・・・・・・。

…姉さん…お返事ですか？クロ兄さんからの…

…そう、よ…

私が手書きで送ったから、合わせてくれた…のかしら…

よ、読まないんですか？

…読むわ

…読むわっ

読んでください！？

・・・・・・。

………。

…？　…まだ渋ってるんですか…？

いいえ……読んだわ…

……１行だけ、ですか…

クロ兄さんらしい…んでしょうか…
でも、これなら…姉さんを憎んでるとか、全然そんなのじゃないですよね？

…そうね…

クロも、口数の少ない子だから…
今まであの子の気持ちは想像する事しか出来なかった…
私もあまり、喋らない方だったから……あの子も悩んでいたのね……

明日から二手に別れるので、
この顔ぶれで進攻するのも暫くはありませんね……

――後で星見鍋をしましょう！

うひょおうっ
く…く…く、も、の…ま、ま、た、ち、を…も、と、む…！？

コロ違う！
暗号…卯の花腐しさん、解読したんですか！？

アーシェ…１人で大丈夫だった？ケガはない？

くらえヴァルっち！！団子虫散弾！！

契約終了まであと少しだな

このまま無事に終わるとイイナー

っと、おりゃ！返却だ！！

あー、気持ち悪かった

……っておい、ちょっと。次は何してくる気？
ねえ、何してくる気なの？！

いえ、親愛のキスなら私も嬉しいです……。

こ、こまったこと――

あの、男性と付き合いをはじめたら……
ちゃんとしておかなければいけない事があると、聞きました。

……それからすみません。
この間、彼の気持ちを確かめたくて、色々と辛辣なことを言ってしまったんです。

後悔はしてません。私なりに真剣な気持ちで接したつもりなので……。
ただ、私達の事で気を使ってくれているユキナさんを裏切る事になってないか、
そこは申し訳ないと思っています……。

私も甘い物は好きですよ。妹って、コロナさんですか？
どんな理由にしても、今、それが仕事になっているのは良い事ですよね……。
ユキナさんはお兄さんの店を訪ねたりはしたのでしょうか。

ふふ、ヴァルさん、なんだかんだ言いつつ、
面倒見がいいというか、目の前にある事から逃げたりしませんよね。
お陰でコロナさんの相手には苦戦してるみたいですけど、傍で見てる側としては楽しいですよ。

クッキーか。それぐらいなら……。

て。

え？え？

えぇと……？(すごい勢いで狼狽している……。)

っ！(急いで避けようとする……もしも指先が触れたのなら指先が、しっかりつかめたのならその部分に少し先の丸い針を一斉に突き刺したような痛みが走る……。)

ふふ。話をはぐらかそうとしても無駄だぞー。
いまは、ユキが可愛いという話だ！

……ユキ。
想像できなくとも、こういう人が良いなと言う理想の一つやふたつ、あるだろう？
家族を大切にしたいのは、私も同じだし、それについては、私も同意だ。
だが！　いまは！　ユキが気になる異性のことを話しているんだ。
さっきと同じように、話の軸をずらそうとしても無駄だぞー。

あはは、すまないな。
ユキのようにまっすぐな知り合いは、あまりいなかったものでな。
反応が新鮮で、新鮮で……楽しくってついつい。

ありがとう。
初めて会うときは、ユキに恥をかかせないように控えめにしておくよ。
ただ……慣れてきたら分からん！

そうか。
では互いにもっともっと、学んで行こう。
互いに初心者同士だからな、「友達」という枠組みからも、色々と知らないこと、知るべきこと……沢山あるはずだから。

……っな、何だユキ。
は、反撃とは物騒なこと言うものじゃないぞ！？

それじゃ、よろしくな！

でもこれ、どうなるんだ？

――ジン、捉えてみせます！

よし、始めよう。

…気をつけて

次は延長戦にならないといいな〜

おいらに斬れないものはないぜッ！！