【一揆参加14日目】

昨日同行した２名の参加者はそれぞれなかなかに個性のある面々であった。
変身する同心と、巨大な球体。
なんともまぁ、世界は広いものである。いや、この場合は多いというべきだろうか。

見た目に反して同心はとても紳士的な人物であった。相当な洒落者でもあったが、残念なことに変身してしまっては意味が無い。
彼の出身地では同心は変身するものであるらしいが、身体構造や体格の変化に衣類の作製技術が対応しきれていないのは同情すべき点であろう。

巨大な球体、冥王星といっただろうか。
彼は、彼女だろうか？明らかに人や生き物ではない。
星という存在であり我々が住まうこの大地と同種の存在であると説明されたが、理解することが出来なかった。
我々の住まう大地はあのような球体ではなく平坦であるし、何よりうっかり球体の裏側や側面に進んでしまうと落ちてしまうのではないだろうか。
想像するに冥王星の住まう世界では巨大な球体がたくさん浮かび、それぞれの天頂部に少数の生き物が暮らしているのであろう。

よりたくさんの仕事をこなすには頭が２つあったほうが効率が良いだろうし、腕も６本くらいあって長いほうが棚の整理も楽だろう。
先日の情報交換中に目が４つあるものを見かけたし、クリス女史が道案内した女性も口を２つ持っていたとのことである。
世界とはこんなにも多様であるのだと感心させられると同時に、私も他者から見て相当に珍妙な人種なのかもしれない。
頭が１つに腕が２本。そうでないものから見ると、なぜこんなにも非効率的な体をしているのかと疑問に思われるだろう。

体格でさえこれほどまでに違いがあるのだ。思想等も全く相容れない世界も多いことだろう。
そのように多種多様な世界の住人を大量に受け入れて２０日。この一揆がメルンテーゼに与えている影響とは一体どれほどのものなのだろうか。



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いつもの仲間と久しぶりに一緒に戦えることが嬉しいらしく、
そわそわと落ち着かない様子だ。