……他の世界には、居ないの？

……この耳を隠せたら、もう少し人間に溶け込める気がするけれど。
昔はこの耳も、きちんと隠せていた気がするのだけれど。

……そう。

それは、どこで舐めたことがあるのかしら。
私と同じ種族の人かしら。

名前………？
わからない、強いて言うならば、私の魔力。

やった、ありがと

もう一本いいよね

ああ、水が無かったね…

水は出てこないのか…

牛乳鍋は…それはそれで美味しそうだけど…？試してみる？

イメージとしては朝顔みたいなもの。夜中は開いてても光合成の効率が悪いからね。

ありがと。種族の特性上、抱き締めてたいって思える様な肌になる様に進化してきたみたいだからね。

見てみたい？それなら折角だし呼んでみようか…
るみゃー、出て来てちなちゃんに挨拶しなさい。

ふぁぁ…ねむぅ…

ちなちゃん？おはよー、るみゃだよぉ。
実の中でお話聞いてたから、大体の事は把握してるの。
…ちょっと寝ぼけてたけど…

この子、子供っぽく見えるけど中々出来る子なのよね。
自分では目立とうとしないけど、いつも影で支えてくれてるのさ。

あはは、そりゃまずいね。
私もこんな種族だもんで、表では飄々としてる振りしてるけど、結構心の中ではやましい事考えちゃってるからね。能力無くて寧ろ良かった。

まぁ、そこまで構える事も無いよ。アルラウネも自分の手の届く範囲に水やら栄養剤があれば適当に飲み食べ出来るし。

数値だけ覚えておいて、光の力を使える妖精さんとかに頼んでみると良いと思うよ。

そっか…今度ちょっとだけ、勇気出してみようかな…

鎌にも小型の"シック"や厨二病御用達の"サイズ"とか、はたまたNINJAが使う鎖鎌なんてのもあるしねぇ。使い込むと楽しそうだ。

そ、そうねぇ。アルラウネの種族に寄って、花粉の効果も毒、麻痺、媚薬とか色々異なるけど。
もしちょっと吸い込んでふわふわした気分になったら、アルラウネの方から誘ってるって思って良いんじゃないかな…

あははは、濃い子ばっかりだ。
瞳術？と花火と生体実験か。覚えておこう。

花火のフェウちゃんの能力は想像しやすいけど、他の2人の能力はどんなんだろ。
べーちゃんの瞳術っていうのは洗脳みたいなモノ？
いーちゃんの趣味の生体実験ってのは能力に関係してるのかしら。

待て。神様がうろうろしておる……じゃと……！？
もしや、ちなの故郷は高天原かヴァルハラか？ 神が普通にいる次元など、普通に行ける場所ではなかろう！？

王はエンブリオを喰らって命を長らえておるという話も耳にする。
ま、噂などどこまでが真実かわからぬものよ。
しかし、王がエンブリオならば契約したものこそが、メルンテーゼを支配することになるのかも知れんのう。

妖精の森、か。今回の戦でイルヤナを倒せれば、行けるようにはなるはずじゃが。
ただ、森に救う妖精どもは可愛らしいなどとはとうて云えぬ、恐ろしい力を秘めておるそうじゃぞ。
とはいえ、ちなは妖精馴れしておりそうじゃから、すぐに仲良うなれたりしそうじゃの。

ほう、男役を務めてくれるとな？
呱々。それはそれは、儂も久々に女の悦びを存分に堪能できそうじゃのう。
なんせこの世界、初心な子供か手だれの女かどちらかしか居らんでな。それはそれで良いのじゃが。

だが、ちなと睦事を愉しむのは、もう少し先にしておく方がよかろうな。
そなたに魅力が無いとは云わぬ。されど、今は別に想い人がおる狐を抱くのは気がひけるでな。

儂など、世界を渡るたびに驚きの連続じゃ。
魔法が飛び交う旧文明かと思いきや、理論のなんたるかは科学を凌駕しておることもあるし。
反魂の話にしてもな、ちなに教えられて違う使い方を知った気がするぞえ。ふふ、面白いのう。

おお、ちなも兎に憧れるか。気が合うのう！

ああ、知っておる。狐にとって兎など、大抵は捕食対象にしか過ぎぬはずなのじゃがな。
時々恐ろしいものがおるよな。一瞬で首を撥ね飛ばしてくる、化物じみた兎がの……。

もちろん呑むさ。酒は人生の潤いじゃからの。妖は酒で身を滅ぼすというが、やめられん。
って、何処から取り出そうとするんじゃ！？

ちなは甘い酒、フェウは辛い酒。…いや、辛いの定義が文字通りなのはどうかとも思うが。

まぁ気にしても仕方がないか。
それでは乾杯といこうではないか。遅まきながら、出逢ったことに乾杯、が良いかの。

流石にもう、フェウを一般的な妖精とは思えぬな。
そなた程の者が、妖精王のような存在ではないというのが逆に驚きじゃが。

ふむ。ちゃんと小麦粉のクッキーもあるようで安心した。
儂の味覚は人間に近い故、流石に霞や血液を主食には出来ぬからのう。

……ちな……。儂の魔力の味、どういう味なのか説明してほしいところじゃが……。
口にあったようで、儂は嬉しいよ。なんだか複雑な気分じゃがの？

ところで、その妖精界とやらはどうやったらいけるのじゃ？
転移の門とかで行けるものなのかや？

はは、ちなの云うとおりじゃの。
かくいう儂も、実は幾つか秘伝……のようなものを託されてはおる。
儂自身が操ることは出来ておらんが、いつか人間に秘伝を返そうと思うてはいるのじゃよ。

先人が磨いた技の数々。扱うに足る人間には、まだ巡り合ったことはないがな。

10人か！ 多産を目指しておるのじゃのう。…いや、不老不死が10人程度は少ない方か？
ふふ。しかしそれを目指すということは、ちなはまた新たな相手を見つける気概があるのじゃな。
良い事よ。父君みたいな素敵な殿方を見つけるのじゃぞ？

……ん、んんっ……。

ふふ。なるほど、それが「吸う」という行為かや。
呱々。ただ吸い取るだけかと思えば、その舌遣いはなんじゃ？　必要なのか？
こんな快楽を、帰郷するたびに受けているなら成長も早かろうがのう。

くく。いかんいかん。先に睦事はまた今度と云うたのに、本能が弾けてしまいそうじゃわい。
儂も今は容易に躰を許せる身ではないからの。自制せねば……。

……ふう。いやいや、随分と効いておったぞえ？　容赦のない妖精じゃ……！
そなたもフェウのように。ただの妖精ではないな。これほど迄に強い魔眼、他になかなか巡り合うこともない。

呵々。ここだけの話じゃがの、そなたの魔眼に抵抗できたには理由がある。
儂の「真名」は今、儂以外の者に管理されておるのじゃよ。そうでなくば、流石に危険じゃった。

ほうほう。なかなかに凄まじい話ではないか。
こんなに可愛らしいちなも、やはり恐ろしき大妖の一匹であるとよくわかるな。

……そして、それを捻じ伏せるフェウも、やはりとんでもない妖精じゃの。

実は儂も、同じような経緯で別の狐に捻じ伏せられたことがあるでな？
ちなの気持ちはよくわかる。だから、別に恥ずかしがるようなことではないぞえ。

しかし。人を多く喰ってきた狐を、調伏させるだけで済ませるか。
フェウよ。そなたもやはり、人外の存在じゃのう――。

呱々。女は子を産めば母になる。
ちなも、実際に産んでみれば母御の本当の凄さが身に染みて理解できるようになろうて。

護るべきものがある者は強いと、俗世の言葉によくあるが。……あれは、本当の事よ。
護り続けることは、見捨てることよりも遥かに難しいものなのじゃ。

くく。……なぁに、人間はあれで良いのじゃよ。
どこまでも愚かで、どこまでも鈍く、どこまでも愛らしい。そこが、良いのじゃ。
儂ら妖怪にはなかなか持ち得ぬ盲目的な純粋さ。――可愛いものではないか。

もふもふされると気持ちいいの？

もらってもちなさんが困らないなら……じゃあ、ありがとう！
ちゃんと大事に、使うね？

エンブリオとの子供……
私、そうなのかな？

あのね　ちなさんも知ってる　じゅり　って人
もしかしたら私のお母さんだったりするのかな？

エンブリオとケッコンして、生んだ子供が私だったら
そしたらそっくりでも納得がいくよね？

どーーーーーーーーん！！

さすがうーちゃん、陽動させたらピカ一ね

おでこだけに！？（ピカッ）

…このいちいちウザいのがたまにキズだけど…

さらっと毒吐いたでござるな、くす殿…

よし…みんな、行くよ！

ふふふ…助太刀しますよ！

うん、がんばろうね！

まっかせてー！！

『軽く捻ってやるのだ！』

よし…行くぞ！

妖精さんがいっぱいいるって話だけど・・・

もうちょっと先みたいね

リラちゃんの同族さんは出てくるみたいね

避けては通れんか・・・。仕方があるまい。

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆

メルシフル・・・。