突然陽気に歌い出しゆらゆらと飛び回るその姿はなんとも危なっかしい。
スキットルに入った僅かな量の酒でも、ユメちゃんの体格には十分すぎたらしい。
一応意識はしっかりしてそうだけれど、大丈夫だろうか・・・。

そんな時、後ろからぽんっと方を叩かれる。

無理して飲ませる気はなかったらしくすぐ、手に持った酒を引っ込めたケンドリックさんだったけど
何か思いついたのか、すぐに戻ってきた。

何か企んでるのかニヤけた顔でサラダを手渡される。
何度も断るのも酷だと思い、恐る恐る食べてみるが・・・・・

なんの変哲もないサラダだった？さっきのニヤけ顔は気のせいだったのだろうか。
ちょっと味が薄いかなと思ったらよく見ると縁に赤いドレッシングがある。
こいつを付けて食べるのかな？

その光景をたまたま見つけたケンドリックさんのエンブリオ、ヴィルちゃんが慌てて静止をかけるが、声が届いたのは惜しくも赤い液体をふんだんに付けて食べたあとだった。

これドレッシングじゃない！タバスコだ！！
しまった、サラダが普通だったんで油断した！
ていうか、そんなことよりもとりあえず水を取らなきゃ！！！

えぇっと、どこかに水・・・水は・・・あった！
手近にあったコップを引っ掴んで一気に飲み乾す。

が、今度は急に頭がぐらんがぐらんと船酔いでもしたかのように回りだした。

その言葉を最後に意識がどんどん遠のいていく・・・・

そんな声も全然耳に入ってないのか、高らかに笑いながらフラフラと水辺の方へ歩いていってしまうのであった・・・・

酔いが抜けずふらつくキーシュから目が離せないケンドリックである。

旅支度を整えながらそう口にする。
こうなってしまっては二手に分かれるしかないだろう。

そう言うなり、シーガルが煽っているのはラム酒だ。
「海の男でこれが嫌いな奴はいない」と本人は言うが、確かにそうなのだろう。
でなければ、こうも旨そうに酒は飲むまい。

＞キーシュ

＞再会

まるで子供の作った物語のような内容ですが嘘を付いている目では無いようです

鞭を取り出し地を打つ。
その姿をエンブリオ達は微妙な表情で見ていた。

肩をすくめ、担いでいた銛を軽く振ってから逆手に持ち変える。
銛を撃ち出すための構え。鯨捕りが誇りとする、戦の構えだ。

斜めに構えた帽子からいたずらな笑みが覗く。

執事が二人に、ペンギンが一匹。忘れたくても忘れられまい。
ニヤリと笑い、担いでいた銛を軽く振ってから逆手に持ち変える。
銛を撃ち出すための構え。鯨捕りが誇りとする、戦の構えだ。