［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

「いつかお前にこの事務所を譲ろうかと思ってるんだ」




それはいつだったか。
午前中の業務を終えて居住スペースへと戻り、昼食を食べていた時。

突然ぽつりと、叔父が零した呟きだ。



「何それ、縁起でもない」

当時、叔父の身を守ってやらねばと躍起になっていた頃だった故に
どうしても“そういう意味”に聞こえ届いてしまったのだけれど。
不安に顔を顰める自分とは対照に、叔父はけらりと笑っていた。

「違うって。どちらかと言うと前向きな意味で」

余計に眉間の皺を深くしてしまったのだろう。
叔父に指先でそこを指し示されれば、ぐりぐりと捏ねて誤魔化す。


「数日前の接客、
　俺が別件で遅れちまった時にお前、代わりに対応してくれただろ？
　それを見て思ったんだよ。

　ああ、こいつ。接客に向いてるなーって」


深い浅葱色を細めながら語る叔父の様子を見ていても、
依然いまいちピンとこない。

確かに叔父の言う通り、
数日前、彼に代わって簡単な業務内容の説明を客人相手に行なったが、
そもそも“預かる”という行為にすら行き着かない程度の、
仕事と呼ぶには何か足りない程度の事だった。

先程簡単に作ったまだ温かいハムとチーズのホットサンドを齧りながら、
ほぼ意識しないまま、首を傾げていた。

「そうは思えないけどなぁ……。
　それを言うなら叔父さんだって同じ接客スキルは身につけてる筈でしょ」


接客らしい接客を目の当たりにして実践したのは、
叔父と一緒にこの事務所に住みこむようになってから。
経験の浅い自分でもそれらしい振る舞いができているとすれば、
枢木の家にいた頃に学んだ知識からくるものだろう。

必要とあればその立場の人間に変装、成り代わり。
相手を騙しまでして情報を入手する。
それを当然の技術、行為として仕事に利用してきたのだ。
癖でもついているのかもしれない。


だから、そういう事じゃないのかと。
うすら仄めかすように視線を向けて見るけれど、
けれども叔父は、「そうじゃない」と首を振る。


「なんつーか……人柄？ 様になってる、みたいな？」

「…………更によく分からなくなった」

「俺もどう説明すればいいのかよく分からなくなったわ」


むん。と効果音でも尽きそうな様子で叔父の顔も難しそうなそれへと変わる。
ますます叔父の言わんとしている事が分からなくなって、
はてなマークをいっぱいに顔の周りに浮かべていれば、
「ともかく」と、わざとらしい咳払いが一つ挟まれた。






「俺は、いつかこの預かり屋の店主をやってるお前が見てみたいって。

　そう思ったって事だよ」











仕事の合間、休息のひと時。

冷房が程良く効いた空間で紡がれたささやかなやりとり。


他愛もない、穏やかで、緩やかに時間の流れる。



遠い日の、楽しいと思えた頃の出来事だった。


























「…………」



……ああ、そうだ。
お盆前、8月に入る少し前。


今頃にあった出来事だったから、思い出したのだ。










７月末某日。

昼食を食べ終えて事務所の方へ戻ってこそ来たものの、
丁度一日の中で一番暑い時間帯ともなれば、人は外出しなくなるもので。

ここ1、2ヶ月の間に随分と日中の客足は減った様に思う。



（今日は金曜日だから、夕方には佳仁さんが来る予定……）


この後の予定を思い返しつつ、ちらりと背凭れの後ろにある窓の、
そこから見える外の光景へと目を向けた。


さんさんと照りつける太陽の日差しは強いものではあるが、
遠くに高く育っていた積乱雲が次第に黒みを帯びてきている。

締め切ってしまっている故に断定は出来ないが、次第に風もでてきている様子。
最近、この時間帯に多くなってきた所謂ゲリラ豪雨の前兆だ。
もしかしたら一雨来るかもしれない。

（夕方までにさっと降ってさっと止んでくれれば良いや）

ついでに、ある程度熱したコンクリートを冷やして
涼やかな風が流れる様にしてもらえたら助かる。

自分に外出予定が無い故に、他人事の様に内心で好き勝手願いを並べては。
再び、ぎいという音を立てて事務椅子の背凭れへと沈んだ。






――直後、





「…………」



ブーブーと、布越しに伝わるバイブレーション。


どうやらポケットに突っ込んでいたスマートフォンに着信が入ったらしい。

仕事中はこの様に音はならない様にしていた為に、
規則正しい振動音のみが、小さく室内に木霊している。




もしかしたら彼からかもしれないと、


いそいそとポケットから震えるそれを取り出して。





画面に映る名前に目を向けて、












――息を、呑んだ。

















「……もしもし」





「……ああ、うん。久し振り」





「…………」





「そう。
　そっちも変わりない様で何より」






「…………」






「…………」





「…………ん、」






「え」






「……それは、つまりは、――――」






「…………」






「直接、ね…………」






「……ああ、別にいいよ」















「俺も、いい加減会って話がしたいと思ってたから」

ENo.947 もも とのやりとり

ItemNo.6 どろどろ を破棄しました。
ItemNo.9 黒い貝 を破棄しました。
ItemNo.13 ビーフ を破棄しました。
ItemNo.31 触手 を破棄しました。

六花(153) から 花水木 を手渡しされました。

ItemNo.40 白檀の塗香 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 回復40 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

命術LV を 5 UP！（LV46⇒51、-5CP）
装飾LV を 5 UP！（LV87⇒92、-5CP）

ItemNo.43 水仙 から防具『夕陽染の守衣』を作製しました！
　⇒ 夕陽染の守衣／防具：強さ436／［効果1］耐疫40 ［効果2］－ ［効果3］－


モロバ(392) とカードを交換しました！

偉大なる炎 （ルミネセンス）


アガレス を研究しました！（深度0⇒1）
アガレス を研究しました！（深度1⇒2）
リザレクポーション を研究しました！（深度1⇒2）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

六花(153) は 壊れたコンテナ を入手！
枢木(296) は 壊れたコンテナ を入手！
枢木(296) は ものすごいお野菜 を入手！
枢木(296) は 錆びた刃 を入手！

六花(153) に移動を委ねました。

マシカ区 E-10（山岳）に移動！（体調10⇒9）
マシカ区 E-11（山岳）に移動！（体調9⇒8）
マシカ区 F-11（山岳）に移動！（体調8⇒7）
マシカ区 F-10（山岳）に移動！（体調7⇒6）
マシカ区 F-9（山岳）に移動！（体調6⇒5）

採集はできませんでした。
　　 - 六花(153) の選択は タニモリ区 C-11：チェックポイント《屋台》（ベースキャンプ外のため無効）

［803 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［437 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［472 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［202 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［398 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［330 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［271 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［197 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［118 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［142 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［154 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［309 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［48 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［226 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［102 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［110 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［110 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［58 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［88 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［75 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［15 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［41 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［90 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［100 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［100 / 100］ ―― 《黒い渦》不運
［18 / 100］ ―― 《線路》駆逐



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

どこかの森のなか。

　





　

大きな木に寄り掛かり座る３人。

　













　

　







　

明るい声で話すふたり。




ふたりの手などを一瞥し、上を向き静かに息を吐く白南海。

　

　

　










　








そう言って立ち上がり、その場を去る白南海。

　












　

　

　

チャットが閉じられる――