［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［スキル］OK.　

泰元６年１０月９日


また、引っ越すべき時がやってきた。
富郷に居所が知れたらしい。


賀茂は言い訳を繰り返していたが、今回は、この男は口を滑らせてはいないらしい。
宮司が何かしたらしいが、その詳細を知りたいとは、深谷は思わなかった。
どちらにしても、知られたものは仕方ない。
また次に行く先を探して、ここを引き払って……
引っ越しの算段をつけながら、この日の深谷は、それをとても面倒な事のように思った。

──そうまでする必要があるのか？

今までは、面倒ではあってもその労を深谷は惜しまなかった。
富郷に居所を知られないことが全てに於いて最優先で、留まる理由など一つもない。
……本当に、そうだったのだろうか。
清まで道連れにして、全国あちこちを逃げ回って死ぬまで過ごす。
それで本当に良いのだろうかと、この時、思ってしまった。


逃げる必要などない。

富郷は深谷を責める為に深谷を探しているのではない。
安否を知りたくて、連絡一つ寄越さない深谷を心配しているだけだ。
富郷が納得するような事を言えば、初めから逃げ回らなくてよかった。
深谷がそれをしなかったのは、嘘をつきたくなかったからだ。

元気にしている、今の暮らしに満足している、何も問題はないのだと、
そう言って、表面的なところを取り繕う事だけが、どうしてもできない。
かといって、本当の事を話すのもあまりに無意味な事だ。

沙耶が死んで悲しい。いなくなって寂しい。
深谷は神に仕えたが、神は深谷を子のように愛してはくれぬし、家族になってもくれない。
そうやって求めた家族すら、また奪い取られるのなら、この世に信じられるものなどないと思った。
富郷だって、両親が居て兄が居る。
だから富郷にそれを言いたくはなかったし、それを羨み、憎む自分でいたくなかった。

距離と時間が必要だった。
そして今、要らなくなりつつある。

---

長々と響いていた着信音が途切れ、留守番電話が再生される。
電話番号も、引っ越すたびに──富郷に連絡先を掴まれる度に──変えていたものだ。
連絡は案の定やってきて、こうして、深谷にかつてと変わらない親愛の情を示してくる。



かけられる情を、素直に受け取れなくなっていた。
失った妻以上に自分を愛する者などいないと決め込んで、
それを失った以上、自分にはもう幸福など訪れないと諦めていた。

だからって、残ったものを投げ捨てていい道理など、どこにもなかったはずだ。

富郷とは兄弟同然に育った。
両親の揃ったまともな家に生まれながら、富郷は自宅よりも、神社で過ごした時間の方が長い。
それは奥岡の家が、神に仕える家だったというのもあるし、
それを善しとする、富郷自身の性質もあったのだろう。
年が比較的近いこと、深谷の荒い気性に、富郷のおっとりとした気質がぶつからなかったことから親しくなって
以来、深谷が一方的に断ち切るまで、親交が続いていた。

家族があるとすれば、富郷をはじめとする社の人々だ。
深谷はそれを選び、受け入れようと思った。

やっと、思った。

---

清が目を丸くしている。
どこに引っ越しても持ち歩き、しかし袖を通すことなく、押し入れに仕舞いっぱなしだった狩衣だ。
虫干しは定期的にしていのだが、印象に残っていなかったのだろうか。


実際は正装といえば、袍という上衣を着るものだ。だが、こちらは大きな祭の際にしか着ない。
清が想像する正装といえばスーツだとか制服だとかで、それなら今着ているこれも、
間違ってはいないだろう。一応、制服ではある。

……このようなとりあえずの説明をするから、清の理解が遅いのだとはわかっているが
それは恐らく、これから矯正も効くだろう。


鏡で確認する。幸い、どこにも穴は開いていなかった。


よそだからこそ、最上の礼を尽くすべきで、自分の家なら気を遣う必要もないのでは。
それは一面、真実だ。他の神社に対して礼を失すれば、それは自分の神の名を落とすることになる。
だが、それでも神職が第一に敬うべきは自分の神だ。

こういった常識の違いは、ずっと突きつけられてきた。
沙耶を失う前も、後も、神社から一歩出れば、深谷が奇人であることは間違いない。
だが、今はさほど不快には思わないし、疎外感もない。



確認を済ませれば、狩衣を脱いで綺麗に畳む。
清に渡された着物を身につけて、今度は携帯電話で、瀬古への行き方を調べる。
宿は取らなかった。
受け入れられれば神社に泊めてもらえるだろうし、そうでなければその日の内に、ここに戻ってくるだけだ。


清はふうん、と、興味なさそうに頷く。


そう、あるに決まっている。
自分はどこまで行っても人間で、人が恋しく、故郷が恋しい。
それに気づくのにも受け入れるのにも、時間がかかってしまったが。

ENo.620 トバルカイン とのやりとり


ENo.719 ケムルス とのやりとり

ItemNo.16 ポタージュスープ を食べました！
　体調が 1 回復！（20⇒21）
　今回の全戦闘において 増幅10 攻撃10 強撃10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

自然LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

命術LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
使役LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
料理LV を 5 UP！（LV50⇒55、-5CP）

だれかのおうさま(366) とカードを交換しました！

11.正義 （エナジータイド）


クレイジーチューン を研究しました！（深度1⇒2）
クレイジーチューン を研究しました！（深度2⇒3）
コールドイミッター を研究しました！（深度1⇒2）

☆デリュージュ を習得！
☆トリクラット を習得！
☆アイスフォール を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが6増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

不浄の滝(158) は 百日紅 を入手！

アライ区 H-2（森林）に移動！（体調21⇒20）
アライ区 H-3（森林）に移動！（体調20⇒19）
アライ区 H-4（森林）に移動！（体調19⇒18）
アライ区 H-5（草原）に移動！（体調18⇒17）
アライ区 G-5（草原）に移動！（体調17⇒16）

［860 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［193 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［320 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［225 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［161 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［91 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［144 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［129 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［221 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［28 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［92 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［58 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［64 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［51 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［23 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［14 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




久しぶりにチャット画面に映るふたり。

　





引きつったような表情。

　







　





　





　

　

　

　




　

　

　

不自然にチャットが閉じられる――