どうやら、自然と呟いていたらしく連れも乗っかってきたようだ。
……尤も、片方は理解しておらず、片方は見透かすような俺からしてみれば悪どい顔をしていたが。




探索、といきたいところだが肝心の連れが一人いない。
水辺で別れて後に合流……といったが顔を見せる様子もない。

――のんびりというか、天然というか。
まぁ、ペット達と一緒に寄り道でもしているんだろう。


仕方なく、探索は一時中断。
連れの一人、テラーが迷子になったと想定しているグレンダを迎えに行く事になった。
行動原理を把握しているのか、それとも――全てを知っているのか。
傍から見たら胡散臭いが、裏を持つ雰囲気はある。


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テラーが消えたことを確認し……ふと気づく。


もう一人の連れ、ロックがいない。
一般的な人間の2倍以上の身長、体積を雄に超える巨体、というか岩の塊だ。
周りを見て見つからないはずがない。
まさか、さっきの馬や合成生物でも喰い漁って――

――丁度角から姿が見えてきた。
どうやら馬や合成生物は口に合わなかったらしく、食事の様子もな……見つけて？

ふとロックの背後から、一人の和服を着た巫女が顔を出した。
――言動から察するに、どうやら連れのグレンダとは違うベクトルの能天気さを感じる。




『話を聞くに、探索の目的があるらしくどうやらその過程でガーゴイルとロックを間違えたらしい。
で、そうこうしている内にしばらくの間行動を共にする話になった』と。

巫女の後ろの粉の塊が丁寧に状況を説明してくれた気がするが疲労による幻聴だという事で見なかった事にした。





……頭が痛い。
考えたら知恵熱でも沸くだろうから幾分か思考放棄したほうがよさそうだ。

――11th.記録開始。