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No.1890 ダンウィッチホテル | INDEX >> | |
[設立者] ENo.1890 触手姫 |
薄暗く陰鬱とした雰囲気を漂わせるンガイの森の中。 深く生い茂った樹々のすき間から、古い洋館がポツンと建っているのが見える。 重い扉を開けて中に入ると、長い黒髪の影のような女が出迎えてくれる。
そう言って深々と一礼すると、女は音もなくいつの間にか姿が消えていた。 さっきまで一緒にいたはずのメイド達も溶けてしまったように、どこにもいない。 誰もいなくなったホールには、どこからともなく夜鷹の鳴き声と、それに呼応する様に 野犬達の遠吠えが聞こえてくる。 そう、ここはダンウィッチホテル―― ※注意事項※ 森の中にある何の変哲もないただの古いホテルです。 節度と良識をもってどうかご自由にお使いください。 ただし、お客様同士のトラブルについては厳禁とさせて頂きます。 なお長期のご利用の場合はSAN値の残量にご注意ください。 地下室は立入禁止です ……ナカニダレモイマセンヨ? ※従業員※
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参加者からのメッセージ |
クティラちゃん(1890) からのメッセージ >> 奇妙な"声"が屋敷全体を震わせた一瞬の後、すぐに静寂と平穏が戻ってくる。 先ほどまで騒ぎ立てていた夜鷹も不気味なほどに静まり返っている。 >>ベレーネ様
>>ツナ様、ソルト様
恭しくお辞儀をしながら名刺を受け取ると、あちらこちらを興味深そうに眺めるツナ様の後を慌しく追いかける
>>イシュメール様
キィキィ――とまるでその言葉に同意するかのような金属を擦り合わせるような音がする。 だがしかし、それは同時に慌てふためくメイド達を嘲笑う声の様でもある。キィキィ、キィキィ――
キィ――!その恫喝に苛立たしげに一声鳴くと、不快な音を残して薄暗がりの中へと消えてしまう。
イサナ(721) からのメッセージ >> チェックインを済ませ、部屋へと案内されたベレーネ。 従業員が部屋から立ち去った後、姿を隠していたアルケウスがベレーネの前に現れた。
******************************************************* このホテルへのご宿泊の際の注意は3つ。 一つ、宿泊前に宿帳に名前を記載して頂くこと。 一つ、お客様同士のトラブルを起こさないこと。 一つ、……地下室には"絶対に"近づかないこと。以上でございます。 *******************************************************
そのとき2人は耳鳴りのような音。あるいは声を聞いた気がした。 耳を澄ませてみれば、屋敷内はどこか慌しく人が動いており、 屋敷の外からは鳥の鳴き声が響いてくる。 アルケウスはそわそわと落ち着きを失い始め、 ベレーネは心の中で一人ほくそ笑んだ。
イシュメール(1800) からのメッセージ >>
のろのろと戻った部屋の中の変化に気付き、イシュメールは少し気まずい気分になる。 だが、どこかおかしい。 頼み物を載せたトレイは無造作に置かれており、ベッドのシーツの乱れも直されていない。
宿賃を取らないと言うのだから、それなりの対応なのかもしれないが、思い当たる節もないではない。 『副支配人』に館について尋ねた時の、どこか取り繕うな返答。 そのことが頭の隅に引っかかっていた。 そういえば、先程、足を踏み入れようとした階段は、客向けにしてはやけに寂れた造りだったような気がする。 今思えば、あの階段は地下室に続くものだったのかもしれない。
もはや考える事も面倒なくらいに身体が疲れ切っていた。 意識は途切れ途切れで、全身が思考する事を拒否している。 目の前のベッドに倒れ込めば、そのまま眠りに落ちる事ができるだろう。 あれほど騒がしかった室内の騒音も、今では嘘のように静まりきっている。 ひどく不自然な静寂。 まるで、獲物を視界に捉えた猟犬が、襲いかかる瞬間を見計らっているかのような、殺気を帯びた静寂… (次回、第11回更新はお休みします) |
参加キャラクター : 4名 |
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