［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

//side:イバラシティ


「それで、仕事はどうだ。無茶なことしていないだろうな」
「問題ありません」

雲右はこくりと頷いて、目の前に座る各務を見た。
たまには近況報告でもしてあげて、とクウィリーノに言われて、今日もこうしてカメリアの医務室まで出向いたところだ。
診察用の丸椅子に座りながら相対するのは、二週間ぶりだろうか。
わずかに白の混じり始めた黒髪に、『寄る年波には勝てない』と言いながら仕事中に掛けるようになった眼鏡。
格好はカメリアの社員としておかしくないように清潔感はあるけれど、疲れています、と言う雰囲気が感じられるのが不思議だ。

「おじさまもお元気ですか。食事を抜いていませんか」
「お、おお……。何か、保護者みたいだな。大丈夫大丈夫。ちと脂っこいもの食べられなくなってきて年齢を感じているところ」
「加齢はどうしようもありませんね」
「オブラートに包んで」

各務は大げさにショックを受けた顔をしてから、眼鏡の奥でくしゃりと微笑んだ。
この視線を、雲右はよく知っている。
幼い頃、クウィリーノと共に雲右をすくい上げてから、よく見た顔だからだ。


――あれはもう、両手で数えられないほど昔のことだ。

雲右は物心ついた頃には既に、椿坂家の駒に組み込まれていた。
生家は椿坂家を母体とした組織の末端に位置し、生まれた子供が戦闘に特化した異能だったことを幸いに、ぽいと投げ捨てたのだ。
いや、献上したのかもしれない。
その代わりにそれなりに便宜を図ってもらっただとか、金銭のやり取りも発生していただとか、何とも人間らしい欲望のあれこれは、長ずるにつけ『親切な』人達が教えてくれた。
ただ、そのどれもが雲右にとってはどうでもいいことだった。
だってあれは、もはや雲右からは切り離された他人なのだ。

他人の動向を知らされる度、雲右は『そうですか』と大仰に頷いていた。
反応しないのも失礼だと思ったからだ。
それも正しい反応ではなかったらしく、親切な人達は顔をしかめていたけれど。

そんな雲右の『家』は、自身と同じような境遇の子供から大人までが、一緒くたに放り込まれている場所だった。
そこでは誰もが朝起きたら適当な食事をして、訓練をして、また食事をして、訓練をして、そして食事をして、入浴し、寝るのを繰り返す。
ある程度訓練を積めば、今度は仕事が組み込まれた。
『恵まれた人』は通いであったり、『使えるようになった人』は外に家を持てるようになる。
雲右はそんな話を年長な者から聞きながら、ただただ毎日を生きていた。
いつか自分も使える人間になりたい、とだけ思っていたように思う。

『そこの君と、君。それからそっちの子。おいで』

そんな日常が崩れた日のことは、よく覚えている。
自分よりいくつか年上の少年が、赤い目を細めてそう言ったのだ。
その色が血のようで、だからこそ察した。
この人は、痛みを知っていると。
だから、頷いた。
頷いて、差し出された手を取った。

そうしてあの場所から切り離され、連れられた場所が雲右の新たな家になった。
その家には、あの少年――クウィリーノと、各務がいた。

『この子の世話、よろしくね』
『無茶振り過ぎるだろ……』
『よろしくお願いします』
『おお……』

そんな雑な始まり方で、新生活は始まった。
たまたまなのか意図的なのか、雲右はクウィリーノと各務と同居――シェアハウスに近い――することになった。
各務は学業、後に仕事で忙しく、クウィリーノも学業と仕事で忙しい。
雲右自身も、学業に訓練に訓練に訓練、と訓練が多めにあって忙しい。
三人が揃うことは滅多になかったけれど、ほんの時々だけ顔を合わせては、ほんの少しだけ会話をした。

あまり以前と変わりないな、と思う。
けれど、少しずつ以前とは違う。

『お疲れ』

訓練が終わって帰宅すると、そう言って各務が目元をくしゃりと和らげながら、大きな手でぐりぐりと雲右を撫でてくれた。
最初の一回だけは、攻撃かと思ってはたき落としたけれど。
不思議そうに見る雲右に、各務は少しばかり困った顔をして、小声で『痛い……』と呻いた。
クウィリーノだけは、わかる～、と気の抜けた相槌をうっていた。
それでようやく、『普通の人』の多くが体験することだと知った。
首を折る術を知っている自分からすれば、無防備に撫でられるに任せるのは、むずむずと落ち着かなかったのをよく覚えている。

そして小さな雲右が席につくと、テーブルの上に皿に乗った白いふわふわとしたものが置かれる。
皿と各務を視線で往復して、食べていいよ、と言われて口に運んだもの。
とろけるように甘くて、ふわふわで、すぐに口の中から溶けて消えた。
少し離れた席でクウィリーノがそれをひょいひょいと食べているのを見て、さらに一口食べて、今度は止まらずに食べきった。

あのケーキの味を、雲右は今でも覚えている。


「――と言うわけで、社長からおじさまが好きなクリーム大福を貰ってきました」
「話が繋がってないなあ。ま、ありがとよ。お前もここで食べていくか？」

はい、と頷いて、大福を紙袋から出す。
最近各務は働きすぎ、と過重労働のクウィリーノが言っていたのだ。
今日のこれも、近況報告の際のおやつと言うよりは、休憩時間を意図的に取らせるべく用意されたのだと思う。
つまりは、ゆっくりと大福を食べることが、今日の美味しい仕事なのである。
使命に燃えながら、大福とは別の袋からタンブラーに入った珈琲と個包装のおしぼりも取り出して渡す。

「はい、どうぞ。和洋菓子の時は深煎のブラックですね」
「ありがと。お前はいつでも甘いのな」
「和菓子の場合はお茶も飲みますよ」
「ホットミルクもな」

くっと笑ってから手を拭いて、大福を包んでいるセロファンをばりばりと剥がす。
ああ美味しい、としみじみと咀嚼するのを聞きながら飲み物を口にして、ほっと息をつく。

「……おじさま、あまり無理しないでくださいね。医者の不養生はいけません」
「んー、大丈夫大丈夫」
「歳を考えてください」
「ん゛、んん……はい……いやまだ若いし」
「あと、そろそろお嫁さんも迎えてください」
「ゴホッ」

ごほごほとむせている各務を見てから、また大福を口に運ぶ。
親よりも親らしい各務に家族ができたら、雲右も幸せだと思うのだ。
いつかそんな日が来たら。

「そうしたら、今度は私がケーキを用意しますね」

そんな気の早いことを宣言して、また別の大福を手にとった。
どこかしおしおとした空気をまとい始めた各務も、同じように二つ目の大福を手に取る。
アテがひとつもない……、と呻く声は気の所為だと思うことにしつつ。
ぱふっと同時に大福を頬張って、もちもちと咀嚼して、温かい飲み物を一口。
全く同じ動作、タイミングであることに、親子のような二人だけが気付かなかった。

ItemNo.25 エナジー棒 を食べました！
　体調が 1 回復！（21⇒22）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

レッサードラゴン と別れました。

大狼 をエイドとして招き入れました！

チュイ(1519) に 150 PS 送付しました。

具現LV を 10 DOWN。（LV10⇒0、+10CP、-10FP）
百薬LV を 10 DOWN。（LV10⇒0、+10CP、-10FP）

呪術LV を 5 UP！（LV0⇒5、-5CP）
響鳴LV を 20 UP！（LV10⇒30、-20CP）

雪里(1373) の持つ ItemNo.6 銀細工の髪留め に ItemNo.8 キーホルダー を合成し、何か柔らかい物体 に変化させました！
　⇒ 駄物発生！駄物 を入手！

雪里(1373) により ItemNo.29 たけのこ から魔香『ムスクの香水』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 5 2 2 = 9 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ ムスクの香水／魔香：強さ100／［効果1］－ ［効果2］－ ［効果3］深手26

雪里(1373) の持つ ItemNo.29 黒スーツ に ItemNo.4 不思議な牙 を付加しました！
ItemNo.2 墨色ハーフリムの眼鏡 に ItemNo.8 何か柔らかい物体 を付加しました！
　⇒ 墨色ハーフリムの眼鏡／装飾：強さ327／［効果1］耐疫30 ［効果2］防御10 ［効果3］－


京介(1307) とカードを交換しました！

最大の手助け （ハードブレイク）


クリエイト：ワンダーランド を研究しました！（深度0⇒1）
クリエイト：ワンダーランド を研究しました！（深度1⇒2）
クリエイト：ワンダーランド を研究しました！（深度2⇒3）

カース を習得！
ペレル を習得！
ラトゥンブロウ を習得！
カースワード を習得！
シャドウラーカー を習得！
ヒーリングソング を習得！
モラール を習得！
ケイオティックチェイス を習得！
エファヴェセント を習得！
混乱耐性 を習得！
ディスオーダー を習得！
ノクターン を習得！
サウザンドウインズ を習得！
ドロール を習得！
石破天驚 を習得！
シンフォニア を習得！
浮声切響 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

クゥ(1372) は 柘榴石 を入手！
雪里(1373) は チャート を入手！
チュイ(1519) は チャート を入手！
クゥ(1372) は すごい石材 を入手！
雪里(1373) は とげとげ を入手！
雪里(1373) は 虹色の雫+4 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
クゥ(1372) のもとに 狛犬 が微笑を浮かべて近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに アルラウネ が軽快なステップで近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに 木霊 がゆっくりと近づいてきます。

コヌマ区 C-8（山岳）に移動！（体調22⇒21）
コヌマ区 C-9（山岳）に移動！（体調21⇒20）
コヌマ区 B-9（山岳）に移動！（体調20⇒19）
コヌマ区 A-9（山岳）に移動！（体調19⇒18）
カスミ区 T-9（山岳）に移動！（体調18⇒17）

［861 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［192 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［393 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［295 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［214 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［150 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［72 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［131 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［121 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［151 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［12 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［46 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［3 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　

　

　




　




　



　




　

　

　




　

　

　




　

　

　




　

　

　

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