［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

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彼は幼い頃から、自分の異能が好きだった。

彼の故郷では、その異能は『ニンファ・リッター』と呼ばれていた。

彼の父親はマジシャン──手品師であり、異能を使った見世物をしていた。

幼い日のニフリートには、彼の手品が魔法に見えた。

自分にもその異能が受け継がれていると知ってから、他のあらゆるものを投げうって異能の研究と練習に打ち込んだ。


その過程の中で、ニフリートは自分の異能の本家へと辿り着く。


彼の持つ異能の発祥は遠い異国の国。

異能の名前は『咲魔式』。

花が咲くような魔法を魅せることからそう呼ばれるようになったらしい。

血筋にこだわらず、素質がある者に継承されてきたその異能は遠い異国に渡り、時折形を変えながら広まっていった。

その中でも彼が持つ『ニンファ・リッター』は限りなく咲魔式に近いものだった。

限りなく近いだけだ。同じではなかった。

彼は自分の異能を愛しながら、本家に到達したいと思った。

大本の国へ渡り、資料を漁り、研究を続ける日々。

恵まれない見目もあってか女性には縁が無かったが、若い頃にその事を気にしたことはなかった。

時折気まぐれに教会へ赴き、異能で人々を楽しませた。

咲魔式は戦うための力ではない。傷つけるための力でもない。

魅せるものだったからだ。





彼の人生約90年を要しても、本家の『咲魔式』に達することはできなかった。

晩年は世話になった教会で穏やかに過ごした。

自分の人生を無為だとは思わない。確かに自分の人生は充実していた。

ただ、一抹の寂しさはあった。

自分が調べ上げた成果を、誰にも継承できずに終わってしまう。

ここで初めて自分がモテなかったことを恨んだ。








「私、かみさまになるんです。」






花が好きなその少女の異能に、期待を持たなかったと言えば嘘になる。

『変身願望』。自分が望む存在に変貌する一度だけの異能。

姿も、記憶も、性格も、異能も思いのまま。

彼女であれば、完璧な咲魔式を再現することもできただろう。

彼女はニフリートを敬愛していたし、素直であったから、願えばきっと聞いてくれただろう。

しかしそれをするには、彼は良識を捨てきれていなかった。

そしてまた、『かみさま』にされてしまう少女を救うための勇気も足りなかった。








「私が、ニフの思いを繋ぎます。」




「ニフの望みを叶える魔法使いになります。」




「私は、ニフだけの魔女になってあげる。」











少女は自ら異能を発動し、『変身願望』を以て『花と宝石の魔女』へと変貌した。

ニフリートの願いをかなえるための力と、少女の僅かな夢を詰め込んだ魔法。

ニフリートの魂を猫へ移し、適性を持つ者の体を改造するための薬を作る。

計画はあまりにスムーズに進んだ。

自らの異能に怯える御堂翠華を救い、咲魔式を刷り込んでいく。

コメットは覚えがよく、投薬をやめた後も元の異能のおかげか着実に本家の咲魔式へと近づいていく。

咲魔式の後継者ができてニフリートの願いが叶えば、魔女との契約も終了する。

そうすれば、元の花が好きな少女が帰ってくるはずだ。

自分のために10年以上の時間を犠牲にしてきた少女に、謝る機会がずっと欲しかった。








ハザマを歩きながら、時々虚しくなる。

自分は取りこぼしてばかりだ。

何もかも中途半端だから、何もかも無くしてしまう。



あの時教会から少女を連れ出していれば彼女が魔女になることはなかったのだろう。

けれど、その場合両親を飴玉に変えてしまったコメットは誰が救ったのだろう。

自分が話を持ち掛けなければ、コメットの夢幻泡飴も発動しなかったのかもしれない。

迷いを捨ててコメットへの投薬を徹底していれば、既に魔女の呪いは解けていたのかもしれない。

もしあの時──




過去を振り返っても、やり直すことはできない。

起きてしまった結果をなかったことにはできない。



けれど、あの時ニフリートは言ってほしかったのだ。





「──ニフ、私を助けて」




そうだ。それを言ってもらえていたのならば、きっと自分は────



























「ニフ」










「私を助けて」








目の前に、いた。

あちらと変わらぬ姿で、変わらぬ表情で。




「ニフ、私はかみさまになんてなりたくなかったの」

「私は自由に生きたかったの」

「助けてほしかったの」




抑揚のない声で紡がれる、自分が言ってほしかった言葉。

おかしい。だってあり得ない。

そう言ってほしかったのは、今じゃない。

ずっと前の、あの日──まだ彼女が、少女だった頃の話だ。

だいいち、ここはハザマで、彼女はいなくて。

自分の目の前を歩いていたのは──





















「──お義父様？」











周りを見渡す。魔女はいなくなっていた。

これが正しい。自分は義娘と共にこの過酷な場所を歩いていたのだから。

約半身が飴に置換された姿を見て、場違いな安堵を覚える。

魔女は、この場にはいなかったのだから。

















目の前にいたのは、ずっとコメットだった。




















たくさん零したけれど、残った最後のいくつかまでは無くさないように。

戦って、勝とう。誇りも矜持も今は何一ついらない。

泥臭くても、卑劣でも、この戦いに勝たなければいけない。











「──コメット、勝つぞ。」

ENo.17 サクマ とのやりとり


ENo.55 ゆい？ とのやりとり


ENo.216 ヒビキ とのやりとり


ENo.1520 "大地の不純物" とのやりとり

魔術LV を 5 DOWN。（LV5⇒0、+5CP、-5FP）
響鳴LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

百薬LV を 15 UP！（LV15⇒30、-15CP）
装飾LV を 4 UP！（LV95⇒99、-4CP）
料理LV を 1 UP！（LV0⇒1、-1CP）

ヒビキ(216) により ItemNo.1 方解石 から射程2の武器『S&W M29』を作製してもらいました！
　⇒ S&W M29／武器：強さ381／［効果1］回復30 ［効果2］－ ［効果3］－【射程2】

ヒビキ(216) の持つ ItemNo.38 から護符『吸い殻の先端を三つに裂いたもの』を作製―― できるかーい！素材じゃないゾ☆
ヒビキ(216) の持つ ItemNo.39 から装飾『吸い殻の押し花（？）』を作製―― できるかーい！素材じゃないゾ☆

勇者(551) により ItemNo.20 蒲公英 から隔壁『ゴリウォール』を作製してもらいました！
　⇒ ゴリウォール／隔壁：強さ136／［効果1］舞痺20 ［効果2］－ ［効果3］－

クイックレメディ を研究しました！（深度0⇒1）
クイックレメディ を研究しました！（深度1⇒2）
クイックレメディ を研究しました！（深度2⇒3）

草根木皮 を習得！
コンテイジョン を習得！
アナスタシス を習得！
四百四病 を習得！
応病与薬 を習得！
薬箱作製 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ヒビキ(216) は 土筆 を入手！
コメット(253) は 露草 を入手！
まさこ(281) は 露草+1 を入手！
勇者(551) は 土筆 を入手！
ヒビキ(216) は 良いお肉 を入手！
勇者(551) は 良いお肉 を入手！
勇者(551) は 鱗 を入手！
勇者(551) は 羽 を入手！

リュウジン区 B-3（草原）に移動！（体調20⇒19）
リュウジン区 C-3（草原）に移動！（体調19⇒18）
リュウジン区 D-3（道路）に移動！（体調18⇒17）
リュウジン区 D-4（沼地）に移動！（体調17⇒16）
リュウジン区 D-5（沼地）に移動！（体調16⇒15）

MISSION!!
リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス が発生！
　　 - ヒビキ(216) が経由した リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス
　　 - コメット(253) が経由した リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス
　　 - まさこ(281) が経由した リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス
　　 - 勇者(551) が経由した リュウジン区 D-3：昇竜レジデンス

［871 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［441 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［177 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［377 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［286 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［199 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［137 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［56 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［122 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［92 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［90 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［83 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［0 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［8 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

　

　






チャットにノウレットが現れる。

･･･が、どうも雰囲気が異なっている。

　





　




　





　





　

　

　

チャットが閉じられる――

聳え立つ巨大マンション、昇竜レジデンス。

　

その姿はハザマでも健在で、それを見上げると――

　




上空からふたつの巨体が迫り来る！