（これはどうしようかな・・・）


先日の変な黒い人と戦った後気が付いたらハーヴェイがいなくなっていた。
彼の事だからお腹がすいたら返ってくるだろうと放っておいたのだが、次の日にも彼は戻ってこなかった。



考えられるのは３つ、


一つ目は彼が目的を持って移動してる場合

二つ目は彼が目的を持たずに移動している場合

そして三つ目はただ迷子になっている、もしくは魚を求めている場合だ。




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁ一番かな？」



とりあえずどれにしても僕のとる行動に変わりは無いのだけど。


荷物を手早くまとめてどちらへ向かうでもなく彼は歩き出す。



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「ずいぶん深くまで来ちゃったけど大丈夫かな？」



彼を探しつつ散歩がてらこの近くを散策していたら
古くなっているがまだ使われていそうなお城を見つけた。


他に彼の目的になりそうな場所や物が何もなかったので、とりあえず侵入したところまではいいのだが



「人もいないし・・・使われている形跡はあるんだけどな・・・」


中に入って小一時間たっているのだが、手掛かりになりそうなものの一つもない。


「・・・・ん？」



少し扉の空いている部屋、中をのぞいてみるとやはり人はいないようだが、
部屋の隅にある本棚がずれて下に続いている階段が見えている。



「どこにつながってるんだろ・・・」


これをどけた人は地下にいるだろう、それが彼である可能性は低い…と思う。
というかほぼこの城の人物だろう、間違いない。



「・・・・・ま、気になることもあるし進もうか」



最悪の場合なにか理由をつけてこの場所ごとぶっとばしてしまおう。


そんなことを考えながら階段を下りていく。


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階段を下りている途中は暗かったのだが、下に降りるとたいまつに灯りが残っている。
今のところ気配らしいものは近くにないが、確やはり人はいるらしい。


「ここは・・・地下牢ってやつなのかな？」


石造りで作られた部屋と鉄格子やら鉄の扉。
湿気がありじめっとしていて空気が悪い。


多分あんまりいいことには使われてなかったんだろうな、なんて思いながら歩いていると



（人の気配・・・！しかも二つ・・・？）


（ハーヴェイのものとは違う・・・外れか、でも人がいるなら話を聞いてみよう）



先日気になっていた弱い気配、その主がどうやらここにいるようだ、
地下牢探索にも飽きていたし彼は気配の元に近づいていく。



（懐かしの再開となればいいけど多分ならないんだろうなぁ・・・）




「・・・・ま、これでお城が壊れたら言い訳はできるかもしれない」