速攻で決めるつもりだった渾身の一撃を回避された時は焦ったものの、
なんとか眼前の敵を倒すことができた。
一息ついたところでソウハは白虎に夢中のようだが、
しかし一方の自分は気を抜くことはできなかった。
なぜなら――

そう、戦闘中からずっと視線を感じていたからだ。

果たして姿を表したのは
血のように赤い瞳、血で形作られたような翼、
そして毛先から徐々に血に染まっていっているかのような、
本来は桜色であったであろうその毛。
自分もまた冤罪をかけられた末の今の身だ。
見た目で他人を判断したくはなかったが――
何よりその瞳。
アレは自分と同じだ。
　　　　　・　・ ・　・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
きっと、一線を越えてしまっている。

ここで何をしていたのか、何故私達を見ていたのか。
そう訪ねようとした所で新たに白虎が現れる。
このタイミング……

自分としては白虎達と共に正面に迎えたかったが、
その警戒を他所に、ソウハは眼前の少女を背に庇った。
一瞬躊躇ったが――

そう考え、警戒は緩めること無く背を向ける。
余計な事をしようものなら、彼女もそのまま制圧してしまおうとまで考えている。
だが、相手が敵意を向けてくるまではソウハの進むべき道をただ護るのが私の努め。
故に、ひとまずは――

背にチリチリとした警戒心を残しつつ、再び彼女の日常が始まる。

>>ナナさん

>>アラヤちゃん

>>ソウハ

>>アラヤ

　　　　　　　　ヤッホーーーーー

　　　　　　　　　　　　ヤッホーーーーー

　　　　　　　　　　　　　　　　カッコーーーーー

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　リッポーーーーー

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　キラーインコーーーーー