自分自身の存在を認めたところで、私の日々の営みが変わるわけではありません。
結局のところ、私に出来ることは……私のすべきことは、日々戦い続けることばかりです。
その合間に、言葉を寄せ合い、酒を酌み交わし、武器の手入れをし、入浴し。
目まぐるしく巡るあらゆる行為、接触も、その軸に戦いがあってのことです。

一人、森の中で魔物を斬り払いながら、その戦いこそが、私の中核にあるものだと思い知ります。
身体は躍動し、心は何も制動しない。戦い、それこそが、私の由来。
言葉よりも早く覚えた、私の機能なのだと、私は感じ取ります。

その戦いにおいて、人も獣もなく、ただ、それぞれが自ら持つ武器を振りかざし、
傷つき、傷つけ、傷を癒し、すれ違うかのように影響を及ぼし合う。混沌。

妖精の森と呼ばれるその森もまた、混沌に満ちていました。
奇妙にねじ曲がった木々は、どうしたって親近感を湧かせ、
その森の与える抑鬱と美しさは、とても居心地がいいと感じさせました。

仲間は今、離れたところにいます。
けれど、そこで感じるのは孤立ではなく、むしろ、私には帰るところがあるという安心。

敵が、私を取り囲みます。