［基本］OK.　［戦闘］OK.　

イバラシティからジェイド王国に帰還した俺は、自宅に荷物を置き兄上夫妻とセツカさんに挨拶した後、城の図書館へ向かった。
騎士団についての書物を読み始めて3冊目に入ったあたりで、よく晴れ渡った真っ青な空を窓から見上げる。
本を読むのはついでで、本当は別の目的があってここを訪れた。
しかしターゲットについて詳しくなければ親しくもない俺が出来るのはここで偶然を待つというだけであって、ここで待つのが最善ではないはずなのだ。

はぁ、と溜息をつく。

「簡単に会えるはず無いか…。」
「誰にだ。」

背から聞こえた鈴の音のような声に振り向くと、エキュパージュが立っていた。

「婚約者がいるのに図書館で逢い引きとは大胆だな。」
「違う。あんたに会いに来た。」

俺がそう言うと、彼女は知っていたとでも言いたげに少し微笑み俺の向かい側に腰を下ろす。

「…あんたのおかげで、迷いがなくなって深雪とアズにありのままの自分の想いを伝えられたから、まぁ一応報告とか。」
「レイヤの弟にしては律儀だ。…おまえ達のこと、結構興味がある。…紅茶とコーヒー、どちらの方が好きだ？」

エキュパージュに会うために予定を何も入れずにここに来ていることはお見通しのようだ。
俺は観念して溜息をひとつつく。

「長くなるからな、ちゃんと聞けよ。」




Fin

ENo.840 深雪 とのやりとり


ENo.841 アズ とのやりとり

特に何もしませんでした。