〜参戦？日目〜
俺は今、同道していたマリア、ヘリヤ、ノエミから離れ地下牢へ侵入している…
と言うのも、司祭からの手紙には仕掛けが有り

裏に炙り出しで今日のこの日に地下牢なら落ち合えると言う内容だった

実はここへの進入路はまだ見つけていなかった、だが…丁度案内が出来ると言う人が居たのだ

ふ、と辺りを見回し…天井に何かを見つけて

などとつぶやく

そうこうしているうちに約束の時間が近くなった…

気配を探る…一人、階段を馬鹿正直に降りてくる…

階段の陰から手を引っぱり、階段の影に引き込む

そう言って埃を掃いつつ立ち上がる男…
ラング司祭、だ
リヴァランの権限を貸りその地位まで登り詰め…
現在は協力者と言う立場になっている

ラングは少し迷ったような表情を見せつつ話し出す

って言うと、教主、教皇、司教…は無いだろう…って事は八葉の方々しかないか…

スッ…と虚空から出現した少女が杖でラングの口元を遮る

そう言うとラング司祭は闇のようなものに絡め取られてしまった

振り返る杖を持った…少女…

皮肉めいたそんな事を言ってみる

そうすると、フフッと満足げに微笑む少女

皮肉も効かないようだ
まぁ、それはそれとして…

そう微笑むと、出現した時の様にラング司祭ごと虚空へ消える

得られたものは少なかったが…何かが有るようだ…

そろそろ時間か、人払いが切れる…

そう言えばラング司祭は……

そんな事をつぶやきつつ
孤児院へ帰還するリヴァランだった。

流石に勘違いの理由までは説明できず、必要ないといわれれば素直に頭を下げた後に何も話さずに終わったが。
ヨーネーろゆ、が全く通じない雰囲気に、どうしたものかと此方も首を捻り。

服の由来とかを説明すれば通じるだろうかと説明をはじめたなりに。
何かにはっと気付いたかのように声をあげた。
声をあげた後に、ちょっと自信ありげに微妙な訂正をいれたが――、やはり、ちょっとなおっただけでよくわからない単語だったはずだ。

そして。ふと、二人の傍を通過する賞金首リストを持って歩く人物を視界に入れれば、露骨に顔色がかわった。
ぺこぺこ、と突然頭を下げれば、別れの挨拶すら忘れたかのように、急用が出来たとばかりの雰囲気で走り出し。

それは、まるで風のように。
少女の姿は、あっという間に見えなく――。

……逃げた、とも言う。

勝手な脳内ストーリーが展開されたようだ。

年下だと思い込んだ相手に、かっ、と大鷲のポーズをとった雀だった。