最近の幾度となく激戦を行っているせいだろうか。
自身の機器がガタついてきてるのわかる。
いち早く繋がる場所を見つけなければならない…もう簡易修理だけでは身が持たない。
早く探さねばならない…‥‥だが今は眠るとしよう。
少しぐらい休んだって平気だろうよ。…機能一時停止。

岩陰で休む機械の側で声がする。
そして、ばりばりと音を鳴らして空間は割れて開く。
開かれた空間内は真っ赤に染まっており、目に良いものとは言えず悪いモノだろう。
その空間内から現れるは青年。真っ赤な髪で真紅の瞳を宿した青年。
服装は巫覡服であり、腋を大きく晒している。

青年が地に降り立つと開かれた空間はヒシヒシと閉じていき何事も無かったかのように静かになり
休み続ける機械に手を置き、触れながら冷たい目で見つめる。

それに…と呟き何かを探るかのように、表情は一切に変わらないまま機械を触り続ける。

此処で目覚めて貰っては困る。それは別の世界で別の場所で友を見つけた後になってもらわないとな。
そう一人で倒れる機械に向けて言葉をぶつけるように発する。
言葉をぶつけ終わった後に、彼のホルスターから銃を四丁取り出す。

赤い銃と青い銃だ。

機械が大事に扱っている愛用の銃。それは青年自身も理解している。

銃達は何も言わない。普段のように喋らずにただ様子を見ているだけだ。
それを青年は微笑みを浮かべながら、機械の腿に位置する場所に置く。
置いた後に、踵を返しながら最後に言葉を送る。

そうして彼は赤い霧を纏い、その場を去った。