（告げられた言葉に悪びれた顔もせず）

（瞳での問いかけには左右色違いの瞳を瞬かせてから頬を掻く）

（語られる言葉に耳を傾け）

（釈迦に説法については）

（続く言葉に耳を傾け）

（だが手合わせの言葉にはにっと楽しそうな笑みを浮かべる）

（道中での話には感心顔）

（釣ってではない辺り、どうせ衝撃波の類で水底ごと吹っ飛ばして、陸に打ち上がったものを焼くとかその程度だろう。

手を引かれて歩くという経験の新鮮さと、移り変わる光景に左右色違いの瞳を送る。ただ、ちょっとした酒宴をするのに必要な移動……なんて時間も楽しみながら。
凹凸があろうが普段から無駄に体力だけは余ってる身に負担になるはずもなく。たどり着いた場所に改めて周囲を見回しつつ）

（ぎこちなく差し出された手を手袋越しの手がしっかりと握り返してから）

（ふふっと楽しそうに笑った）

くすくすと楽しげに笑って。

耳慣れない言葉に聞き返し。

龍は両腕を脱力させ、下ろした状態で低く構えた。



彼の右頬がわずかに釣りあがる。

ふいに殺気をまとっていく――

彼の両腕がまるで別の生き物のようにうねりを上げた。

そのさまはまるで四肢の無い爬虫類のようだった。