一揆参加から……何日目でしょうか。
　案の定、三日坊主な日記になっていますね。

　子供の頃から、あの子を見ていたいましたが、あの子はどうも、自分の気持ちを表すというか、
主観的に物事を書き残す事が好きではないようです。
　常に客観的であれ。
　研究者として、そういった視点は重要なのかもしれませんが、自我が薄弱であっては困ります。
　客観とは、極論を言えば、常識にすべてをゆだねる事。
　あの子は錬金術師を自称するのですから、それに縛られ過ぎては大業はならないでしょう。
　主観と客観は、程よく使い分けるのがよろしい。

　そういえば、先日、あの子はネルシルタという名のシルフと契約したようです。
　私から見た彼女の印象は――なんと言いましょうか、元気なのは良い事だと思いますが……。

　さて、そろそろ筆をおくことにしましょう。
　私達と、何かの間違いでこの日記を目にしたあなたの明日が、幸多きものでありますよう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハイゼンスレー　記

※節分の掛け声ではありません。

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