天蓋庭園で王を取り逃がして以来、再突入の準備も兼ねていろいろな場所を調査したが、残念ながら有用な情報を得られなかった。

そうしているうちに、天蓋庭園のネクターを魔神が焼きつくしたとか、その魔神が一揆参加者に倒されたとか、様々な情報が耳に入ってきた。
裏付けを取ろうとしたが、どうにもはっきりとした話が掴めずにいた。
はっきりとした話を聞くには、その魔神を打ち倒した本人に話を聞くのが一番だ。
この大勢の一揆参加者の中からほんの数人であろう者たちを探し出すのは大変な事ではあったが、ようやくその1人と思しき人物の所在がわかった。

その人物に会いに行く前に、もう一度だけ、気がかりだったあの裏庭の調査をしておこう。
僕はセリーナと共に裏庭へと向かった。

　　　　　　　　相好はだらしないままに問いかける。

　　　　　　　　だらしない顔がさらにだらしなくなった。

　　　　　　　　許すか隙を見せるならば、ほっぺたをむにっと引っ張るだろう。
　　　　　　　大丈夫、痛くしないから。