……。

どうした？
…といっても、眉間にしわ寄せてるのはいつものことか。

ほっといてくれ。
いや、最近、初めて顔を合わせる人と話すことが多くなったじゃないか。
そのことでちょっと、な。

……。
ああ、だいたいわかった。
マセガキが。ばくはつしろ。

冗談だ。
とはいえ、遠からずだろう？
お前くらいの年頃の子供の悩みなど、どれも似たようなものだ。

今日は妙に絡むな。
何か嫌な事でもあったか？

さて、な。
そんなことより、他人との距離の取り方がわからず、悩んでいるのだろう？

……なんだ。ちゃんとわかってるんじゃないか。
そうなんだ。相手に対して、つい言葉がきつくなることが多くてな。

お前が悪い。調子に乗るな。以上。

問答無用だな！？
というか、お前、本気で機嫌を悪くしてるな！？　どうしたんだ？

別に。
お前はお前で、虎でも河童でも、好きな相手と絆を深めていればよかろう。

……。
ああ、そういう事か。
悪かったな。最近はあまり訓練してやれなくて。

…？
今、何か言ったか？

……。

これは駄目だな。
少しなんとかしないと…

・・・コイツが水中を進めるとして、生身で乗ってられると思ってんのかよぉ？

ま、川を越えたり程度ならよぉ、多少はやりようってのはあるけどよぉ。
基本的にはコイツぁ火の力で動いてるしよぉ。鉄だから錆びちまうぜぇ。

俺ぁピザが食いてぇなぁ。たしか、ここにもチーズもトマトもあんだよなぁ。
キノコ入れんのも悪くねぇーんだぜぇ・・・・・・まともなヤツならよぉ。

どうせ胆が括れねぇなら、オマエはそのままのほうが気楽でいいかもなぁ。

相手が白旗を振るまでは一切情け無用ってのは、戦争の鉄則だぜぇ。
途中で出てくる兵士連中も俺の手で殺しときゃあいいんだろうぜぇ。

そういう部分も含めて外から雇われてんだろうからよぉ。
俺ぁ、いくらでも汚ぇマネできるぜぇ。終わりゃオサラバの身だからよぉ。

アレぁプライド高ぇからよぉ、吹っ掛けても払おうとするんじゃねぇかぁ？

銭で払えねぇならよぉ、せいぜいアゴでコキ使っちまえばいいと思うぜぇ。
俺がガキの相手するなんざ教育上よくねぇだろうしよぉ。そっちに任せるぜぇ。

ケンカかー？いいぞ、やったれやったれー

気になること黙ってるより全部言っちゃった方がケンコー的だぞー

アタシ、一日にたくさんキノコ食べてるから
どれが原因でモドすのかザックリしかわかってないんだよねー……

でも美味しいのは確かだよー！
にしてもホットロッドは毒とか効かなさそーだなー

美味しい物を食べるためにバンゼンの体制で臨むってことかー？
その発想はなかったぞー！

食べたことない美味しいかもしれないものが目の前に合ったらどうするんだ？
コケツにいらずんばコジをえずって言うぞ？

あー、でもイシュメールは美味しい物にそこまでキョーミないんだよなー

うーん。例えばイシュメールの凄く好きな物とか欲しい物が
危ない道の先にあるかな、どうかなーってなったらイシュメールはどうする？
それでもやっぱり安全が一番なのか？

そういえばネイちゃんはお金好きだって言うけど、何か欲しい物があるのか？
お金自体がキラキラしてて好きなのかー？
ネイちゃんのジモトでもお金はキラキラなのか？

取り繕う？　知ったような事を。
腹立たしくなるのは、単に物事を真面目に考えてないからではないですか、ホットロッド。

　
だいたい、あんな怪しげなクスリのようなものを勧めるなんて！
　
それが大人のすることですか！！
　

魚ですか？
保存食にするなら、天日に干したり、魚醤や塩に漬けたりしますね。

まあ、刺身や焼きもよく食べましたが、やはり御馳走と言えば、煮込みや蒸しですね。
煮込みは鯨肉を野菜と一緒に魚醤の出汁でことこと煮込むのですが、脂の溶け加減が最高です。
蒸しは鯨肉をバナナの葉に包んで蒸すだけなのですが、肉が甘く柔らかくなるのですよね。

疑うも信じるも自分の責任、という事ですね、ネイさん。
良いでしょう。
まだまだ未熟な私ですが、いずれ村の者の信頼を集めねばならない身です。
これまで疑ってきた分、今度は私があなたがたの信頼を得られるよう努力しましょう。

しかし、対価はそんなものでよろしいのですか？
そんなもの、タダと同じようなものではないですか。
それでは、あなたの商人としての矜持が許さないのではないですか？

城壁の周りにこんなに緑が多い茂ってたとはね…。

昨日行った荒れ地も、この前の川も城の敷地の一部なんだろ？
お城にしては広いな…と思ってたけど想像以上だ。

おっかない？？そんなことも無いと思うけど。
多少はこの世界に慣れてきたから地が出てきたかもってトコはあるけどさ。

君みたいに腕それほど腕が立つわけでもないし、
かといって他人を口だけで納得させれるような経験も送ってきたとも言えないし。

一応商人って肩書きだけど、別に商家の出でもないし、
君の言う通り職人って言うほうがしっくり来るかもしれない・・・。
もともと、ランプも作るほうに夢中だったからなぁ。

水煙草ってそこまでヤバいものなの？？
うーん、元居た場所で煙草っていうと、水煙草と…あと噛み煙草かな。
別の国だと水を通さないで、長煙管の状態で吸うとこもあるみたい。

でも、君みたいな形のは見たこと無いな。
言われるまで煙草だなんて思わなかったくらい。

地元に居たときの食べ物？そうだね・・・。

食事の中心になってたのは羊と鶏かな。郊外に遊牧民が居てね、それから買い付けるの。
野菜は根菜や豆類がほとんどで、君の好きなキノコは滅多に食べれる物じゃなかったよ。
あとは木の実、果物・・・かな。
こういう素材を、香辛料やハーブ、乳製品や植物油と一緒に料理するの。
主食は小麦と米かな。そのまま使うときもあったし、
挽いたものを使って君が作ったサモサみたいな物も作っていたよ。

あと、海に隣接していたからね。魚や魚卵…魚介類もよく使われていたよ。
蒸かしたジャガイモに、塩漬けにした魚卵を混ぜた前菜があってね。
パンに挟んだりそのまま酒のツマミにしたり…よく作らせていたっけ。

へっ？

ああ、ランプね、ランプ・・・。

確かに、一見気軽に作って渡してたら欲しくもなるか…。

ああ、うん。いいよ、簡単なのでいいなら作るよ。
ただ作るとなるとどうしても材料がいるからね。
材料そろったら作るから、それまで待ってて貰うけど、いい？

お代は・・・そうだね、君も収入あるようには見えないし、
メルンテーゼの人間なんだろ？
それならイシュメールと同じで「見合った分だけの労力に値しそうなモノ」でいいよ。

くれぐれも変なキノコだけは、止めてね

ああ、あとこれよかったらいる？
商人ギルドで手に入ったんだけど、香辛料をいざ生かすとなるとどうも手に余ってね。
故郷に持って帰って流すにも、専門分野じゃないからわからなくてさ。

脈々と受け継いで・・・うーん。
そこらへんは特に決まった使い方はないと思ったよ。
受け継いでいくか、一個人の物にするか…
そこの判断は完全に持ち主の考え一つだと思う。

君に渡した、漁師のランプを欲しがった新婚さんがいたんだけどね、
納品した一週間くらい後に夫婦揃って店に来たんだ。

一体何用かって話を聞いたら、これが笑っちゃうよ。
「夫婦喧嘩して壊れたから同じのまた作ってくれ」だって。
作った本人目の前に、何を言ってるんだと本気で思ったよ。

なんか腹立ったから、店先で説教くれてやったけどね。

君もこの新婚夫婦みたいに速攻で壊したら、
ただでは済まさないよ…いいね？

…それもそうだな。弱気な事を考えていたようだ。
まずこの戦いに勝つことを考えなければ。

二種族の因縁は遠い昔から続いてきた。
それこそ、我が祖先がフリントに領を持つずっと前から。
彼らは多くを語ろうとしない。ただ、契約の元に
生命力を提供すれば争う必要はないと言った　…そうだ。

お前の言葉通り、このような様で頼りないが私はまだ
自分のエンブリオと意思疎通が出来ていない。
まずは、彼に認めてもらう必要がある。家名ではなく、
私自身の素質を。それで初めて、フリントの領主たりえるのだ。

父殿の強さを信じているのなら、激昂せず構えるべきだ。
襲撃したのがごろつきや国の派遣兵ではないとすると
その上の力を持つ者の仕業。だとすれば、事は困難を極める。

ああ、それがいいだろう。ただしあまり困らせるなよ。

賞金首…か。手配書はまだ見ていないが、そもそれは
国王が発行したわけではないのだろう。おおよそ内部の誰かが
一揆軍の不穏分子だと、人狩りの疑いを持つ人物に懸賞金を掛けただけだ。

警戒するべき事に変わりはないがそれに構っている暇はない。
疑いのある人物には手を貸さず、出来るだけ無関与でいるしかあるまいよ。
金を納めるか、手配者の定めた罰を受ければ短期間で釈放されるそうだからな。

…彼の目的は、カダイエの黄金郷？王を作り直すのは、その為の…

…ああすまない、独り言だ。確かにカダイエはおとぎ話。
しかし一説にはラージン領が発祥だとも言われている。

次期領主自ら行動を起こす程だ。
何か存在する手掛かりを見つけたのかもしれないな。

いえ。
イシュメールさんみたいに、
見ず知らずの他人でしかない私をしかってくれるひとがいるおかげで、
私は道を誤らずにすんだのです。

私から感謝こそすれ、
謝ってもらうことなんてありませんよ。

あ、そうですそうです！
最近ラージン領の方ともお話して、
その方がお持ちだった魔金を見せてもらえる機会もありました。

……あの、今ボソって酷いこと言いませんでした？
結構前から思ってたんですが、
イシュメールさん、私の年を誤解してる気がするのですけど。

うう〜ん、イシュメールさんの仰ることはもっともです。
でも、一揆に参加することは、
私の研究とも無関係ではないのですよ。

実は今、メルンテーゼ王城管轄内の主要な魔鉱床……
魔鉱石が採掘できる炭鉱は、
新王パラダイスの統治下のもとに、
一般人の立ち入りを禁止されているんです。

民衆が無用な魔力源を集めすぎないように、
だとは思いますけど……。そんなことされたら、
研究に来た私と教樹は、何もできることがないんです。

ですから、私は一揆に参加しながら、
解放した魔鉱床を調査しつつ、魔鉱物の採取も行っています。
研究への支障はそこまで無いので、心配ご無用なのです。

研究自体も、合間を縫って進めてますしね！
最近は青空教室じゃないですが、
一揆参加者の中で魔鉱物に興味がある方を集めて、
お互いに入手した魔鉱物を持ち寄ったり、
魔鉱物に関する知識を高め合ったりもしてるんですよ！

もし、イシュメールさんも魔鉱物らしいものを拾ったら、
ぜひ脚を運んで下さいねっ。

お褒めに預かり光栄ですわ！

うちでは時々、お茶の時間をとりますのよ！
こんな場所だからこそ憩いの時は欠かせませんわ。

まあ、水浴び兵ならわたくしたちも遭遇しましたわ。
お城はもっと緊迫した空気だと思っておりましたのに
…なんだか拍子抜けしてしまいましたわ。

でもこんなところで、故郷の名前を聞くとは思いませんでした。
フォーマルハウトにいらしたことはありまして？
小さいですけれど豊かな村ですのよ。

…豊かな村、だったのですけれど。
かつてほどの活気は、残念ながら今はありませんわ。

俺ぁ雰囲気だけのカス野郎ってのは相手にしねぇ主義だけどよぉ。

何しろ態度が気に入らねーからよぉー。
ドラム缶でもぶん殴ってる方が、まぁだ楽しそうだけどよぉ。

リンゴだー！！！あとはモフモフとドラム缶？まぁいいや！

アップルパイ食べたいー！！

アタシもみんなもアップルアップルーゥ！！

来たな、虎のエンブリオ。
陸上最強の一角とされる力は、きっとこの先に進むための助けになるはず…！

・・・。

まーた妙な組み合わせだね。

ほんと、メルンテーゼってよくわからない生態系してるなぁ。

おいぃぃ・・・死ぬぜぇ？てめぇ死ぬぜぇ・・・？

ほっかほかだよー！！

おいぃぃ・・・死ぬぜぇ？てめぇ死ぬぜぇ・・・？

私の領域に足を踏み入れた時点で既に勝負は決着している。

おいぃぃ・・・死ぬぜぇ？てめぇ死ぬぜぇ・・・？