 | 後期学園生活 6日目 |
|
| Diary |
とある学校の夜。
山奥に位置するためか、音と光に乏しい。
学校内のありとあらゆる電気が消灯されている。唯一、月の光が光源だった。
山の中には動植物が少ないのだろう。森林特有の音は何も聞こえてこない。
そんなほの暗く静かな学校の正門に佇む2つの影。一人はロングヘアの少女、その髪は闇夜に紛れてしまいそうな漆黒だ。今は月光を浴びて神秘的に光っている。もう一方は地面に座り込んでいる少年だった。彼も黒髪だが横にいる少女に比べると少し紫がかっている。どちらもこの学校に通う学生らしく、公式の制服を着ていた。
「月が隠れそうね」
上空を眺めていた娘、沙耶が呟いた。
たった一つの松明である弓なりの月が再び雲に侵食されようとしていた。
間もなくここいら一帯も視界の利かない闇の幕に覆い隠されるだろう。
足元に視線を移すと、先程まで気絶していた風夜が顎を痛そうに摩っている。
「うーん・・・痛いなあ」
少しやりすぎたかなと自省していると、視線を感じたのか風夜が頭を上げた。目が合う。暫し見詰め合っていたが、沙耶の方から視線を外すとばつが悪そうに、
「あんたが悪いんでしょ。そんなことよりもあの変態を追いかけるわよ」
言い捨てた。
風夜にとっては責任転嫁されたことよりも変態というキーワードが気になったのか、変態？と沙耶を見返す。沙耶は風夜の反応を軽く流し、苛立たし気に周辺を見回す。
目に付くのは闇、闇、闇。
見える範囲にはいない。否、月光の届く領域と言うべきか。
となると、南側の校舎から出てきたのだから、行くとすれば南側校舎の右手に位置する東側校舎か、はたまた左手にある総合競技場か。
もしかしたら正門の外かもしれない。外に出られると厄介だ、森に入られては追いようが無い。―――いや無くも無いが。
しかしそれはいくらなんでも目に付くはずだ、まだ月が出ていたのだから。
考えられる要素を列挙し、思考を繰り返す。焦る気持ちを抑え付けるかのように、足で地面を一定のリズムで叩く。しかし数秒も経つと、沙耶は頭を抱え、うーと唸り始めた。風夜は横で相変わらず変態？変態？と首を傾げている。
ダメだ、埒が明かない。
下で変態？変態？変態？とバカの一つ覚えのように繰り返しているこのアホに聞くとしよう。
よし、と一つ地面をタンと踏み鳴らす。
「あんたの目なら『視』えたでしょう、どこに行ったのアイツ」
「え、『見』たけど・・・えーと」
言われて風夜が、何か含みがある物言いだけどここは素直に事実だけを言っておこう、と心呟く。
辺りを見回し、記憶を辿る。一通り見回した後。確かあの奥、と風夜が右方向奥を指差す。
指の先を追って沙耶が目にしたのは、
「東側校舎ね」
古めかしく、外から見ても廃れてきているのが分かる校舎だった。夜の暗がりでも廃退が分かるのだ、昼間はもっとひどい印象の東側校舎は学生たちに親しみと恐れを込めて俗に旧校舎と呼ばれている。その名の通り、他の校舎の鉄筋作りに対して古くも木造の2階建てである。特に新築の南側校舎との差が激しく、並べて建てられているものだから余計にみすぼらしく見える。
それほど大きくは無いから、追い詰めるのが比較的容易と見るべきかな。
その前に今ここは光に当たっているから、向こうからは多分丸見えなのよねー。
動いたら逃げられそうね・・・いつ動いたらいいものかしら。
またしても考え出す沙耶。そこへ、あのさ、と風夜に呼びかけられた。
こちらに注意が来たのを確認すると風夜は、
「考えているところ悪いんだけど沙耶ちゃん」
と続けた。
「旧校舎って南と2階で繋がっているから急がないとそっちに逃げられるよ」
南側校舎と東側校舎の二つを結びつける唯一の接点、渡り廊下を指し示す。言われて沙耶もそちらに視線を移す。幾許か月光を浴びているため、ここからでも渡り廊下を見ることが出来る。
むー確かにいくら狭い旧校舎に追い込んでもそこから逃げられたら元も子もない。逃げ道を残した捕り物なんて網に穴が空いたままやるような追い込み漁だし。こっちが動けない間にこっそりあそこを通って逃げられたらどうしよう。ってか風夜にそういうことを指摘されると、お前って浅慮だなーと言われてる気がしてきてなんだかむかっ腹が・・・。
風夜をちらりと見る。
どうするのー？と無邪気そうにこちらを伺う風夜を視認。黙認不可。天罰覿面。
「ちょうどそれを考えていたところよっ！」
沙耶の拳骨が脳天に刺さった。風夜が頭を抑えて悶える。
「ってー、何するんだよ！」
「うるさい！ さっさと立ちなさい、追いかけるわよ！」
不満そうな風夜が渋々と立ち上がり、衣服の砂埃をはたく。
「そういえば彼は確か陸上部員だっけ」
ふと思い出したように確認する。沙耶はそれを横目に見て、
「ええ、そうよ」
肯定する。
「それであのジャンプ力かー」
風夜は先程の出来事を思い出した。目の前で衝突寸前まで接近しておきながら、自分を飛び越えた生徒を。
反射神経良いなーボクもあれぐらい欲しいなー。
運動神経がそこまでは良くない風夜にとっては、ある種の羨望があった。
隣で惚けている風夜を見て溜息を一つ、コイツ事前に打ち合わせたこと忘れてやがるなと沙耶は判断した。
仕方無しにもう一度1時間前に説明した内容を復唱する。言い忘れていたことも含めて。
「陸上部員A。1年生。勉強の成績並、運動神経並、人望並。陸上部のホープというわけでもなくこの学園に来てから陸上を始めてみましたーという何でもない普通の子。それがある日、急に運動能力が向上したの」
「そこまでは聞いた。で、何で変態？」
風夜に軽く説明をしつつも沙耶は渡り廊下から視線を外さない。廊下には変化なし、こちらの話も続ける。
「そして今まで以上に練習に打ち込むようになりました」
「それって良いことでしょ？ 本人の努力が実ったというかそりゃ練習にも身が入るよ、うん！」
良いことを見つけたかのように喜ぶ風夜を見て、はあと脱力する。呆れたような口調で、更に続ける。
「まーそれだけならねー・・・。で、彼は練習好きになって日が暮れても練習するようになりました」
「日が暮れても・・・？」
沙耶の言葉に引っ掛かる風夜。
おかしい。うちの学校はナイター設備が無いから、日が沈めば月夜でも無い限り何も見えないようになるはずだ。現に今も視界が利かないのに・・・ってあれ、何故か見えてるけど。最近目が良くなったのかな？
ぶつくさと悩む風夜に沙耶から決定的な一言が来る。
「―――暗闇の中で」
「・・・変態だねそれは」
「そゆこと」
あっさり納得する。
暗闇の中で練習を続けている陸上部員、それは練習好きを超えてなんてかもう変態だ。最早『変態』以外では言い表しようが無い。実に上手く符合する言葉だ。この言葉を考えた昔のお偉いさん、あんたは偉大だ。これほど『変態』という言葉を尊敬したことが無いね・・・金輪際も無いと思うけど。
風夜は成り行きに合点した。
さて、と沙耶が話を区切る。
一通り説明している間も渡り廊下を見ていたが、誰かが通った気配が無い。
風夜の顔を見る。
先程のダメージはなさそうだ。
まあ当然か―――彼は既に冒されているのだから。
食い入るように見ていると、眼前の彼が顔を赤くして上目遣いになった。
「沙耶ちゃん、そんなに見つめられちゃ照れるよ」
「あんたなんか見つめていないわよ！」
「ぶほっ！」
有無を言わさず右ストレート。
良い打撃音をさせて風夜が前のめりになる。
気付くと辺りには光が消えていた。上空を眺めると、月が完全に雲に隠されている。周囲は完全なる闇と同化していた。
動くなら、今。
一つ深呼吸。
痛がる風夜に対して沙耶が爽やかに言い放った―――狩りの再開を。
「さあ、鬼ごっこの続きよ」
| Message |
黒マント(445)からのメッセージ
黒マント「キミの武器を強化してあげよう。心配いらん、痛みは最小限度にとどめておくよ。改造改造〜♪」
| Quick Action / etc |
|
現在の大乱戦チームメンバー 伊織(203) 逢坂 悠羽菜(1185) 神楽 姫子(1432) 蒼月 風夜(1488) 特に何もしなかった。
|
| Party Message |
黒マント「貴様らか、我が傀儡はこれからも我の為に尽くし・・・ハッピーうれピーよろピくね〜」
| 宮神学園極大権限保有最上級生徒会・所属メンバー (Before) |
|
| Character Data (Before) |
| ENo.1488 蒼月 風夜 | |||||||
| HP | 979 / 1701  | 1 | 逆境1 | 場所 | E2 ［特殊LV1］ | ||
| SP | 172 / 264 | 2 | 結界1 | 技 | 使用可能技一覧 | ||
| NP | 5 | 体格 | 142 | 3 | 斬撃10 | 参 加 団 体 | |
| CP | 52 | 敏捷 | 75 | 4 | 防具10 | 0 | |
| PS | 770 | 器用 | 101 | 5 | 1 | 極 上 生 徒 会 | |
| 業 | 0(0) | 魔力 | 75 | 6 | 2 | 拳道部 | |
| 連勝 | 4 | 魅力 | 75 | 7 | 3 | ||
| 総CP | 186 | 生命 | 132 | 8 | ――― | 4 | |
| 単位 | 0 | 精神 | 122 | 9 | ――― | 5 | |
|  | |||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
 | イベント戦闘 |
|
宮神学園極大権限保有最上級生徒会 所属 † V S †
ワンゲル部員
暴れ兎 
Enemy |
姫「さっさと片付けちゃうわよ！」風夜「えええ、なんでボクが前なの？」
ワンゲル部員「負けるかァッ！！」
BATTLE START!!
非接触フェイズ
|
風夜の攻撃！
風夜「最近夜になると急に元気になるんだけど、これってもしかして・・・夜型になっちゃったの！？」ストライキング！！
風夜の物理ATが上昇！
風夜の物理DFが上昇！
非接触フェイズ
|
姫の攻撃！
姫「あんたにはもったいないけど、1曲聞かせてあげるわ。」ペインソング！！
ワンゲル部員に226のダメージ！
暴れ兎に198のダメージ！
非接触フェイズ
|
戦闘フェイズ
ワンゲル部員の活力LV1
ワンゲル部員のMHPが上昇！
ワンゲル部員の物防LV1
ワンゲル部員の物理DFが上昇！
暴れ兎の物攻LV1
暴れ兎の物理ATが上昇！
暴れ兎の物防LV1
暴れ兎の物理DFが上昇！
暴れ兎の活力LV1
暴れ兎のMHPが上昇！
TURN 1
|
暴れ兎の攻撃！
パワフルタックル！！1
風夜に294のダメージ！
姫の攻撃！
姫「台風警報発令！」カマイタチ！！
暴れ兎に141のダメージ！
暴れ兎に130の風属性ダメージ！
暴れ兎は攻撃を回避！
暴れ兎に141のダメージ！
暴れ兎に119の風属性ダメージ！
風夜の攻撃！
必殺技が発動！
風夜「き、斬っちゃいますよッ！」血を吸う鬼！！
クリティカル！
暴れ兎に229のダメージ！
暴れ兎に221のダメージ！
暴れ兎に207のダメージ！
ワンゲル部員の攻撃！
ワンゲル部員「特攻ッ！」パワフルタックル！！2
風夜に239のダメージ！
TURN 2
|
暴れ兎の攻撃！
デストロイ！！2
暴れ兎の物理ATが上昇！
暴れ兎の物理CRIが上昇！
風夜は攻撃を回避！
姫「今更私の魅力に気付いたって、遅いのよ。」姫はワンゲル部員を魅了した！
ワンゲル部員「美しいッ！」姫の攻撃！
暴れ兎に209のダメージ！
風夜の攻撃！
風夜「あれ、なんだか急に血が吸いたく―――」ハッシュハッシュハッシュ！！
クリティカル！
暴れ兎に233のダメージ！
暴れ兎に227のダメージ！
風夜「畜生ごときが『化け物』に敵うとでも思ったか―――あれ、今ボク何か言った？」暴れ兎に219のダメージ！
ワンゲル部員は魅了されている！
（ワンゲル部員の魅了の効果が消失）
姫の攻撃！
暴れ兎に221のダメージ！
暴れ兎の攻撃！
パワフルタックル！！1
クリティカル！
風夜に348のダメージ！
風夜「うっ―――日射病かなあ、眩暈が。」風夜の攻撃！
ワンゲル部員に211のダメージ！
ワンゲル部員の攻撃！
ワンゲル部員「特攻ッ！」チャージ！！1
風夜に253のダメージ！
ワンゲル部員「むふーッ！」風夜「か、棺桶で寝ろと言うんだね―――ばたんきゅ」風夜が倒れた！
姫「ああもう！いいからそこで黙ってみてなさい！」
暴れ兎が倒れた！
TURN 3
|
姫の攻撃！
姫「水に浸かって反省しなさい！」アクアストリーム！！
ワンゲル部員に236のダメージ！
ワンゲル部員に147の氷属性ダメージ！
ワンゲル部員の攻撃！
ワンゲル部員「特攻ッ！」チャージ！！1
姫に457のダメージ！
姫の攻撃！
姫「飛んできなさい！カマイタチ！」カマイタチ！！
ワンゲル部員は攻撃を回避！
姫「私の歌が聞けないっていうの！？」ワンゲル部員は攻撃を回避！
ワンゲル部員に147のダメージ！
ワンゲル部員に116の風属性ダメージ！
ワンゲル部員の攻撃！
姫に269のダメージ！
TURN 4
|
姫の攻撃！
ワンゲル部員に223のダメージ！
ワンゲル部員の攻撃！
姫は攻撃を回避！
姫の攻撃！
ワンゲル部員に235のダメージ！
ワンゲル部員の攻撃！
姫は攻撃を回避！
TURN 5
|
姫の攻撃！
ワンゲル部員に222のダメージ！
姫「子守唄でも歌ってあげるから、早く寝ちゃいなさい。」ワンゲル部員の攻撃！
姫に311のダメージ！
姫「さ、さすがに疲れてきたわね・・。」姫「今更私の魅力に気付いたって、遅いのよ。」姫はワンゲル部員を魅了した！
ワンゲル部員「美しいッ！」姫の攻撃！
ワンゲル部員に227のダメージ！
姫の攻撃！
ワンゲル部員に212のダメージ！
ワンゲル部員は魅了に耐えている！
ワンゲル部員の攻撃！
姫に291のダメージ！
ワンゲル部員「むふーッ！」（ワンゲル部員の魅了の効果が消失）
ワンゲル部員「正直ナメてたァァッ！！」ワンゲル部員が倒れた！
姫「ちょ、ちょっとまって！冗談でしょ！？」
姫が倒れた！
引き分けに終わった・・・
姫「ああもう、はっきりしないのは嫌いよ！」風夜「次は負けないよー！」
BATTLE END.
| Normal Action / etc |
|
体格 が 22 上昇しました。(- 14 CP) 体格 が 22 上昇しました。(- 16 CP) 体格 が 22 上昇しました。(- 18 CP)
極 上 生 徒 会 の活動をしました！
極 上 生 徒 会 の活動をしました！
極 上 生 徒 会 の活動をしました！
拳道部 の活動をしました！
拳道部 の活動をしました！
キュアポーション を買いました。(- 150 PS) 黒マント(445)に、 腕 を消費して ただもう全力を込めた手刀 に 物攻LV1 を付加してもらいました。 黒マント(445)に、 石英 を消費して ただもう全力を込めた手刀 に 命中LV1 を付加してもらいました。 CPが 35 増加しました！ NPが 1 増加しました！ 姫(1432)を同行者に指定しました。
|
| Shout!! |
|
たくさんの叫びが聞こえてきます。 |
| Event |
|
|
音楽室の方が騒がしい。 「い・・・、いけませんよ・・・そんな一斉に・・・。順番です、順番っ！」 音楽室には音楽教師のメイリンが、そして彼女を囲むようにして怪しげな楽器が浮んでいる。その周りには多くの学生が倒れている。 「それでは・・・・・・次は貴方です、よろしくお願いしますね。・・・何か決め台詞言わないと戦う気分になれませんよね。えぇと・・・。」 そう言って彼女がこちらを指差すと、楽器達もこちらを向いて妙な威圧感を漂わせる・・・ 「ひ・・・弾き殺して差し上げますねっ！」
|
| イベント戦闘予告 |
|
宮神学園極大権限保有最上級生徒会 所属 † V S †
メイリン
 カオスフルート カオスドラム カオスタンバリン
音楽の時間です |
| 宮神学園極大権限保有最上級生徒会・所属メンバー |
|
| Character Data |
| ENo.1488 蒼月 風夜 | |||||||
| HP | 1463 / 1949 | 1 | 逆境1 | 場所 | E2 ［特殊LV1］ | ||
| SP | 200 / 276 | 2 | 結界1 | 技 | 使用可能技一覧 | ||
| NP | 6 | 体格 | 210 | 3 | 斬撃10 | 参 加 団 体 | |
| CP | 39 | 敏捷 | 75 | 4 | 防具10 | 0 | |
| PS | 470 | 器用 | 101 | 5 | 1 | 極 上 生 徒 会 | |
| 業 | 0(0) | 魔力 | 75 | 6 | 2 | 拳道部 | |
| 連勝 | 4 | 魅力 | 75 | 7 | 3 | ||
| 総CP | 221 | 生命 | 137 | 8 | ――― | 4 | |
| 単位 | 0 | 精神 | 125 | 9 | ――― | 5 | |
| | |||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Next Entry |
|