［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［スキル］OK.　

ハザマでの最後の決闘。
相手として立ちはだかった謎の女神は、峰子のことを『避神の申し子』と呼んだ。


ヒイラギは、あの神に仕えていたのだろうか？
それとも、神の力を借りていたのだろうか。
いずれにしても、最後には力持つ神と人との間で対立が生じていたようだった。
そうでなければ、ヒイラギは、敵陣営である峰子を応援などしなかっただろう。


サイコキネシスで自分の身体を動かして空手をする、サイキック空手。
この奇妙なスポーツを極めようとするほど、能力者は自分以外へのサイコキネシスのかけ方を次第に忘れていく。
『強いサイコキネシス能力者の力が、他者に対してふるわれないようにする』ことこそが、サイキック空手の目的だった。

峰子はいつからかそのことを分かっていたし、それに対して不満はなかった。
かっとなりやすい自分を抑える枷を与えてくれたことに、感謝さえしていた。


ハザマの世界。
マシカ区N-3、山岳地帯。
その一際大きな山の頂上から、もう長いこと滞在した山々を見下ろした。

そうして目についた、一際大きな岩に意識を集中させる。
音もなく、まるで重さもないかのように浮き上がる大岩。
ぴたりと空中で静止した後、一瞬の間をおいて、大岩が雑巾のようにねじられて二つにちぎれる。


少し前から気づいていた。
ハザマで強化された異能が、既に枷から解き放たれていることに。
それでも、戦いには使わなかった。
イバラシティで生まれたサイキック空手で戦うことが、イバラシティ側である証だと思っていた。
神のDボールやモノリスといった外付けの力を借りたとしても、サイキック空手は捨てたくなかった。

しかし、これから生きていくのはイバラシティではない。
安息が訪れることのない否定の世界、アンジニティだ。

それならば……


ゆっくりとその場を後にする峰子。
その後ろでは、浮いたままになっていた二つの岩が砂のように崩れ、山上の強風に飛ばされていった。

ENo.77 偽黒初 とのやりとり


ENo.174 ヨケト とのやりとり


ENo.527 つむぎ とのやりとり


ENo.528 ひさめ とのやりとり

特に何もしませんでした。