No.763 奇品販売【ブラックアイテムオークション】INDEX >>
[設立者] ENo.763 グレイマン・スモーキー

時刻は夜。昼の陽中では陰って目立たぬ陰鬱な路地の奥に、
赤いランタンが誘蛾灯のように光を放っている。


『  Black Auction  』



ともし火の黄色に光る文字の下、
木製に紙が貼り付けられた看板が立てられている。

『  曰くつきの品 売ります。 』

ランタンの下には四角く区切られた入り口があり、
下へ下へと続く階段の奥に、赤い扉が見えている。


◇◆ 今回の出品──────────────





◇◆ 『ペットショップの飼い犬たち』──────────────

共通/契約者に魔力を譲渡する犬型のエンブリオたち。時折人間のような仕草をする。

【ラーラ】狂犬。無意味に転げまわるなど狂ったような行動をとる。

【サブリーナ】人に懐かない。前の主人を引き摺っている様子。

【カルジャ】従順。ぼうっとしている。

【トゥーバー】従順。おびえている。

【ドニィズ】普通に犬らしい犬。寿命が短い。

◇◆ 過去の落札──────────────

『パガダマの焦げた額縁』− 45coin 落札者 ENo.50
『鱗剥ぎと血の小瓶』  − 178coin 落札者 ENo.1336
『フェアリー標本』   − 140coin 落札者 ENo.668
『トゥルーマンの記録針』− 97coin 落札者 ENo.1336
『月白姫の自鳴琴』   − 130coin 落札者 ENo.668
『幽霊船の厄災羅針盤』 − 95coin 落札者 ENo.845番
『カタタク・ケンマの卵』− 230coin 落札者 ENo.1558番

◇◆ 過去の出品──────────────

『ヴィルスノー村のスープ皿』 - 190coinから
『水晶眼の花食い魚』 − 100coinから
『告解の右腕』 −  60Coinから 
『カタタク・ケンマの卵』 ‐  150Coin から
『幽霊船の厄災羅針盤』 ‐  70Coin から
『エンヴィーローズ』 − 150coinから
『ゼヒュタ=マーシュの聖剣』 − 500coinから
『トゥルーマンの記録針』 - 90coinから
『フェアリー標本』 − 120coinから
『呼び寄せの竪琴』 − 120coinか
『鱗剥ぎと血の小瓶』 − 100coinから
『リザードマン』 − 75coinから
『ギーグワーグの偽鏡』 − 100coinから
『ネーレウスの巻貝』 − 30coinから

                   …他

─────────────────── ◇◆


看板には、本日のオークションに出されるらしき品物の名前が書いてある。


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◆提供

当コミュニティで出品されているエンブリオとその画像はENo.31 ミーニー・フライバイPLドルチさんから提供を頂いているものです。感謝。

http://dolch.bitter.jp/sub/colorkrr/pict/sub/emb.html

また、出品アイテム案等ENo.162 リレッタ・ベルフォードPL檻葉さんからも提供を受けています。、


◆概要◆

【◆】闇オークションRPをして遊ぼうという趣旨のコミュです。

RP遊びコミュ分類ですので、基本的にPL発言は御遠慮ください。

毎回、最低値をつけたアイテムをコミュ主側でいくつか出品します。
参加者の方は、買いたいアイテムに値段をつけて発言してください。

ここで出品されたアイテムは、翌回にて、
最も高い値段をつけていただいた方のものとなります。

なお人が来なかった場合は、買い手のないままアイテムストーリーが
つらつらと羅列されていくだけのコミュニティになります。


【◆】 ここで売っているのはそのアイテムの「PL的運用権」です。

つまり、買った後はどうRP的に使っていただいても構いません。
付属しているアイテムストーリーについての真偽も含めてお好きにお使いください。

「期待して買ったが偽物だった」「胡散臭いと思ったが本物だった」等、
競り落としたものの使い勝手も、お好きなように決めていただいて問題ありません。


【◆】通貨単位捕捉

なお、PSだと通貨価値的に値段が寂しい事になりそうだったので、
此処では対価を支払えば入手できるコインを単位としています。

PSはもちろん、宝石類等や食料などと交換していただければ入手可能です。
お金ないよ!!というPCさんでも参加できる理由付けみたいなものです。


◇◇


◆ 注意事項 ◇◆

・『36人殺しのナイフ』等、やや黒いダークテイストのアイテムが並ぶ予定です。
 人体の一部等、倫理的によろしくないものも出品される可能性があります。
 グロテスクな方向性が不得手な方は閲覧等ご注意ください。


・運営者PLはPKギルドの賞金首です。
 このオークションの持込み品もあまりヒトに言えない入手経路であることでしょう。
 PCには態々運営が誰であるかという話はこちらから伝えませんが、
 システム的な実益はないとはいえ、儲かったぶんはPKギルドの資金になっている的な設定になります。



参加者からのメッセージ

グレイマン(763) からのメッセージ >>
※ お詫び! ※

 前回コミュメッセで混乱させる様な表記になりましたが
【奴隷は同時出品になります!】すいません!


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──かんかん! 

                   かんかん!





「それでは、次の出品に移らせていただきます。」


赤い天幕の前、女の手が白く横へと流される。
示される先から、ビロードのドレープを割り開かれた。

また今日も、新しい商品が姿を見せる。


「こちらは 『湾曲針の壁掛け時計』
 北の大陸に設立されている大図書館で実際に使われていた一品となります。」

                           ・ ・
展示用の台座に乗せられた時計はかなり、普通の見た目をしていた。
僅かに針に揺らめきが見えるが、ただそれだけだ。


「──この作品には逸話は多くありません」


曲がりくねった針は、時を刻むためにかちこちと廻り続ける。
そして、針が円盤を周回する毎に──貴方はどこか
その奇怪な針に、吸い寄せられる様な感覚を受けるかもしれない。

壇上で「商品」として、ゆっくりと全体を回転させられる時計の背面には、
六芒星と煌びやかな紋様が彫られていた。


「ただ、唯一記録に残っている逸話が一つ。」




―――『悪魔召喚』の逸話で御座います。」


「遡る事150年ほど昔。かつて大図書館の重要な過去の資料、そして大図書館を高貴に彩る幾つもの展示用の骨董品を盗み出そうと、一人の賊が入ったそうです。大図書館には当時としては珍しくも無く、警備のものは少なく、他国からやってきた賊は早々に目当てのものを見つけたでしょう。」


「……けれど、賊が入ったその翌朝。
 大図書館の数少ない警備員は『別の恐ろしいもの』を目の当たりにしました。」

「恐らく、彼は驚いた事でしょう。……こちらの時計のある柱の傍を通り過ぎようとしたその場所で、全身が焼け爛れ、無数の裂傷を負った賊が倒れていたのですから。
当然、警備する者の中に手練の魔術師などいようはずも無く。周囲に残された傷一つ無い大図書館の所有する物品が散らばっているのを見た者達は、それを伝聞で聞いた者達は口々にこういったそうです」

「『賊が、大図書館の悪魔に殺された』―――と」


「この他にも記録に残ってはおらず、口伝やまさしく”噂”話として残る伝承は多く、そのどれもが『時計』の傍での行方不明者や、時計の紋様の【先】に異界の扉を見た…といった話が今尚伝わっております」

「こちら、『湾曲針の壁掛け時計』
 ──250coinよりの開始となります」




「さて、それでは現在出品中の奴隷についてお話させていただきましょう。
 かつてヒトガタでありながら、生きたままその身をエンブリオへと堕とした奴隷犬でございます。

 名前は、”ペットショップ”が「そう呼んでいた」モノを代理として使用しております」


一言、そう前置きを置いて順々に檻に入った奴隷の名前を読み上げていく。


【ラーラ】

呼ばれた奴隷はガンガンと檻に体当たりをするように鳴らしていたが、
名前を読み上げられると威嚇するように唸り、さらに激しく檻を鳴らす。

「やや気狂いの気はあります。ご注意ください。」


【サブリーナ】

こちらは、ただ沈黙している。
それは従順さを感じるものではなく、死刑囚が執行を待つ様な。
そして、外界一切の言葉を締め切ったような。そういった類の沈黙だった。

「あまり人に懐く事はありません。
 その分、やや長く『調教』は楽しめるでしょう。」


【カルジャ】

檻は、静かだった。しかし【サブリーナ】ともまた違う。
ぼうっと、何処を見つめているのかもわからないようなままに、動かない。
……まるで、そこだけ時間が止まっているかのようだった。

「従順ですが、やや愚鈍です。
 躾けの必要は御座いませんが、動かすには少し根気が居るやも知れません」


【トゥーバー】

落ち着き無く檻の中をうろついていた奴隷は、名を読み上げられると
竦む様に司会者を見たが、やがてソロソロと檻の真ん中で身体を丸めた。

「やや気が小さいですが、利口です。
 番犬には使えないでしょうが、ちょっとしたベル代わりにはなるでしょう。」


【ドニィズ】

それらは、唯一複数で単一の檻に入れられていた。
あるモノは唸り、あるモノは黙り、あるモノはきょろきょろと忙しなく外界を覗いている。
読み上げられても、殆ど反応は見られなかった。

「大人しいですが、凡庸です。
 こちらは『集まる固体』ですので、纏めての競売となります。ご注意ください。」



「こちらの犬らは、どちらも一律200coinからの開始となっております──」

不死王の娘レーネ(50) からのメッセージ >>
『ペットショップ』のエンブリオ……ねぇ?

件の賞金首は、森で捕らえられた、と聞いたが。
厄介払いの一種、か?
……興味深く見ている内に、とある事に気がついた。
……やけに彼ら、人間臭くないか?

……彫刻細工の方は、見送りだな。
残念ながら、天使に惚れられる趣味はないからね……。

リレッタ(162) からのメッセージ >>
奴隷の管理も、司会者の女性がやっているらしい。

再び次の出品までの空き時間となると、
彼女は壇上を一度降りて奴隷の檻の前でなにやら作業をしている……。



……

…………

…………………


誰もが目を向けはしないだけで貴方が入札しなかった商品も「誰か」が買っていっている。

時に、やせぎすのネズミの様な雰囲気の男が。
時に、けばけばしい化粧をした女性が。
時に、日向が似合いそうな温和そうな老人が。
時に、スラムにでもいそうなぼろぼろな格好の少女が。

金はあるところにはある。

そう感じさせる様な光景が、貴方の視線の隅にチラついている……。









"ペットショップ" については『コインの裏』を読み進めていけばより解るかもしれません……。

☆外部リンク 一揆PCフライバイ君のPLドルチさんの創作ページです☆

http://dolch.bitter.jp/sub/colorkrr/story/flyhigh.html





参加キャラクター : 13名