※こんかいのおはなしは、ロクPLがほねぐみをつくって、それをもとにキーエPLさまにおはなしのにくづけ、およびちょうせいをおねがいしてさくせいしたものです。
また、PLさまきょかのもとにキーエさんのアイコンをおかりしております。
キーエPLさま、ほんとうにありがとうございました！！
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なんだかわからないうちにたたかいにまきこまれて、あっというまにたおされてしまった猫。
あのちいさなおんなのこは猫などよりもはるかにつよいちからのもちぬしでした。

まるで、あくまのような。


いまの猫ではかないませんが、猫のあくまのちからがもっとつよくなればあるいは――

猫のちからはふあんてい。
それは猫がひとのてによってつくられた、ひととあくまのまざりものだから。
だから、猫のちからがあのおんなのことおなじくらいつよくなれば、きっとちからをおさえこむことができなくなるでしょう。


じっとてのひらをみつめます。




いっしょにたたかったくろいおんなのひと。
あのひとはかたきをうつためにたたかっていた。
けれど、あのおんなのこにはかなわなかった。

それは――もしかしてじぶんのせい？
じぶんがちからをかそうとしたから？
じぶんが――ふこうをふりまいてしまったから？



ちいさなてのひらは、しかしすこしふるえていました。
そろそろおさえがきかなくなって―――


もう、じかんがない。

猫は、ぎゅっとこぶしをにぎりしめてあるきだしました。

これいじょうはいけないとかんがえた猫は、こんどこそちからをおさえることにしたようです。
そうときまれば、あとはキーさんにおねがいするだけ。

キーさんをなんとかさがしだした猫はさっそくてつだってくれるようおねがいすることにしました。

キーさんはやさしい。やさしいしろいりゅう。

これをともだちとしておねがいするのはずるいかもしれない。
キーさんにおねがいするのをていあんしたのはセバスチャンだけれども、キーさんをまきこむことをきめたのは猫のわがまま。
――キーさんにきらわれたらどうしよう。

ことわられることもかんがえていましたが――

にこにことわらって、どこかうれしそうにキーさんは猫のおねがいをききいれてくれました。

そして、キーさんは猫のことを、いちどぎゅっとだきしめます。
まるで「だいじょうぶ」といわれているようで、猫は、ほんのすこしずつ、こころがおちついてくるようでした。
猫もそんなキーさんにそっとふれて、ぽつりぽつりとはなしはじめます。
キーさんは、はなしがおわるまでだまってうなずいて、きいていました。

そして、はなしをききおわったキーさんはかくにんするようにききました。
猫がうなずくと、キーさんのかおはほんのすこし、さみしそうにくもったようにみえました。
けれど、すぐさまぴっとゆびをいっぽんたててていあんします。

キーエさん。
キーさんのなかにいるじんかく（？）のひとり――というよりはキーさんというじんかくをつくったそんざいです。
にんげんをりかいするためにつくられたじんかくのキーさんとちがって、キーエさんはりゅう。
とてもおちついたかんじのキーエさんですが、そのかんがえかたはにんげんたちとはどこかちがっているみたいです。


ですが、猫にとってはキーエさんもおんなじともだち。
すくなくとも、猫はそうおもっています。

猫のこころをよんだわけではないのだろうけれど、キーさんはつづけてそういいました。
ちょっとだけ、げんきづけるように、きこえます。
だから猫もそれにこたえるようにうなずきました。

キーさんがキーエさんじゃなきゃだめだというならきっとそうなのでしょう。

しばらくしてがらりとふんいきのかわったキーさん――キーエさんに猫はふたたびおねがいをします。
キーさんがよくてもキーエさんにことわられたら？

ちょっぴりふあんになりましたが、キーさんとのおはなしをきいていたのでしょうか。
キーエさんはなにもいわずにひきうけてくれました。

サタンさま、そしてしのおうさま。
キーエさんはスッとめをほそめます。
そのとたん、あたりのくうきがいっしゅんにしてつめたくなったようにかんじ、猫はおもわずみぶるいをしました。

サタンさまがいろめきだってキーエさんをにらみます。
なんだかとってもキケンなかんじです。


ですが、サタンさまのにらみもキーエさんはどこふくかぜ。ものおじひとつじません。

キーエさんのおはなしは、猫にとってすこしむずかしいものです。
はじめてこうしてあいまみえたサタンさま、そしてしのおうさまにとってもそれはきにかかるものだったらしく、つづきをむごんでうながします。
キーエさんはほそめためを、とじました。

かたをすくめてそういってのけるキーエさん。さきほどまでのこおりついたようなくうきはあとかたもなくなっていました。
なんだかひょうしぬけしたらしいサタンさまはしきりなおしとばかりにひとつせきばらいをしました。

いったいなんのことだろう？
よくわからずにくびをかしげている猫をしりめにキーエさんは猫にちかづいてうしろにまわりこむと、しっぽからなにかをつまみあげました。

なにかのきのたねらしいのですが、猫にはなんなのかわかりません。

キーエさんのふしぎなことばに、猫はくびをかたげます。
サタンさまをふりかえっても、おなじようなかおをしていました。
それをみてか、どうか、キーエさんはことばをつづけました。

大抵は小さなひとの娘の姿をしているんだけれど――君、どこかで会ったんじゃないかな

このせかいでもいたんだね、と、キーエさんのつぶやきが猫のみみにとどきました。
キーエさんたちは、ほかのせかいからきたりゅうだといっていたことを、猫はあらためておもいかえしました。
そして、そういえば、もりでせいれいみたいなこにあった、ような――？

みずからしをえらんだひとのふのエネルギー。
そんなものからうまれたもののたねがじぶんについていただなんてなんだかおちつかなくなって、けづくろいしようかと猫がしっぽをつかんでいると、サタンさまがためいきをつきました。

きになってたずねると、猫にさしだすようにキーエさんはてのひらのたねをみせました。

おもわずいきをのむ猫と、またもやいろめきだつサタンさま。

高位悪魔に死者の王である君達の力は同種である彼の力を制御させるよりも増長させてしまいかねない。

加えて、補助をつければなお良いだろう。

そういってキーエさんがめをむけるのは、ししょーやセバスチャン、そしてシュテルン。

いままでずっとだまっていたししょーがようやくくちをひらきました。

それぞれ、みんなやるきにみちているようです。

猫のめがしらがあつくなります。
キーエさんは、また、めをふせていました。
『それが、ひとの、こころの、ちからだよね』と、ちいさくそうきこえたのは、きのせい？
そのこえは、キーさん……？
『キーも、』と、キーエさんのなかからきこえたきがするのは、猫の、ともだちだとおもってる『こころ』のせいでしょうか。

でもそれも、キーエさんのこえにひきもどされます。
猫がといかえすことをさえぎるようなかくにんのこえに、猫はおもわずうなずいて、それからみんなにむかってふかぶかとおじぎをしました。

猫のむこうで、キーエさんたちの、いつもははばたかないそのつばさがおおきくひろがった――きが、しました。

















そこからさきは、なんだかゆめごこちのようなきぶんでした。

サタンさまとしのおうさまがかはくのたねにちからをながし――それをキーエさんがせいしつをかえる。
まわりでは、猫をかこむようにししょーたちがめをつむっていのり――

まがまがしいとさえかんじるちからが、かけらもなくなっていってかわりにあたたかなちからがあたりにひろがります。

それはまるでひかりのようでした。
ふたたびめぐってうまれるひかりのおびのようなそれをつむいでいたのは、おおきなりゅう――
いつか、キーさんがはなしてくれた、りゅうのすがた。
これが、キーエさんたちの、ほんとうのすがたなのでしょう。
キーエさん――りゅうは、なにもいいません。
けれど、猫はこわいと、おもいませんでした。
だからりゅうがゆっくりとあごをさげて、たねを猫のむなもとにもってきても、じっとしています。
そっとおしあてられた、そのしゅんかん、あたたかなちからは猫のからだをかけめぐり――







（※パーティメッセらんにつづきます）

あたたかなちからにつつまれたようにかんじたあと、あんしんしてきをうしなっていたのでしょうか。いつのまにおわったのか、よくわかりませんでした。
でも、あまりじかんはたっていないようです。


これで、ほんとうにうまくいったのでしょうか――？
猫はおそるおそるキーエさんをみました。
まるで、ゆめまぼろしだったかのように、そのすがたはいつものキーエさんでした。
そのすがたにどこかあんしんしていれば、キーエさんは猫をみつめ――うなずきます。

それをきいて、猫は。
かんきわまったのかぽろぽろとなきだして、そのままキーエさんにだきつきました。

ししょーがにがわらいをうかべます。
キーエさんはあいかわらずおちついていたけれど、なみだでぐしゃぐしゃになった猫をひきはがすことなくそのままうけとめていました。
ほんのすこしりょうてをあげかけて――
おろしたキーエさんのかおは、やっぱりキーエさんのまま、こういいました。

猫は、なみだがとまりませんでしたが――
いままでのかなしいなみだとちがって、このなみだはとてもここちよいものでした。

ひととおりおちついたあと、キーエさんはそういってあるきだそうとします。
それをひきとめて、猫はキーエさんにもうひとつおねがいをしました。

キーエさんはすこしかんがえたようにだまりましたが、うなずいてこたえをかえしました。
そのまにすこしだけふあんをよぎる猫のまえで、そのようすはみるみると、キーエさんにかわっていくのがわかりました。

キーエさんになった、と、おもったしゅんかんに猫はだきつかれました。
それはさっき、猫がキーエさんにだきついたとき。
きっとキーさんがしたかったことなんだと、猫はうれしくおもって、あらためてもういちど猫はぎゅっとキーエさんにこたえます。

そして、おもてにでてきたキーさんにも猫は『ありがとう』をつたえました。
キーエさんだけでなく、キーさんにも、猫はおれいをいいたかったのです。
キーエさんはなんどもなんども「おめでとう」「よかったね」「ロクがわらうの、キーもうれしい」とくりかえしてくれます。


そんなキーさんにこそばゆくおもいながら、そして、もうひとつ。

そういってみせたのは――まえにキーさんからもらったたからもの。
だれかに『こえ』をとどけられるほうじゅです。

キーさんはおどろいたかおをして、そしてみるみるまたえがおにかわっていきました。

これは猫とキーさんのひみつ。
だから、キーさんのゆるしがほしいとおもったのかもしれません。

キーさんのこたえは、いつもとかわりませんでした。
こんどこそはしりだそうとする猫のせに、キーさんはなんどもなんどもこえをかけてくれていました。

りゅうのキーさんまでもが、まるでいのりをこめてくれるよう。
だから。





ようやくおちついたいまこそ、おもいをつたえたい。
じぶんのおもいを、あのひとに。

胸を張って臆面もなく言い切り

ふと自らの言葉に気づき

と、慌てて軽く訂正する

真似をして恥ずかしそうにするロクに軽くニヤつきながら

と、冗談めかしながらケラケラ笑った

ブルーノおにいさんは、ころころと地面にころがるちいさなサングラスを、
丁寧に拾い上げると、ロク＝リクくんに手渡します。
それから、しゅんとしたロク＝リクくんを見て、なんだか申し訳なさそうに焦りはじめました。

なぜ自分だと分かったのかと聞かれ、おにいさんは言葉に困りましたが、
少し考えた後、うん、と頷きます。

お兄さんは、肩をすくめて苦笑いをしました。

　　　　　　2人が眠り込んだ後、色々と用意をする２人であった。

▼レッドドラゴンの行動！
必殺技が発動！効果増幅Lv.16!!
バイオレットフレイム！！
ラピスに 5472 のダメージ！
ラピスに魅了を1追加！
ラピスに魅了を1追加！
ラピスに魅了を1追加！

ロクと視線を交わしてニヤリとしてみた後で、

とか無茶苦茶言い始めた。

ロクの放つ招き猫ポーズを見て、

驚愕の声を漏らした後、「ぐわわぁぁぁーーーっ」などと叫びながら、耐えられなくなったという風に後方に吹き飛んだ。

額の汗を拭う仕草をしながら、ものすっごい爽やかな良い笑顔で喜んでみた。

戦う術に関するものだろうかと。見た目とのギャップに首を傾げてしまうけれど。

ぶわ。となる尻尾を、面白そうに見つめて。それからルトゥ、と咎める声を。