［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　目を開けると、金色の瞳がこちらを覗き込んでいた。
　横長の黒い瞳孔がすうと細まって、黄色に青い豹紋の体が離れていく。
　どうやら気を失っていたらしい。起き上がって砂埃を払い、周囲を見回す。先程までと違う場所らしいことを見るに、くららが運んでくれたのだろう。

　黒いスーツのひょろ長い姿は、どこにもない。

「……くららちゃん」

　気がついたなら早く行くぞ、と言わんばかりに移動を開始する背に声をかける。ゆっくりと巨大な蛸が振り返った。

「大曲くんは、どうしたの」

　くららの姿が見えなくなった瞬間に、大曲晴人は態度を豹変させた。イバラシティでは会いたくない相手になってしまったが、ハザマでは協力関係が築けるかもしれない、そう思った矢先のことだった。

「……彼を、」

　瓦礫だらけの地面に押しつけられた体も、踏まれた背中もまだ少し痛むけれど。
　自分を人質にくららを炙り出そうとした彼の行動の理由は、多分、少しわかってしまった。

「殺したの」

　大曲の言葉はずっと滑らかだった。まるで台詞でも話しているような、演じているかのように整えられた態度、仕草。本心の見えなさに、どことなく薄気味悪さを覚えていた。
　けれどあの時、くららが何なのかと問い詰める口調には、僅かな焦燥が滲んでいたように思えた。気のせい、或いはそれすらも演技だったのかもしれないが。
　彼も恐怖心を持つ一人の人間で、恐ろしかったからこそ、手段を選ばずに身の安全を確保しようとしたのだろう。
　そんな考えが浮かんでしまったら、もう恨むことはできなかったし、当然の報いとも思えなかった。

「殺して、しまったの」

　くららは答えない。
　立ち止まったままもぞもぞと腕を動かす様子は、どこか居心地が悪そうにも見えた。

「……もしも、ぼくのために、」

　もしも、くららの行動の理由が斑目水緒を助けるためだったなら。
　もう二度とそんなことはしないで欲しい。自分にそんな価値はない。誰かを殺してまで生かす価値なんて、ない。
　そう言いかけた口に、ものすごい衝撃が飛んできた。

「あぐっ」

　頬を張られた、と認識したのは受け身も取れずに地面に転がった後だった。

『…………』

　涙でぼやける視界に、無言でこちらを見下ろすくららの姿が見えた。

「く、くららちゃん。人の話は最後まで聞いtむぐ」

　起き上がりながらもう一度口を開きかけて、今度は吸盤のついた腕で顔を挟まれた。

「痛い痛い痛い痛い」

　吸盤で両頬をつねられる。
　黙っていろということなのか、言おうとした言葉を否定したいのか、意図は掴みかねたけれど。

「わ、わかった、わかったから……ぼくのためじゃないなら、」

　口にしてしまってから、その先が続かなかった。

　――まるで、自分のせいで誰かが死んだわけではないと確認したかったみたいだ。

　そう思い至って、すぐに、その通りだったと自覚した。
　いつの間にかくららの腕は離れていたけれど、ぼくはその場から動けなかった。
　吸盤の痕がひりひり痛むのもどこか他人事のようで、ただ早鐘のように打つ心臓が痛くて、息苦しかった。

　こんな状況になっても、誰かを殺す覚悟なんて決められない。
　自分が誰かを殺してしまうかもしれないことも。
　お前のせいで、と責められることも。
　誰かの願いや未来を奪うことの責任を負うことも。
　ぜんぶいやだ。こわい。おそろしい。

「う、」

　動けないまま蹲っていると、傍に寄ってきたくららが片腕を掴んで引っ張った。
　引っ張り上げられるままよろよろと立ち上がる。
　顔を上げると、じと、と金色の視線が突き刺さった。さっさと歩けとばかりに、背中をぐいぐい押される。

「わかったよぉ、歩く、歩くから、あんまり押さないで……」

　ゆっくりと歩き始めたぼくのすぐ横を、くららは付かず離れずついてくる。
　ぼくが動けなくなると、くららは強引にでも立たせて、歩け歩けと追い立てる。
　進むしかないとわかっていても立ち止まってしまうぼくが、ここまで歩いてこられたのは彼女のおかげだ。

　だから、彼に会えるまで。
　恐ろしさにも自己嫌悪にも、もう少しだけ蓋をしよう。


*******


　少し前まで斑目水緒とくららがいた場所、そのすぐ近く。
　大きな瓦礫の陰で、一人の男が死んでいる。
　周囲に誰もいなくなった頃、その体の下の影が不自然に動いた。液体が染み出すように伸びた影が盛り上がり、一匹の獣のかたちを作る。

　黒い猫は男の影から這い出すと、穴の空いた顔で男をじっと見下ろした。

　そうして、次の瞬間。
　まるで最初から誰もいなかったように、死体と猫は消失した。

ENo.71 りりこ とのやりとり


ENo.244 スズヒコ とのやりとり


ENo.1386 ボルドール とのやりとり

ItemNo.11 カミカミ牛骨キャンディ を食べました！
　体調が 0 回復！（30⇒30）
　今回の全戦闘において 増幅10 攻撃10 強撃10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

タウラシアス(173) から 否定の世界の反魂香 を受け取りました。

ヨル(1282) に ItemNo.35 珊瑚 を送付しました。
タウラシアス(173) に ItemNo.24 小さな灯火 を送付しました。
タウラシアス(173) に ItemNo.8 黒水晶 を送付しました。

ものすごい木材（1500 PS）を購入しました。

呪術LV を 10 DOWN。（LV30⇒20、+10CP、-10FP）
変化LV を 5 DOWN。（LV5⇒0、+5CP、-5FP）

命術LV を 5 UP！（LV36⇒41、-5CP）
響鳴LV を 10 UP！（LV30⇒40、-10CP）
解析LV を 5 UP！（LV35⇒40、-5CP）
付加LV を 5 UP！（LV67⇒72、-5CP）

くもよび(751) により ItemNo.9 彷徨える沈没船の帆柱 に ItemNo.4 ミラー を合成してもらい、彷徨える沈没船の帆柱 を強化しました！（+45）
　⇒ 彷徨える沈没船の帆柱／呪器：強さ831／［効果1］攻撃40 ［効果2］水纏30 ［効果3］自滅19【射程1】

ItemNo.25 モリオンの蹄 に ItemNo.23 生命の宝石 を付加しました！
　⇒ モリオンの蹄／法衣：強さ245／［効果1］体力45 ［効果2］活力30 ［効果3］幸運38


欠けた器(384) とカードを交換しました！

フングラ （フングラ）


レスレクシオン を研究しました！（深度0⇒1）
レスレクシオン を研究しました！（深度1⇒2）
レスレクシオン を研究しました！（深度2⇒3）

カオス を習得！
アクアパルス を習得！
エレクトリックパレード を習得！
☆レスレクシオン を習得！
☆ディエスイレ を習得！
☆コンキスタ を習得！
☆芙蓉覆水 を習得！
☆明鏡止水 を習得！
☆エラト を習得！
☆水衣作製 を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが14増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ナックラヴィー(502) は 書類 を入手！
タウラシアス(173) は 書類 を入手！

タウラシアス(173) に移動を委ねました。

チナミ区 A-4（水地）には移動できません。
チナミ区 A-4（水地）には移動できません。
チナミ区 A-4（水地）には移動できません。
チナミ区 A-4（水地）には移動できません。
チナミ区 B-5（水地）には移動できません。
体調が全回復しました！

『チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - タウラシアス(173) の選択は チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》

MISSION!!
マシカ区 J-8：チェックポイント《黒い渦》 を選択！
　　 - タウラシアス(173) の選択は マシカ区 J-8：チェックポイント《黒い渦》

［807 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［438 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［477 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［198 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［406 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［326 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［265 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［191 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［116 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［145 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［149 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［307 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［47 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［210 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［92 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［106 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［96 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［46 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［81 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［71 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［11 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［24 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［54 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［10 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［100 / 100］ ―― 《黒い渦》不運



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　









　

ヴゥ･･･ン･････

チャット画面に何かが新たに映し出される。

　




　

　

　

　　　『次のワールドスワップのロスト候補者は53名。

　　　　――必要数を達成。次の発動が決定されました。』

　

　

　




　






少女が現れる。

　






　






　






　




　




　

　

　

チャットから消えるアダムス。

　

　

　




　






白南海もチャットから消える。

　




　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。



再び現れる守護者。

　　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！