ~ッフッフ~
(きょうの ごはんは~魔界肉の丸焼き~)」

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チャーミィちゃん
「……ワ!! ワンワン! ワンワワ!
(……はっ!! 今のは何でもないぞ!
 それよりも じゅぎょうの時間だったな!!)」

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チャーミィちゃん
「ワンフ!! ワッフルワッフル!
(では使い魔のじゅぎょうをはじめる!)」

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チャーミィちゃん
「ワンフル……ワンオ、ワン、ワンワン
(オマエたちが使い魔を呼び出せるように、
 スペリオルのものどもも、
 使い魔を呼び出すことがあるのは知ってるか)」

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チャーミィちゃん
「ワンワ、ワワン、ワワンワン
(まあ、それらは召喚術で強制的に呼び出されたものが
 殆どだと思うが……)」
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チャーミィちゃん
「ワンー、ワワン、キューン
(それでも戦闘時に数が増え、手間取るかもしれないな)」
Icon
チャーミィちゃん
「ワンキュ、ワンフ、フンスフンス
(だが手数を増やすという事は、結構な魔力を使用する。
 そのため、術者は呼び出すだけで、
 魔力をほとんど使い果たすことも少なくない)」

Icon
チャーミィちゃん
「キューン、ワンフ
(いったん呼び出せば、術者が倒れても動きはするが……
 だが、多大な魔力を消費して疲れることは必須だからな。
 そこを叩かれたらイタイかもしれないぞ)」

Icon
チャーミィちゃん
「キューン、ワンフキュ
(オマエたちもせいぜい魔力切れには気を付けるのだ
 オレサマみたいに偉大になりたいならな!)」















Icon
チャーミィちゃん
「グゥーー
(ぐぅーー)」

Icon
チャーミィちゃん
「ワキュ……ワン! ワンワワン!
(今のは……腹の虫の音だぞ!
 今日は寝てない!)」

Icon
チャーミィちゃん
「ワンワン! ワッフワ!!
(今日はもうごはんだから終わりだ!
 オマエたちもちゃんと食べるんだぞ!)」

《使い魔術》の授業を1回選択!
グレイグはMHPが33増加した。
グレイグはMMPが13増加した。
グレイグはMSPが13増加した。
グレイグはMMPが14増加した。
グレイグはMSPが14増加した。
グレイグは魅力が13増加した。
グレイグは魅力が13増加した。

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ワカメ
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グレイグはサモン:障壁を購入した。(SC-100)

グレイグはスペルビーンズ(ランダム)を購入した。(SC-50)

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グレイグはアイテムNo.3 サモン:障壁を私有化!

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スペルNo.10 サモン:障壁 をショップNo.2023 詠唱 で調律!(TP-1)(SC-100)

スペルNo.10 サモン:障壁 をショップNo.2025 巨大化 で調律!(TP-1)(SC-100)

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 8 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 7 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 6 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 5 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 4 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 3 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 2 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加

スキルNo.10 サモン:障壁 のSP消費量が 2 減少!
スペル使用前に【麻痺】(2)追加
スペル名が サモン:城壁 に変化!

スペル名が サモン:彫像・鴉 に変化!

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武器 ポケットにいっぱいの石 を 攻撃力強化!
ポケットにいっぱいの石 の 攻撃力 が 22 上がった!(TP-1)

防具 土汚れの目立つ制服 を 回避力強化!
土汚れの目立つ制服 の 回避力 が 9 上がった!(TP-1)

装飾 周囲舞う砂塵 を MMP/MSP強化!
周囲舞う砂塵 の MMP/MSP が 6 上がった!(TP-1)

使い魔 ラダイト の 回避力 が 10 上がった!(TP-1)
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目的の決定
ワカメ
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次回予告
ワカメ
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魔法学園の生徒遺跡の魔物たち
PNo.637 グレイグロウ・メイソンVS歩行コウモリ
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レイド予告
ワカメ
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ズズー……ン……

腹の底から響くような地鳴りと揺れが襲ってきた。

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マルル先生
あわわ!
 ……び、びっくりしたのだわ……」

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エメロード先生
「大丈夫ですか?
 ……最近、地鳴りが多いですね……」

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マルル先生
「ホントホント、この前も驚いたんだわ……
 危うく収穫したニンジンを、
 井戸に全部落としてしまうとこだったんだわ」

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マルル先生
「……何か、
 ヤな事が起きなきゃ良いんだけど……」

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エメロード先生
「……そうですね……地下から響いてるようなこの感じ……
 何事も無ければいいのですが」

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マルル先生
「や、やめてよエメル~!
 生徒たちも不安になるんだわ~!」

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エメロード先生
「そうですね……」

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学園長
「…………」

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学園長
「(あと3週間といったところか……)」





――スペリオルによる侵攻に、動きがあった。

どうやら【第8回更新】時にレイドイベントの予告が発生するようだ。
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