■二一の日。

　俺は、愛用の若葉色のパッケージにあるタバコを一本取り出し火をつけた。



　・・・・・・・・・。



　それにしても、ずいぶん派手に飛ばされたものだな。
　さすがは帝王イカとは違ってクラーケンは強いのを目の当たりにした。
　まだまだ装備を考える余地はあるようだな。

　改めて思うことは、この世界に入ってからこれがあれば大丈夫というものがない。
　気がついたらすぐ流行から取り残されてしまうのだ。
　俺の槍も装飾ももう大分型落ちしているから恐ろしい。
　このままでは普通に生息するモンスターに太刀打ちできなくなるのが目に見える。

　それに、今度は祀クンが抜けて別行動を取ってるから
　次は少々気合をいれないとまずいことに・・・。



　・・・・・・・・・。



　ん？　なんかヒーホーって声が聞こえたが気のせいかな。