［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

のどかな陽気に照らされたいつもの室内。
二つには大きすぎるソファに座り、各々自由に過ごしていたところで少女が唐突に口を開いた。
突然のことに目を丸くして間抜けなノイズをあげた泥の視線を受けながら、少女は指を2本立ててみせる。






両手を挙げて元気よく答える泥に、ぱちぱちと軽く手を叩いてぬいぐるみの頭を撫でる。




それを踏まえまして。

そう前置きをしてから、少女はテーブルの上に花瓶を一つ置いた。
可憐に咲いた一輪のアネモネがふわりと揺れる。







目の前に置かれた花は、どこからどう見ても満開だ。
少女の言葉の意味が分からず、泥は首を傾げた。
不思議に思い、テーブルの上へと乗り上げて花を間近に眺めてみるも
泥の目には変わらず、綺麗に咲いているようにしか見えず。

ぽてぽて、ぐるぐると。
疑問符を浮かべながら花瓶の周りを回る泥を横目に少女は続ける。





淡々と話す少女の説明を、身体をゆらゆら揺らして聞いていた泥だったが
とりあえず自身が原因で花に何かが起きた、ということだけは何となく理解した。

けれど。




自分が花に何かをしたという記憶は無い。
そもそも、その幸夢とやらの使い方なんて泥は知らない。
戸惑いがちにそのことを少女に告げてみるがそれに対し、少女は首を振って否定する。






無意識的に行われた能力の行使では、知覚することも難しい。
当人がこの花を咲いているのだと認識すれば
真実に枯れていたとしても、その花は確かに咲いているのだから。




うっかりしていたと、ソファにもたれかかりため息を吐く。
危うく実験を行わずして捨ててしまうところだった。




すぅ、と。
未だ不思議そうに花を眺める泥の姿を映し込んだ、青のグラスアイが細められる。





調べ尽くしたら、適当なところへ捨ててしまおうと思っていたが……
案外、良い拾いものをしたのかもしれない、と。
少女は口元を抑えて僅かに口角を上げる。

だって、これはもうこの世界に否定された廃棄物だ。
ならばこれをどうしようが拾い手の自由で、拾い手に権利がある。
その上、この世界でこれを必要とするものも、存在を肯定するものもいないのだから
ここから持ち出したところで、誰も文句すら言いやしないだろう。

そんな思考を巡らせてほくそ笑む少女の服を、テーブルの上から戻ってきた泥が軽く引く。






こぽり、と。
気泡が浮かび上がる。

ぱちくり、と目を丸くした泥が周囲を見回すと、気泡が部屋のあちこちでコポコポと音を立てはじめ
何処からともなく大量の水が突然溢れだした。
驚いた泥が慌てて少女に引っ付く間にも、水はどんどんと勢いを増していき
ものすごい速度で、ソファに座る人形達も家具もすべて呑み込み、あっという間に水位が天井にまで達した。




部屋の中が水で満たされると、これまた何処からか大小様々な魚が現れてゆらゆらと泳ぎ始める。
室内を自由に泳ぐ魚影に、窓から差し込む光を反射してキラキラと揺らめく水面は
先程までの空間を幻想的な光景につくり変えていた。




広がる青に目を輝かせる泥の目の前を、大きな魚がすいすいと横切っていく。
身体は重く、全身に纏わり付くひんやりとした水の感覚に自然と息苦しさを覚え
まるで本当に水の中にいるかのようだ。
幸夢のことを予め聞いていても、この光景が現実のものでないと見抜くのは難しいかもしれない。





不思議がる泥に一言、少女が言った途端。
ずしりと、身体の重みが増して酸素が取り込めなくなった。




気がつけば先程まで湿ってすらいなかったぬいぐるみが水を吸って色を変えており。
懸命に息を吸おうとしても、取り込むのは冷たい水だけ。
ジタバタと水を掻く動きもひどく緩慢で、水面に顔を出すこともできずに泥は藻掻き苦しむ。





ごぽごぽと泥が声なき悲鳴をあげれば。
次の瞬間――ふっと、部屋を満たしていた水が消失した。

身体に掛かっていた水圧が急になくなり、泥はけほけほと咽せながら辺りを見回す。
部屋や家具に濡れた様子はなく、鎧のように重くなっていたぬいぐるみも
ふわふわと良い香りがするだけで。
まるで夢でも見ていたかのように、魚達も泡沫も、跡形もなく消え去っていた。















ちらりと壁に掛けられた時計を確認した少女は、ソファから降りて扉へと向かう。
少女の何倍もある大きな扉を器用に開けると、振り返って泥を指差す。




そう強く念を押せば、いい子にしているんですよ、と言葉を残して少女は出て行ってしまった。
扉の向こうから軽い足音がどんどんと遠ざかっていく。




泥はしょんぼりと落ち込んだ様子で閉じた扉をじっと、見つめていたが
しばらくしてソファから降りる。
明日になれば、また来てくれるのだから。ならばいい子にしていなければ。
一抹の寂しさをぐっと堪え、泥は奥へとぽてぽて歩き出した。


――その時、扉の開く音がした。




振り向くと少女が出て行った扉は閉じたまま。
どうやら玄関の扉が開いた音のようだ。
聞き耳を立てると、向こうの室内を歩く衣擦れの音だけが聞こえる。

……少女が戻ってきたのだろうか。

泥はきっとそうだ！ とぱあぁっと表情を明るくさせて、扉に駆け寄る。
……が、寸の所で少女の言いつけを思い出し、足を止めた。
言いつけを破ったとバレれば、少女は怒ってもうここへ来てくれないかもしれない。
そんな嫌な想像が過ぎって、泥はぶんぶんと頭を振る。
どうすればいいのか分からなくなって。その場で蹲り、ぐるぐると思考を巡らせていると
ふと、視界の端に白いものがちらついて、顔を上げた。
すると。




いつの間にか扉が少しだけ、開いていた。

あれ？ と、目を瞬かせて隙間から見える景色を凝視する。
そこには何故か扉の向こうの部屋ではなく
床に広がる、何枚にも重なった白く柔らかなフリル生地が視界を塞いでいて。
足下から徐々に徐々に、視線を上へ上げていけば。





そこには――。



























































「――ああ。やっぱり、いたわぁ」

ENo.423 ラフィ とのやりとり

特に何もしませんでした。

ItemNo.6 わたがし を ItemNo.25 に持ち替えました。
ItemNo.22 ふわふわの爪 を ItemNo.6 に持ち替えました。

命術LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

武術LV を 5 UP！（LV15⇒20、-5CP）
具現LV を 5 UP！（LV15⇒20、-5CP）
付加LV を 5 UP！（LV65⇒70、-5CP）

ペーター(557) とカードを交換しました！

狂稀 （ゴッズディサイド）


チャクラグラント を研究しました！（深度1⇒2）
ビッグウェイブ を研究しました！（深度1⇒2）
ディープブルー を研究しました！（深度0⇒1）

ハードブレイク を習得！
リビルド を習得！
朦朧耐性 を習得！
クリエイト：ウェポン を習得！
獅子奮迅 を習得！
クリエイト：ミラー を習得！
共存共栄 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

▒▜▮▒▓▝(530) は スチール缶 を入手！

ウシ区 J-9（道路）に移動！（体調4⇒3）
ウシ区 K-9（道路）に移動！（体調3⇒2）
ウシ区 K-10（道路）に移動！（体調2⇒1）
ウシ区 L-10（チェックポイント）に移動！（体調1⇒0）
チナミ区 B-4（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

『カミセイ区 H-4：チェックポイント《森の学舎》』へ採集に向かうことにしました！

MISSION!!
ウシ区 L-10：チェックポイント《堤防》 が発生！
　　 - ▒▜▮▒▓▝(530) が経由した ウシ区 L-10：チェックポイント《堤防》

［844 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［412 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［464 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［156 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［340 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［237 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［160 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［97 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［41 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［17 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破



　

　

　

　　　ぽつ･･･

　

　

　

　　　　　　　　　ぽつ･･･

　

　

　



　




　

　

　

　　　　　　サァ･･･――

　

　

　

雨が降る。

　

　

　

　

　

　




よく見ると雨は赤黒く、やや重い。

　




降ってくる雨を手で受け止める。

　

　

雨は手に当たると同時に赤い煙となり消えてしまう。

地面にも雨は溜まらず、赤い薄煙がゆらゆらと舞っている。

　

　




　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！