［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

あのあの。
あっ、自己紹介からですか。







えっと、相良伊橋高校3-1の『中畑シズエ』です。にへへ。
クラスの中では「顔が思い浮かぶけど名前が思い浮かばないって良く言われる」そんな感じです。
あっ、若宮くんの話ですよね、わかってます。
昔からお前の話は脱線多いって言われたり、言われなかったり……。
あ、これも脱線ですよねっ。

若宮くんとは、二年間、特進で同じクラスなので、詳しいです、はい。


最初に言っておきますけど、

……若宮くんは、ひどい人ですよ？


☆　　　★　　　☆　　　★　　　☆


昔話をします。

私の身長が160cmを越したのは、小学六年生の頃でした。
女子なのだからそろそろ成長止まってくれい、って思っていた乙女心とは裏腹に、
その後も身長は伸び続け、高校に入学するころにようやく手心が加わり170cmぴったりで止まりました。

まあ家系がみんな高身長なので諦めていたとこがあったのも事実です。
それでも男子を上から見下ろす目線が当たり前でない人生を歩んでみたいなっ、
とも思ったりした頃もありました。

「大きい」と言われることにはすぐ慣れました。
「女の子なのに大きい」と言われることにも慣れましたとも。
けれど「大きいのに」と言われることにいつまで経っても慣れませんでした。

背が高いと、背が高いなりの何かを求められるようで、
バスケやバレーをやったりしていないことを勿体ないと言われることも多かったし、
背が大きいという特徴により根付いた卑屈さを窘められることも多かったです。
「貴方の背の1/10でいいから、気が大きければ良かったのに」と母には良く言われます。

でもそうなりますよ。
そうなりますって。
だって小学生男子って怖いんですよ？
女子にからかうポイントがあったら全力攻撃なんです。
背のことで散々いじめられたら、大きいなりに気も小さくなりますよね。
なので中学高校と、なるべく目立たないように、ひっそりひっそり、大人しく大人しく生きてきました。
だから今現在、高校で同じクラスの人たちも半分くらいは
私の名前を覚えてないんじゃないかと思っております。


そんな私がクラスのために出来ることもまあまあ地味なことでして。
掃除の時間にゴミ捨てに行ったりとか、掲示物張り替えたりとか。
あ、あと板書を消したりとかいうのも、なんとなくやってしまったりしています。
本来、委員長である伊上さんのお仕事ですけど、伊上さん忙しそうですし、
こればっかりは適役かなって自分で思ったりしてます。黒板の一番上まで、背伸びせずに届くので。

まあそんな中に、誰もやらないけど誰かがやってるんだろうなっていうのの代表である、
教卓の花瓶の水替えとかも、なんとなくやってしまっていて。


なので、掃除の時間中に教卓の方からガシャン！という何かが割れる音がしたとき、
何事！？　と思う前に、あ、しまった……！と思ってしまいました。
もしかしたら私の置き方や置く位置が悪くて、倒れてしまったのかな、と思ったので。

「あー、うっわ」
「あー……」
「いや、やばいやばい」

廊下から覗き込むと、クラスの男子たちが手に箒と雑巾を持ったまま教卓を囲んでいました。
どうやら花瓶は教卓から床に落ちたようで、花瓶は粉々、お花はばらばらに散らばっています。
そこから放射線状に中の水が零れてしまっており、教室の床はびちゃびちゃです。

非難するような目を向けたクラスの女の子が、呆れた声で言います。

「……野球とかしてるからー……自分たちで片付けてよね」
「お、おう」
「あー……バケツ持って来てくんねー？」

バツの悪そうな顔をしながら頬を掻く男子。
言われなくてもすごすごと掃除を始めています。悪いことした自覚があるからでしょうか。

「……あー、やべえ花瓶の方、完璧に割れてる」
「花も真ん中から折れてら……これもうダメっぽいな」

言いながら、手を切らないように素早く花瓶が回収されて、水気が雑巾に拭き取られていきます。
中折れした花はひとまとめにされて輪ゴムで縛られ、そのままゴミ箱へ。
なかなかに良いチームワークで、手早く片付けられていく様を見て、
普通の掃除のときもそれくらいテキパキ動けばいいのにと思いつつも、
私はこんな性格ですから、それに口出しなどできずに成り行きを廊下から見守っていました。

お花に関しても、あ、捨てちゃうんだ、と思いながらも、
中折れしたお花は水を吸う力がなくて枯れちゃうので、しょうがないかなとも思っていました。
きっとこれが先生に伝われば彼らが怒られた後、新しい花瓶も新しいお花も明日には飾られるでしょうし、
それで何もかも解決なんですから。



☆　　　★　　　☆　　　★　　　☆



……だから。
なんで私は、そこまで分かっていて、こそこそっとゴミ箱からお花を拾って、
廊下の水飲み場で未練がましくお花洗ったりしているんでしょうか。
本当自分でも引くくらい、当てつけっぽくなりそうだったので、
本当に誰にも見つからないようにお花だけをサルベージして、
けして誰にもバレない廊下の端の端の方の水飲み場でお花を洗っています。

新しいお花も多分数日中に来るし、
中折れしたお花を飾っておく理由とかなくて、
見れば半分くらい花びらも散ってしまっているし、
別にそのまま捨て置けばいいだけの話なのに。

なんて生きづらい生き方してるんだろうと、お花を洗いながら思います。
しゅん、としても丸めた背中が小さくならないのは私の真剣な悩みだったりします。


別に私は、この花にそんな思い入れがあるわけではないです。
この花がどんな花を咲かせるかとか知らないですし、
なんならこの切り花の名前すら知りません、花には詳しくないので。
だから、確かこういう風に途中で折れてしまった花は、
濡れた新聞紙を巻いておけばどうにかなったかもしれないくらいの知識しかなくて、
ましてそれをあてつけがましく教卓に再び置くための方法なんて思い浮かばないし、
やってることが全部無駄になる気がしながらも、無駄になることをやってしまうのが私なんです。
別にお花が大好きな優しい心を持っているわけでもないですし、
なんなら毎日水替えしないといけないのに、誰もそれをしないようなものを教卓に置くなーくらいに思ってます。
そんな面倒くさいことをするのは、誰もやらないと非難されている気持ちになる人間くらいのもので、
そういう心の弱さが、私がこの花の水を替えてた理由に他なりません。
愛情というよりは愛着で、愛着というよりは執着という方が近いかもしれなくて、
だから別にこの花が昨日、小さな蕾を咲かせていたところで、
「あ、咲いたんだ」くらいにしか思ってなかったことも事実です。

ふやけた指で、その折れてしまった茎を撫でると、
いっそう、何やっているんだろう私、という気分が膨らんでいきます。

「中畑」
「ぴゃい！！」

膨らんだ気持ちに呼ばれ慣れない苗字で呼ばれるという針を急に突きさされて、
それ相応の声が出てしまいます。ぴゃいって。
驚いた表情のまま隣を見ると、私以上に確実に驚いたであろう男子がこちらを見てきています。
名前は若宮くんです。変な眼帯の変な男子です。

「……い、や、ビビりすぎだろ」
「ご、ごめんね！」
「あー、突然声掛けた俺が悪いわ」

バツが悪そうに若宮くんは首の後ろを掻きます。
そういえば、何で若宮くんがここに？　という疑問が湧きます。
わざわざ教室から離れた場所で花を洗っている私なのに、何故ここがバレて？

「……治りそうか？」
「ど、どうだろ！　無理じゃないかな……！」

言われて、なんとなく自分が後ろめたいことをしている気になって、花を隠してしまいます。
他人から見れば、私はとんでもなくあてつけがましい嫌な女子に見えるんだろうなと思うと、
思ってもいないことも口から出てしまいます。

「そっか、悪ぃな、中畑」
「えっ、な、なんで？　別に、これ私が勝手にやってて、ダメ元……！」

そう。
この修復は別に義務でも仕事でも何でもなく。
未練がましい私が、なんとなくやってるだけで。
誰に頼まれたわけでもなくて。
好きでやってるわけでもなくて。
見過ごせないものを見過ごせないだけで。
別に、こんな花どうでもよくて。

にへらと、作り笑顔を作る私に、若宮くんは言います。
頼んでないのに、作業を手伝ってくれながら。

「あー、っていうか」

頬を掻き。

「中畑が水替えてくれてたから咲いた花だろ」











いや。
いやいやいや。
別にそれだって。
誰かにやれっていわれたわけでも。
誰かにしろっていわれたわけでもないし。
花が咲くことにも興味なくて。
花が咲いてたら、ああよかったね、くらいにしか思ってなくて。
別に、咲いたことにそんな意味なんかなくて。

水替えとか、面倒だし。
誰かがやればいいなって思ってたけど。
誰もやらないならやってもいいかなくらいで。
でも、だから毎日替えてたのは事実で。
その結果、昨日やっと花が咲いて。

そんな。
そんな風に言われたら。







「………」
「……はっ！？」

ダメでした。
許せませんよ。
これは許せません。
そんな風に言う若宮くんの言葉が、胸の内側に刺さってしまって。
笑顔のまま、ぼろりと涙が我慢しきれませんでした。

若宮くんに言われて。
この折れた花が咲くことを楽しみにしてた自分に気づいて。
両目から、ぼろりぼろりと涙が。
……産まれて初めて、男子の前で泣いてしまいました。

「っ、いや、ちょ、悪ぃ……！
　だ、ダメそうなのか！？　花！？」

見当違いのことを言いながら狼狽する変な眼帯男子である若宮くんは、
どうしていいかわからないものに出会ってしまった子供のようにうろたえます。
どうしていいか分からないのはこっちなのに。

別に褒められたくてやってたことでもないし、
誰かに認めてもらいたくてやってたことでもないのに、
そんな風に、知っているのは。
見てくれているのは、ズルくないですか？


若宮くんの声を聞きつけたのか、クラスの方から女の子たちが駆けつけてきます。

「ちょっと！？　何シーちゃん泣かしてるの若！？」
「えっ、シズちゃん泣いてる！？　なんで！？　若君！？」
「いや、待て！！　誤解だ！！」

ごめんなさいですけど。
必死に抗弁する若宮くんの様子がおかしくて、小さく笑ってしまいました。

その後、若宮くんのせいかおかげか、
野球をしていた男子たちにも謝られてしまい、
教室には新聞紙を巻いたお花が飾られて、
若宮くんの誤解は中途半端に晴れたりしました。
お陰で若宮くんが私に話しかけるときは、周りの女の子たちが少し守りに入ってくれるのが、
最近はちょっとしたネタみたいになってて私は楽しいです。

全部わかってやってるなら、すごい人だと思うんだけれど、
多分若宮くんは、何にも分かってないんだろうなあって、今でも思います。


☆　　　★　　　☆　　　★　　　☆


とまあ、そんな感じのお話です。

最後にもう一回言っておくと、

……若宮くんは、ひどい人ですよ？

女子を泣かせますし、とてもひどい人です。
にへへ。

特に何もしませんでした。

オオウミネコを退治し、カフェの中へと入る。

　






キッチンのほうに、ひとりの男。

　




名前と外見からして、ロストのひとりで間違いなさそうだ。

　

こちらをまじまじと見つめ、ポンッと手を叩く。




両手を広げ、歓迎を示す。

　

冷蔵庫を開け、中をチェックしつつ･･･





冷蔵庫を閉める。

　






アンドリュウは鶏の卵を探しているようだ。

すずめ(586) から 350 PS 受け取りました。

すずめ(586) に ItemNo.36 触手 を送付しました。

武術LV を 12 UP！（LV30⇒42、-12CP）
防具LV を 5 UP！（LV52⇒57、-5CP）

じいや＆ねえさん(814) とカードを交換しました！

恐ろしい絵 （リザレクション）


二刀流 を研究しました！（深度0⇒1）
二刀流 を研究しました！（深度1⇒2）
二刀流 を研究しました！（深度2⇒3）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

線引(506) は 毒液 を入手！
線引(506) は 牙 を入手！
マナカ(507) は おさかな を入手！

マナカ(507) に移動を委ねました。

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『カミセイ区 F-11：チェックポイント《商店街》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - マナカ(507) の選択は カミセイ区 F-11：チェックポイント《商店街》

MISSION!!
リュウジン区 C-17：チェックポイント《道の駅》 を選択！
　　 - マナカ(507) の選択は リュウジン区 C-17：チェックポイント《道の駅》

［871 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［441 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［177 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［377 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［286 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［199 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［137 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［56 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［122 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［92 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［90 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［83 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［0 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［8 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

　

　






チャットにノウレットが現れる。

･･･が、どうも雰囲気が異なっている。

　





　




　





　





　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！