［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　





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後をついて行く。
痕跡を見つけたカガラの後を。
状況を把握し、探し人を見つけ駆け寄るミサキの後を。

ただ単調に。同じように駆けるわけでもなく。
一歩、また一歩。


何があったのか私には想像もつかない。
ただ、先を行く二人が声を荒げている事から察するに……唯事ではないのであろう。
視える左の眼に映るは、血の惨劇。

半狂乱の少年。
狼狽える少女。
地に伏す少年。

「実に無様なものだな」

悠吏の好いた奴は。
イトウ、と言ったか。

「確か、酷く臆病」

自ら敵陣に単身乗り込むとは思えんが、上手い事言葉にでも乗せられたのだろうか。
何にせよ。
実に滑稽だ。

「……所詮、そんなもの。"嘘だらけの嘘に塗れたこの世界"」

今、ここに立つのが悠吏でなくて良かったと、そう、心から思う。

カガラが真っ先に殴りかかったのだろう。
地に伏すイトウから離れ、対峙するのは……これまた、意外な。
ゆるりと辺りを見回すように首を振れば映る姿。

「は……、セオリ。お前は。人ならざるモノであったか」

鋭い牙、爪、そして頭部の角。
鬼の姿のそれから香る……鉄の匂い。

小さく溜息を吐き、さてどうしたものかと思案する。
……己が魂を昂らせる血の匂いがするというに。
我ながらなんとまあ、暢気なものだ。

さて。




どちらがどうなろうとも……"私"には関係のない事。
なんなら鬼の側について魔の者らしく振舞う事も厭わん。
だというに。




なんて。
意識下でアイツの微かな声が聞こえてくるものだから。
こんな言葉一つで心揺らぐ私が一番……滑稽だ。


『他者の食事を邪魔するとは無粋な輩だな。これはまだ生きておる。返してほしいか？』


鬼は問う。
それに挑発されたカガラが一早く得物を振りかぶった。

「……怒りで我を失いかけているか、カガラ」

これがただの戦であるのならば。
私も嬉々として得物を手に参戦しただろうが、どうにも分が悪すぎる。
カガラの攻撃は避けられている。
かつ、距離を取らぬ事から鬼は接近戦を好むようだ。

とすればこの大鎌。少しばかり距離が開いてなくては攻撃を叩きこむ事は皆無に等しい。
割って入りたいところではあるが、悠吏の頼みがある以上、カガラまで傷をつけるわけにはいかない。
まして、冷静さを欠いている奴の動き程厄介なものはない。


さて。

ヒトには得手不得手というものがある。
己もまた、カガラの様にただ飛び出し得物を振るう。
その方が性に合っている。
けれどもそれは援護あって成り立つもの。
今この場に我が軍があるわけでもなければ、私を熟知する者もおらん。

「……得意ではないのだがな」

大鎌を後ろ手に握り、姿勢を低く構える。
見据えろ。鬼の動きを封じろ。
今ばかりは援護を。鬼の行動を封じられれば上々だ。

カガラが得物を振り抜く刹那。
その隙を狙い、頭部を掴もうとするセオリ。

今だ、と。反射的に身体は動く。
トン、と軽く地を蹴る。己が得物の範囲内ギリギリまで距離を詰め、セオリの脚目掛け、弧を描くように真横に薙いだ。

避けずカガラの頭部を掴めばそのまま両の足を刈る。
避ければそれを掴まれる事は無い。


結果は後者。
こちらの攻撃に気付いたセオリは私達二人から遠退いた。
後。


『貴様を捨てた男にまだ未練があるか。これだから人の心は脆く弱くてならん。見苦しい』


口を開いたかと思えば、それは私へと向ける言葉。
ほんの少し目を細めた。

「鬼よ。二つ。訂正だ。

　一つ。
　私が好いたのはその男ではない。
　あくまで、"悠吏"が好いた男だ。

　もう一つ。
　私も貴様と同じ"鬼"だ。
　それでも心が脆いと言うならば。……"鬼"の心も脆いと言う事になろうな」

思わずくつくつと笑いを零してしまった。
尤も。
"人の心を持った鬼"などと言われてしまえば、それ以上反論はできんが。
しかし、そんな私の戯言が少しばかり神経を逆撫でたのだろうか。
或いは、無駄にプライド高いだけなのだろうか。


『鬼の心に、弱さなどあるわけが、ない……ッ！！』


そう、宣い距離を詰めてくる姿。
標的を私に移したか。
それほどまでに、私の揚げ足の様な馬鹿げた一言が癪だったのか。

距離を取り、再び薙ぐが当然の如く避けられる。
それどころか、間を開けず蹴りを放ってくる。……素早い。
大鎌を握ったまま、蹴りに当たらぬよう数歩分、足を動かす。
身体にダメージは無いものの、己が持つは大きな得物。
柄を弾かれ、再び距離を取り、体勢を立て直す。


『貴様も鬼を名乗るならばわかろう。この人智を超えた力が…ッ！魂が…！！』


人智を超える力。
朽ちぬ肉体、魂。

嫌という程に経た、刻。

「理解はせど、同意はできんぞ、小娘が。

　人智を超越する力、魂。力に飲まれ満たされぬ心は、飢餓を満たそうとする。
　だが、驕り高ぶる心は決して永劫満たされる事は無い。
　いつしか飢餓から我を忘れ……そうして堕ちゆく。

　はて、何処かで起こり得る光景。何かに似ている。
　ああ、まさに貴様の行く末のようだ」

永らく生きた記憶に刻まれた、ありふれた結末。
この鬼もまた……堕ち逝くのだろうか。



……ああ。それすらも。"嘘"であったと。

否。

"私たち"がそうであるように。
嘘ではなく、それもまた一つの姿なのやもしれない。

「…………！」

完全に私を狙うその鋭い眼差し。
距離を詰められれば、その分距離を取る。

振りかざされる斬撃。
大鎌の柄で受け止め、弾く。
金属と金属がぶつかり合う音に、少しばかり似る音。

すぐさま後方へ数度大きく飛び、着地と同時、地を蹴り刃の届く範囲まで一気に距離を詰める。
一、二、三……、あと半歩。
踏み込んだところで、地を踏みしめて身体を止め……反動に任せて大鎌で薙ぐ。

接近戦を好む敵に、この大鎌は不利この上ない。
次々と繰り出される攻撃。対してこちらは一撃一撃が遅い。
当然、その間避けられる事もあれば、そのまま距離を詰められる。
詰められれば、攻撃を大鎌の柄で受け止める。

刃を地に突き立て、手を離し……飛ぶ。身体を捻る、逸らす、避ける。
地に足が着く前に柄を握り、着地後直ぐに大鎌を地面から引き抜く。

そうしてまた距離を開ける。
防戦一方だ。


そうした幾何かの攻防の末、再び距離を詰められれば同じように大鎌でその爪を受け止める。
……筈であった。
それまで振りかざしてきた手は振りかざされず、私の身体を掴む。
掴んで、近付き、視界一杯に広がる……愛らしい少女と似て異なる顔。

刹那、首に鋭い痛みを感じた。
ずぶりと、深く、深く、喰い込もうとする牙。

「……、ッ、！！こ、の……小娘が！！」

喰い千切られそうな程の噛みつきに、咄嗟に大鎌を地へと放り投げた。
ガラン、と大きな音が空に響く。

そのまま私の首を喰い千切るか。
だが、私とてそう易々と己が身体をくれてやるわけにはいかん。

得物を放り投げた手は、鬼のその長い髪を掴み、引きはがす様にぐい、と引っ張る。
ともすれば、その髪がぶちりと抜けそうな程に。
ともすれば、己の首の肉が千切られる程に。

「私、に……噛みつくとは良い度胸だ。褒めてやろう」

噛まれたのなら、噛み返してやろう。
大きく口を開ける。狙うは、白いその首筋。
セオリ程鋭くは無い己の牙。
けれどもそれで十分だ。喰い千切る為にあるのではないのだから。

血が流れれば良い。

ブツリ、と皮を貫く感触。
鬼の白い首筋に滲む紅。
口に触れる、魔の者の血。
すかさず牙を引き抜けば、再びそこへ喰らい付いて。

吸い上げる。
流れ出る血を。
啜り、舐める。
愛おしむように。
口内に広がる、鉄の味。
人とは違う、その味。



なんて、恍惚に浸っている場合ではない。
最中にカガラの方へと視線を向ける。

今、こうしている間ならば。
冷静さを欠いた攻撃とて、避けられる事はない。……筈だ。


『死ね！！！』


そう、カガラの声が響いた。
と、同時。
セオリの脳天目掛けてカガラの得物がセオリの頭部目掛けて振られた。
それが当たる直前に私は口を離し、後方へと数度飛び退く。

「……、……」

放り投げた大鎌をそのままに、身構える。
この程度で仕留められる鬼ではなかろう。

ふらりふらりと、流血し乍ら動くセオリから目を離さず。
その行く末を見届ける。
戦を続行するのならば引き続き相手になろうと思ったが。
どうやら、そうではないらしい。
身を翻しこの場から消えゆく姿。

……去るなら去ればよい。

その姿が完全に視界から消えるまでただじっと見やる。

「…………」

姿が見えなくなれば、小さく息を吐いた。

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さて。
ここからどうすべきか。

こいつらに"私"について説明すべきか。
否、悠吏と私は瓜二つだ。……と、思うし、別に必要もなさそう。な気がしなくもない。
背丈もそう変わらんし。
……ああ、だがイトウとは一度会っていたか。
悠吏の姉だなどと大嘘を吐いたが……憶えておらんだろうし、どうでも良いか。

再び小さく息を吐いた後、治療を施すミサキの元へと歩を進めれば、地に伏したイトウの姿を見やる。
耳と腹部の欠損。

この程度ならば。
修復も然程困難ではなかろう。
なにより

「コイツ、相も変わらず脂肪たっぷりだな。修復の素材には困らなさそうだ」

なに。
修復にあたって少しばかり全身の脂肪が減るだけだ。
損傷個所も治り、脂肪も減ったとなれば。

「喜ばしい事この上ないだろうな」

無論、生きたいと願い、修復を望むのであれば、だが。
そんな事を己が首の負傷など気にも止めずに思っていたが。

『……！　悠吏ちゃん、首から、血が……！』

なんてミサキが言うものだから、思わず己が首に手を当てて首を傾げた。

「案ずるな。ただのかすり傷だ。そのうち止まる。
傷も数十分あれば塞がる。
それより……よく頑張ったな、ミサキ」

ミサキの隣にしゃがみ込み、改めて状態を確認する。

『しゅうふく？』

と、疑問に思うようだが、それにわざわざ答えずともミサキは己で解を導き出したようだった。
聡明な娘だ。

悠吏の代わりに私が動く少し前。
悠吏はミサキに己の異能の事を話していた。それが幸いしたようだ。
改めての説明は省いても良さそうで、有難い。


『……悠吏ちゃん』
『辺見…………頼むッ』


当人が"生きたいと願い、修復を望むのであれば"とは思ったのだが。
ぐしゃぐしゃの顔のままのミサキ、それから満身創痍で駆けつけたカガラ。

二人が揃ってご丁寧に頭まで下げてそんな事を言うものだから。

「────おう、任せておけ」

なんて。
悠吏と同じ様に。悠吏と同じ顔で。
二人に、にひっと笑って答えた。

ItemNo.2 ローゼンブルク軍記章 を破棄しました。
ItemNo.15 不思議な粉 を破棄しました。
ItemNo.16 甲殻 を破棄しました。
ItemNo.18 桜色の修道着 を破棄しました。
ItemNo.25 霞石 を破棄しました。

狒々は大人しくなり、低姿勢で温泉をこちらに勧めてきた。

温泉に入るチャンスを得たようだ。

　

　

　

探索を進めると、聞こえてくる電子音･･･

　

どういうわけか、ゲームセンターが稼働している。

　






チャットが開き、ソージロウが現れる。

チャット越しに周囲を見渡し･････満足げな表情を浮かべる。

　





突然エディアンがチャットに現れた。




ソージロウと同じく、周囲を見渡す。






筐体をじーっと観察する。

　









ゲームの話に夢中になるふたり。

　

　

　

しばらくして、ソージロウが話しかけてくる。




　

･････身体の奥から、少し力が湧き出る感覚。


各CP･FPが2増加した！



　

　

　

泥蘇光悪渡(150) から 欠けた刃 を受け取りました。

晴(428) から レンガ を受け取りました。

晴(428) から 壊れた銀の斧 を受け取りました。

晴(428) から 生命の宝石+2 を受け取りました。

ItemNo.32 ノワール・リリー を ItemNo.25 に持ち替えました。
ItemNo.28 ドリットグラオザームリリー を ItemNo.29 に持ち替えました。
ItemNo.34 毒液 を ItemNo.28 に持ち替えました。
ItemNo.13 毒液+3 を ItemNo.31 に持ち替えました。

領域LV を 5 UP！（LV10⇒15、-5CP）
合成LV を 5 UP！（LV53⇒58、-5CP）

三科(286) により ItemNo.19 生命の宝石 から装飾『ペタルドリス』を作製してもらいました！
　⇒ ペタルドリス／装飾：強さ327／［効果1］耐疫30 ［効果2］－ ［効果3］－

ItemNo.17 ものすごい石材 から射程2の呪器『グラオザームリリー』を作製しました！
　⇒ グラオザームリリー／呪器：強さ786／［効果1］体力40 ［効果2］－ ［効果3］自滅19【射程2】

ユイノ(388) の持つ ItemNo.14 レンガ から射程1の呪器『いちご柄のメイクポーチ』を作製しました！

泥蘇光悪渡(150) により ItemNo.7 タウゼントメッサ― に ItemNo.10 角 を付加してもらいました！
　⇒ タウゼントメッサ―／暗器：強さ436／［効果1］壊裂40 ［効果2］器用30 ［効果3］－【射程3】

レイシー(409) とカードを交換しました！

コールイン【カーボナイズ】 （カーボナイズ）


トラジェディア を研究しました！（深度0⇒1）
トラジェディア を研究しました！（深度1⇒2）
グルームカード を研究しました！（深度0⇒1）

インクリースアイズ を習得！
ファンタジア を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

悠吏(526) は 生命の宝石 を入手！
晴(428) は 光小晶 を入手！
泥蘇光悪渡(150) は 赤い羽根+1 を入手！
ユイノ(388) は 光小晶 を入手！
泥蘇光悪渡(150) は 毛 を入手！
泥蘇光悪渡(150) は 毛 を入手！
悠吏(526) は 毛+1 を入手！
泥蘇光悪渡(150) は 毛 を入手！
晴(428) は 毛+3 を入手！
悠吏(526) は 毛 を入手！
悠吏(526) は 毛+1 を入手！
ユイノ(388) は 毛+1 を入手！

ユイノ(388) に移動を委ねました。

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『リュウジン区 P-15：チェックポイント《渡し舟》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - ユイノ(388) の選択は リュウジン区 P-15：チェックポイント《渡し舟》

MISSION!!
リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス を選択！
　　 - ユイノ(388) の選択は リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス

［821 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［444 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［481 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［200 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［410 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［328 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［263 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［189 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［111 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［146 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［146 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［299 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［41 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［203 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［89 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［99 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［90 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［46 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［76 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［56 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［5 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［21 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［43 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［0 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［11 / 100］ ―― 《黒い渦》不運



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

Cross+Rose越しにどこかの様子を見ているエディアン。




　

　

　











いくつかの映像が映し出される。

　







　

不思議そうにするエディアンを見て、軽くため息をつく白南海。






　






　

　

　

チャットが閉じられる――

聳え立つ巨大マンション、昇竜レジデンス。

　

その姿はハザマでも健在で、それを見上げると――

　




上空からふたつの巨体が迫り来る！