では右手を御覧下さい。あちらが城内特産エンブリオでございます。

案内ご苦労

ぜぜ、ぜんえいの敵！中衛のおねえさん！キーはひっしにつつつついてく　ます！

・・・・・・。

――ふふっ。ああ、もう！
変わらない、いえ、変わっていないのね・・・！


浪漫を感じるだなんて、そうね。私の記憶にあるシエラさんなら、それに近い事を言うと思った。
・・・ふふ、ごめんなさい。・・・ちょっと、嬉しい。

ふう・・・・・・。
うん、そうね。　これは言わば私の問題。私自身でどうにかしなければいけないわ。
誰かの解法をなぞるだけでは、納得できないもの。

それでも、どうしても・・・なら。
いつかどこかで難敵が現れたら、一緒に挑んでくれれば助かるかしら。
研究所とか、何だか怪しいしね。相棒を叩き起こす何かがあるとすれば、あの辺りだと思うんだけど・・・。

まあ、可能であれば、で良いわ。
それが正解とも限らないし、情報。突破方法を得なければ、先に進めないし。
戦場では、状況など刻一刻と変わるものだしね。

・・・で、そうね、百年。
あのときはシエラさんが、初めて見る「年上のお姉さん」って感じだったわ。
まあ、今もそんなに変わらない印象なのだけど・・・。
さっきの話みたいに、さっぱりと切り替えることが出来るのも、そう見える証ね。

私は・・・もしかすると、まだまだなのかも知れないわね。
吹っ切れたら、少しは楽になるのかも知れない。
でも今は、一つのことに拘る子供みたいに。そう在るほうが、相応しいと思っている。

――忌憚なく話せる相手って、良いものね。「姉さん」？

国家！？権力！？…そういうのもあるでござるか！！…拙者、そういうことに無縁であったから全くその手のことは考えていなかったでござるよ。なるほど…

…とはいえ、拙者は堅っ苦しいことは嫌いでござるからなあ。せっかくアドバイスをいただいたが、貴族とか、その手のことには興味ないでござるよ。それに、メディネ殿のいう通り拙者だけのチカラで守れるようになりたいでござる。

誰にでも住みよい世界を拙者のチカラで…というのももちろん憧れるでござる。もし拙者が王を倒したら…という想像も楽しいでござる。だが、拙者にとって大切な人はただ一人だから…

そして、そう！何よりも自由に旅をしたいという思いがあるからなあ！新たな出会い！様々な風景！外がこんなに素晴らしいとは思っていなかったでござるよ！…メディネ殿もそう思うでござろう？今までキゾクな生活で息苦しくなかったでござるか！？

むむむ…なーんか腑に落ちないでござるな…とはいえメディネ殿はれでぃ！こちらが引くしかないのか…

…はい？

………

見るでござる！拙者のこのぷりちーな笑顔を！メディネ殿も拙者の笑顔を見てこう、グッとこないでござるか！？これが真の社交性でござるよ！？

ふっふっふ、メディネ殿にはこのような表情できぬだろう！だから練習するでござるよ！！

いつだって全力な俺は後悔などしない。
やるだけやって駄目だったならばそれまで、だ
まぁ、後悔できるってことはまだ生きてるってことだろ？

しかし、観光地か？
ここらで一番人が居るって言えば――

ひと覇名咲かせるならあそこだろう。刃鳴散らして血の花散らす。
美人さんにはあまり似つかわしくないが、あんたには似合いそうだ。
――探し人か？人混みが好きなタイプには、あまり見えない

もし俺の勘違いで単に花の名所を眺めたいのであれば、うちに来い。
縁側で茶菓子を食べながらゆるりと桜が見れるぞ

ねえ！ちょっと！俺の話ちゃんと聞いてた？！

つか、メディネの「過度じゃない」居心地がそれなりにいいとこって
どういう基準で選出されてるんだよ

まあ、とにかく契約成立だな。……紫檀でもマホガニーでもないけど、
それなりのベットがあって浴室もあるとこは探すよ

一応、それなりの人脈はあるつもりだ！たぶん！

とりあえず、数日分はおさえとくから

さて、一暴れするか

………

ど、どうだー！
め　めでぃねおねえさんとコクトーおねえさんは　こわいんだ　ぞー！

　……　…………

キーは　うしろで　おうえん！

愉しい時間にしましょう？

こんなところだな

………

キー逃げた！　いっしょーけんめい　生き延びた！

さて、行くか

何か見つけたぞ

…何処だ、何処に居るの…

　………　………

手柔らかにとは言わん、行くぞ

………。

おそれ　おののけ！　コクトーのてゅるふぃんぐはとっても　痛いんだぞ！

めでぃねおねえさんは　こわいんだぞ！

強そうな面構えにゃぁ見えやせんが……

ま……それはお互い様ってヤツでしょうね