世界漂流三十一日目


◆◆この世界について◆◆
ここは兵舎であるところにゾンビが彷徨いて居る。
兵士の成れの果てなのか、それともやはりそう言う種族であるのか──
ゾンビのエンブリオというのもいるようで、やはりゾンビ種族と考えるのが正しいのだろう。

総じて気をつけるべきはその耐久力である。
燃やしてしまえば何のことはないのだが、とにかく面倒である。
下手に手を出すべきではないだろう。

▽▽エンブリオについて▽▽
○ミニドラゴン
砂地に生息する小型の竜種で、その名に恥じぬ力を持つエンブリオである。
ウンディーネが水に対してこちらは火であり、そして火もやはり狐型異族に纏わるものである。

と言っても人間の伝える、伝承上の狐火と言う物は、科学的に見れば光の屈折であったり、空気中に存在する可燃性ガスが燃える瞬間であったりと得に狐が関するわけではない。
まぁ狐型異族の一種の能力、竜種が空を飛べるように、有翼種が魔術を得意とするように、狐型異族は得に火を操ることに長けていると言う所だ。

このエンブリオの特徴は何より圧倒的火力とそれを補助する各種能力という所であろう。
この火力は強い生物が出始める今現在でも現役である。
またゾンビを燃やすのに役立つ。
うむ、得にゾンビはよく燃える。