［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

“枢木の家を終わらせる”





その一言はあまりにも分かり易く、彼の目的を露にし。

同時に、“大嫌い”だけでは済まない、彼の“裏切り”を決定付ける言葉となった。






彼の中にはずっと反感はあった様に思う。
外の世界への憧れを口にする中で、極稀に垣間見える事もあったから。
それを一度も自分以外の他者にぶつける事無く、
あくまでもいつもの調子を崩さずに仕事をこなしていた事も知っていた。


けれど、


例えば、今の様に――家を出て、
枢木を棄てた生活さえ出来れば良いのだろうと、勝手に、思い込んでいた。


無関係の人間になるだけで、良いのだと。

極端な話、傍に居る事を許されているこの現状を踏まえ、

こちらに刃を向けられる事はないとばかり思っていた。



油断していた。



同じ色の筈の刃の様に鋭いまなざしが、枢木の人間全てに――、

今も尚枢木を名乗る自分にも向けられている、その事実に。



息が、つまる。









「…………。俺の事、捕らえて無理矢理連れ帰るか？」


何も言葉を返せない自分を見かねて、叔父が問いかけてくる。

弾かれる様に顔を上げれば、先程のナイフを彷彿とさせた視線はどこへやら。
苦笑混じりに、柔らかく。叔父はこちらを見つめていた。


「そんな、事は……」


咄嗟に言葉が返せなくて、ぎりと奥歯を噛み締める。




枢木の家の人間としては、裏切り者は連れ帰る事が一番なのだろう。


そんな事、叔父だって分かっている筈だ。
……だから敢えてこの問いかけを選んだのだろうか。
自分の事を試しでもしているのだろうか。



そう、自分も最初は捜す側を命じられていた。
けれどもそれ以上に、叔父の行方が、安否が知りたくて。
あの時は随分と必死で。


（今は……）


穏やかに、緩やかに、彼と仕事をこなしながら過ごす平穏な日々。

今は、どうだ。

どちら側だと問われたら、





（……だとしても、）



試されているかどうか等、この際関係ない。



――出来ない。


自分には端から、そんな事出来る筈ないのだから。







口を噤んだ自分を見て、叔父は小さく肩を竦める。

呆れられたのか、それとも気を緩めてくれたのだろうか。
無言を、先程の逡巡を否定と捉えてもらえれば幸いだが。


「……俺さ、」


無言の返答を送って、暫くして。
何かを感じたのだろう。叔父の口は開かれる。

視線は卓上の上を滑り、どこか遠く、懐かしむ様な霞んだ光を宿し。
ぽつぽつと、語る様なその口調で、





「枢木家の血を断つ為に、」



「お前の事も攫って利用するつもりでいたんだよ」






とんでもない事を口にしたのだ。





「は、――――」





驚きで目を見開く。


反射的に立ち上がりたくなる衝動に対し、体は一ミリも動かない。

声が出ない。上手く息ができない。
しんと静まる空気が重く、無音が逆に煩く感じられた。



……自分も目的のための標的にされていたのだと言う事実。



（それは、そうだ）


（叔父さんはあれで、優秀だったから）



冷静に考えるならば、彼の言う事は最もなのだ。
血を絶やす事が目的となれば、一族の一人である自分だって対象の内の一に変わりはなく。
同時に、当主の直系ともなれば真っ先に狙われたっておかしくはない。

寧ろ、士気を削ぐと言う意味では真っ先に狙うべき標的。

反抗心を抱く一方で自分よりも多くの実績を重ねて来た叔父ならば、当然行き着く思考なのだ。



（けど、）



ただ……それはそれとして、


自分は、あの家の中にいながらも彼には許されているものだと思っていただけに、
自分は彼の味方になれていたのだと、思えていただけに。


後頭部を思い切り殴打された様な衝撃が、消えてくれない。


信じていた。
気を許していた。

彼はずっと、自分の憧れだったから。



突付けられた告白を、すんなり受け入れられる筈が――



「………………」




（……いや、）


（おちつけ）


どくどくと五月蝿い心臓を肌の上から拳で押さえ付ける。
止まってしまっていた吐息を意識して無理矢理吐き出した。

ぎゅうと目を閉ざし、ゆっくり、呼吸を繰り返し。
冷静になろうと、再び息を吐く。


（……そうだ、）


（これを叔父さんの方から話し始めてくれたという事はだ）



吸って、吐いて。
ゆっくりと呼吸を繰り返し、それを整えていく。

じんと熱い脳に酸素が行き届く様に、静かに、繰り返してから。


改めて、叔父に目を向ける。



「――――、」


向かいに座り続け、そこにいてくれた叔父は。
自分と向き合おうとしてくれている、叔父は。

表情は変わらない、先程の穏やかな眼差しを向けたまま。
動揺する己を、静かに見据えていた。


「……今、は……」



嗚呼、嫌だ。

自分の声が分かり易く強張ってしまっている。




「……、そんな顔しなくても大丈夫だ」


「…………」



「大丈夫だ」




叔父は重ねて、『大丈夫』と口にしてくれた。


まるで泣きじゃくる子供を慰める様な響きを持って。
きっと、自分がもっと幼ければ頭を撫でてくれたかもしれないと、彷彿される様な声音で。

大丈夫。大丈夫、と、

その言葉を、繰り返す。






……何故だか、昔の、雪の降り積もった日。
後悔でしかなかった筈の――彼が家を出る前日に、彼と話した時の事が思い出された。



「……有難うな」

「……礼なら、さっきも聞いたよ」



「そうじゃなくて。……有難うな」



あの時と同じ、優しい声音だった。


意図しない何かが喉の奥からせり上がってくる心地。

じんと胸の内に熱が灯り、目頭が熱くなる。





「…………」


ほう、と零れた溜息はきっと漸くの安堵に寄るものだろう。
互いの音しかない今のこの空間に、嫌に響いて聞こえた気がする。

そして彼が言った通り、きっと自分は酷い顔をしていたに違いない。
はぐらかしたくて口元を片手で覆えば、向かいから小さな笑い声が届いた。


「……なんで、話してくれたんだよ」

「うん？」


気恥ずかしさを紛らわす為に絞り出した問いに、叔父は二つ瞬きを挟む。


「枢木家が嫌いだった、だけで済ませたって良かったのに」


いくら話すと言われたからと、そこまで暴露されるとは思っていなかった。

前半のそれで済ませれば、自分を納得させるだけで話を終えられていたのだ。
自分に猜疑心を抱かせる事無く、あくまでも穏便に出来ただろうにと。
落ち着いた今だからこそ、疑問を投げかける余裕ができる。


「だって、それだけじゃあお前は納得しなかったろ？」

「む」


けれど――結果的に、先程の空気が自分に返って来てしまうだけだった。

図星だ。
きっと“それだけ？”なんて聞いていてしまっただろうから、
こちらからは強く言い返す事なんて出来ない。


反論出来ない様子に気を良くした様子で目を細めた叔父であったが、
少しして、深く、息を吐き出した。



「それに、……お前に隠し事。したくなくなっちまったんだよなぁ」



ぽつりと、叔父の口から零れ落ちた言葉。

その一言に、尖っていた口先は落ち着いて。
先程とは異なる驚きで目を瞬かせていれば、
向かいの彼は、困った様に笑いかけながら両手を緩く上げた。

……降参の姿勢だ。



「最初は追っ手の可能性も拭いきれなくて、疑い半分でここに住まわせてたけどさ。

　でもお前は、真面目に仕事の手伝いをしてくれるし、
　俺に対して刃を向ける様な素振りは一切無かったし。

　なーんか疑われてんだろうなーと思いこそしたけど、
　……それが全部、俺を心配してのことだって事も。分かっちまって」



いつだって、そうだった。
己を見上げる眼差しは、あの家にいた頃からのものと変わっていなくて。

甥はどこまでも、自分を真っ直ぐに見つめてくれていて。
背中を、追いかけてきてくれて。

追いかけて追いかけて――ここまで辿り着いてくれたのだと、気がついて。


そうしたら、疑っていた自分が馬鹿らしくなってしまった。と。



そう胸中を吐露してくれた叔父は、そこで一つ間を挟み。

続けて、椅子に浅く座り直しては。


唐突に、テーブル越しに頭を下げる。




「目的を伝えたからと言って、俺のしようとしている事を手伝ってほしいとは言わない。
　話したのは隠し事をしたくなかっただけで、理解をしてほしい訳じゃない。

　お前は何も悪くないし、俺とは違う。
　俺はお前を巻き込みたくないとは思ってる。

　馬鹿な事をするのは、俺一人で十分」




　　　　　　・・・
「ただ、……お願いだ」



「どうか、」











「……どうかこのまま、俺を。――俺がしようとしている事を　見逃してほしい　」

十九号(153) から 珊瑚 を手渡しされました。

ItemNo.40 白檀の塗香 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 回復40 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

ゾンビを一掃すると、物陰から再び何かが現れる。

　



ロストのフレディオ･･･のようだ。

　




周囲に散乱したゾンビを眺め、




　

こちらの姿をじーっと確認する。






真剣な眼差しで訴える。

　




考え込むフレディオ。

　

　

　





フレディオは芋焼酎を欲しているようだ。

エロ本と間違えないよう注意しなければならない。

　

･･･そういえば、ヨシバラには多種のお酒を提供する居酒屋があったような。

それをフレディオに伝えてみる。





　




そう言って、フレディオは旅に出た。

　

　

　

･････身体の奥から、少し力が湧き出る感覚。


各CP･FPが2増加した！

キバ(76) に 150 PS 送付しました。

ロッテ(948) から 150 PS 受け取りました。

ソラ(1467) から 150 PS 受け取りました。
具現LV を 6 DOWN。（LV15⇒9、+6CP、-6FP）

命術LV を 1 UP！（LV34⇒35、-1CP）
幻術LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
百薬LV を 5 UP！（LV20⇒25、-5CP）
料理LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）

十九号(153) の持つ ItemNo.10 珊瑚 から隔壁『浅葱色の首輪』を作製しました！
ロッテ(948) の持つ ItemNo.2 怨恨石 から隔壁『セーラー風ゴシックドレス』を作製しました！
ソラ(1467) の持つ ItemNo.32 変な金具 から防具『彼方の黒鎧』を作製しました！

キバ(76) により ItemNo.41 氷輪の苦無 に ItemNo.4 珊瑚 を付加してもらいました！
　⇒ 氷輪の苦無／武器：強さ327／［効果1］守護25 ［効果2］祝福35 ［効果3］－【射程2】

リラ(903) とカードを交換しました！

燃えるような恋がしたい （ステイクオール）


フォレストオファリング を研究しました！（深度1⇒2）
ニュクス を研究しました！（深度0⇒1）
キュアサイクロン を研究しました！（深度0⇒1）

百孔千瘡 を習得！
デリュージュ を習得！
エフェメラルドリーム を習得！
ドラウン を習得！
聖衣作製 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

十九号(153) は ボルト を入手！
枢木(296) は ビーフ を入手！
枢木(296) は 針 を入手！
十九号(153) は 腐肉 を入手！
枢木(296) は 腐肉+1 を入手！
枢木(296) は 腐肉+1 を入手！
枢木(296) は 腐肉+1 を入手！
枢木(296) は 腐肉 を入手！
十九号(153) は 腐肉 を入手！
十九号(153) は 腐肉+2 を入手！

次元タクシーに乗り ミナト区 I-12：チェックポイント《図書館》 に転送されました！


十九号(153) に移動を委ねました。

ミナト区 I-13（草原）に移動！（体調30⇒29）
ミナト区 I-14（草原）に移動！（体調29⇒28）
ミナト区 I-15（草原）に移動！（体調28⇒27）
ミナト区 I-16（草原）に移動！（体調27⇒26）
ミナト区 I-17（草原）に移動！（体調26⇒25）

採集はできませんでした。
　　 - 十九号(153) の選択は ミナト区 I-12：チェックポイント《図書館》（ベースキャンプ外のため無効）

［842 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［448 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［201 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［325 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［240 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［174 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［96 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［142 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［131 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［251 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［32 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［110 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［62 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［72 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［55 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［27 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［46 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［23 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




　




　








　






着物の裾を上げ、脚を見せる。

表面がドロドロし、変色している。

　








ふたりの全身をじーっと観察するカグハ。






ふたりの裾を戻すエディアン。

　

　

　






　

　

　

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